MOZA AirCross3(モザ・エアークロス3)の使い方や使用感想をブログでレビューしていきたいと思います。AirCross3では何が出来るのでしょうか!?一言で説明すると、一眼ミラーレスカメラ等で滑らかな動画撮影を楽しむことができるジンバルというカメラ機材になります。
今回はモデルさんにご協力して頂き、ジンバルで撮影している様子を撮影してきました!実際にMOZA Aircross3を使っていきながら動画撮影をしてきましたので、どういった映像が撮れるのかは次の動画をご覧になってみてください。概要は最初の1分と、大まかな機能や特徴を10分程度で知ることができます!
動画の後半では具体的な使い方やセッティング方法を解説しています。
まず。AirCross3の外見をみていくと、とってもコンパクトで折り畳んだ際にA4サイズへ収まります。省スペースで済むため、バッグやかばんに入れて持ち運びたい時には、物凄く助かりますよね!
MOZA AirCross3本体の様子。かなりコンパクトです! ©
小柄な機材ですが、AirCross3に搭載可能なカメラ重量が最大3.2kgとなっていて、様々なカメラ・レンズに装着可能です。
MOZA AirCross3にカメラを装着した様子 ©
また、これも大きな特徴の1つになりますが、様々な形態に変形できるようになっています。
MOZA AirCross3は変形自在で、スタイルに応じた動画撮影を楽しめる! ©
AirCross3の中央部が折り畳める仕組みになっており、一般的なジンバル製品と同じ構え方や、ローアングルで撮影しやすい吊り下げ姿勢で撮影できるようになっています。
メーカーのGudsen MOZAでは、旧製品としてAirCross2がありますが、AirCross3はその後継機種にあたります。当記事では撮影例、そして使い方について詳しくレビューしていきます。それでは順番に見ていきましょう!
目次:MOZA AirCross3のレビュー&使い方解説
MOZA AirCross3の動画作例
まずは、MOZA AirCross3を使ってどのような動画が撮れるのかについては、次の動画をご覧ください。桜の咲く時期に、お花見の様子を撮ってきました。川辺を進む小舟を追ったり、桜並木を散歩しながらSONY α7IVで撮影しています。
上記の動画の中では、撮影方法も一緒にご紹介しています。
MOZA AirCross3を使った撮影例 ©
動画の中では撮影方法も解説しています ©
今回は蒲郡市西浦温泉の砂浜や、岡崎市の花見名所である岡崎城にて、花見を楽しみながら船に乗れる「岡崎城下舟あそび」を見に行ってきました。こういったお出かけ時や旅行の様子をカメラで映像として記録する際にもMOZA AirCross3が最適です!
レンズは過去にご紹介したTAMRON 11-20mm F2.8を装着して、4K60Pの設定を行って撮影してみました。
MOZA AirCross3の特徴
続いて、AirCross3の特徴である形状変化について見ていきます。形状変化についてはYoutubeでも解説していますので、併せてご覧ください。
4つの形状変形と用途
AirCross3では撮影シーンに応じて4種類の形状変化を提案しています。
クラシック・モード(一般的な形状)
一般的なジンバルの形状として使用されているものになります。アイスクリーム型とも呼ばれていて、本体のコントローラーにもアクセスしやすく、手元の操作がしやすい最も定番となる形状です。
両手持ちができるデュアルハンドルモード ©
色々なジンバルモード(機能)にアクセスしやすい形状です ©
スリング・モード(吊り下げスタイル)
カメラを吊り下げて撮影できるので、ローアングルや上下のカメラ移動撮影に便利です。特に走りながら撮影したい方や、早く動く対象物を追いかけたい撮影に向いていると思います。
吊り下げスタイルで撮影が可能なスリングモード ©
低姿勢でカメラを構えなくても、地面すれすれを撮影できるのがメリットです。
低姿勢で撮影しなくても、地面すれすれを走りながら撮影できるのがメリット ©
デュアルハンドル・モード(両手持ちスタイル)
ジンバルを両手で支えることができるので、安定した動画撮影ができます。ただし、購入時に付属されるミニ三脚の他に、もう1本ミニ三脚が別途購入する必要があります。
両手持ちができるデュアルハンドルモード ©
重たい機材を両手持ちできるので、片手でジンバルを支えるのが大変だと思われる女性の方でも、両手でじっくり撮影することができます。
横歩きもしやすい ©
Slypod Proとの連携
同メーカー製の電動スライダーSlypod Proに装着して3軸以上の動きをコントロールできます。
電動スライダーのSlypod Proとの連携もしやすい ©
Slypodについては後半で解説していきます。
AirCross3は縦撮影も簡単
MOZA AirCross3では、縦動画の撮影も行いやすく作られています。インスタグラムなどのリール動画でクオリティの高い映像を配信できます。
電動スライダーのSlypod Proとの連携もしやすい ©
横位置から縦位置へ切り替えるには、底部のアームを固定しているクランプを取り外して、チルト軸付近のアームへ移動するだけです。縦撮りの様子や、作例についてはYoutube動画でもご紹介しています。
誰におすすめのジンバル製品なの?
まずは、MOZA AirCross3の詳しい特徴や使い方を見ていく前に、どういったユーザーにおすすめのジンバル製品なのかを簡単に説明していきます。
AirCross3は次の方におすすめ!
- これから動画撮影を楽しみたい初心者の方
- ミラーレスカメラと小三元レンズなどの軽量なカメラで撮影したい方
- コンパクトに持ち運びたい方
- ローアングルで動画撮影を楽しみたい方
詳しい理由については動画でも解説しています。
ジンバルの初心者に最適な製品です
MOZA AirCross3は、ジンバルを初めて使おうと思ってる方におすすめです。というのも、メニューや設定項目がシンプルにまとめられていて、感覚的に操作できます。
MOZA AirCross3は感覚的に操作できるため、初心者にも優しい ©
一方で、細かい設定等は省略されているため、今までジンバルを使い込んで来た方から見ると、少々物足りなさを感じるかもしれません。
AirCross3に対応しているカメラは?
スペック上では、3.2kg以下のカメラ・レンズが搭載できると言われていますが、本体のモーターパワーで快適な撮影を楽しむことができるのは、恐らく1.5kg前後の重量となるレンズです。ミラーレスカメラと小三元レンズ、軽量な大三元ズームレンズ等の組み合わせでしたら問題なく撮影が楽しめると思います。
AirCross3に搭載できるカメラ重量(ペイロード)については、私の場合はSONY α7IVとTAMRON 28-75mm F2.8にカメラケージを装着した状態で使っていますが、この総重量でギリギリ使用できそうな感触でした!
更に重たいカメラで使用したい時には、映像に手ブレの振動が入り込んだり、滑らかさが失われてしまう可能性があるため、上位機種に位置するジンバル製品がおすすめとなります。具体的にはRS2やRS3が良いと思います。
ジンバルをコンパクトに持ち運びたい方におすすめ
AirCross3の良いところは収納性です。折りたたむと、非常にコンパクトとなり、A4サイズ内に収まります。私の場合は、カメラバッグにAircross3本体とカメラ・レンズを収納することができました!
カメラバッグにMOZA AirCross3とカメラ・レンズを収納できた ©
ちょっとした散歩や、旅行などでジンバルを持ち出すのに抵抗感があった方でも、MOZA AirCross3なら少しだけ敷居が下がるかもしれません。また、バッテリーも非常に長持ちするのもAirCross3の長所の1つ。旅行等で1日中使っていても余裕でした!
ローアングルで動画撮影を楽しみやすい
MOZA AirCross3では、通常の形状以外にも、カメラを吊り下げて撮影できる「スリング・モード」という形状で撮影が可能です。
スリングモードは、負担の少ないローアングル撮影を容易にします ©
地面スレスレの迫力ある映像を撮影したり、低いアングルで撮影するのが簡単です。また、底部には三脚ネジが用意されており、ジンバル用のミニ三脚で固定も可能となっています。
開閉部底面にはカメラネジ穴があるので、ミニ三脚が取り付け可能です ©
また、この後でも触れていくSlypod Proなどの電動スライダー機材を活用した撮影も、ジンバルを低重心で装着可能となるため、セッティングと撮影がしやすく工夫されています。
Slypod Proなどの電動スライダーと親和性が高い構造になっている ©
MOZA AirCross3の使い方
続いて、MOZA AirCross 3で撮影するまでの組み立て方や、カメラを装着していく方法を説明していきます。
組み立て方とカメラの装着方法
まずは本体が折り畳まれた状態で元箱に収納されています。液晶画面から見て、右側面にあるノブを回してネジを緩めます。そして、アームとハンドルのケーブルが繋がっている箇所を閉じるように連結します。
購入時には折りたたまれた状態になっている ©
連結するとこの写真のような形状となる ©
連結したら、再び液晶画面から見て右側のノブを回して、ネジを締め付けます。そして、付属されるミニ三脚を底部に取り付けます
最後に付属されるミニ三脚を底部に取り付ける ©
三脚を取り付けると、机の上などに立てることができます。今度はアームを次の写真のように回転させます。
アームを写真のように広げます ©
アームは購入時には固定されていますので、3箇所にある赤色のロック機構を解錠します。詳しい方法は動画をご覧になると分かりやすいかと思いますので参照してください。
バランス調整方法
MOZA AirCross3でカメラを装着して滑かな動画撮影を行う前には、バランス調整という作業が必要になります。
撮影前にはバランス調整が必要となる ©
バランス調整の詳しい手順については、AirCross3本機を使ってゆっくりと説明を行っていますので、次の動画をご覧ください。
ジンバル用アルカスイスクランプがおすすめ
ここで少し余談ですが、カメラを取り付ける際には、カメラの底部にアルカスイス対応のプレートを取り付けておき、以下のようなアルカスイスクランプを装着しておくと、カメラの取り外しが楽になります。
ジンバル専用に設計されたArcaSwiss(アルカスイス)規格のプレートです。汎用性の高いArcaSwiss互換プレートを使用して、ジンバルにカメラ装着を容易にします。底面は縦横方向に2つの1/4ネジを備え、ジンバルにしっかりと固定できます。また締め付けのノブは固定面に干渉しない小さな設計となっています。
AirCross3のようなジンバル取り付け以外にも、カメラ三脚にも装着する機会がある方は入手しておくと快適になります。
電源オン&オフの方法
ここまで手順を進めたら、いよいよAirCross3の電源を入れていきます。電源ボタンは、液晶ディスプレイから見て、左側面に赤いボタンがありますので、そちらを長押しします。
Autotune(オートチューン)
AirCross3の電源がオンになったら、搭載しているカメラの重量に応じたモーターパワーを自動設定していきます。本体のコントローラーにあるMボタンを長押しすると、AirCross3のメニュー画面に移動できますので、「Autotune」という項目を選択します。
上記の動画で解説しているように、Autotuneが開始されると、カメラが動き出して最適な設定を探してくれます。
ちなみに、メニュー項目は、本体のコントローラーにあるジョイスティックで上下に操作することで、項目を移動できます。決定は右へジョイスティックを倒します。
メニューから抜けたいときには、Mボタンを長押ししてください。
電源ONの前に3軸のロック機構を解錠しましょう
電源を入れる前に、チルト軸・ロール軸・パン軸のロック機構(赤いパーツ)を必ず解錠し、各軸が回転できる状態にしておきましょう。
スリープモード(休止モード)
AirCross3を一時的に使わない時や、本体を折りたたんだり、寝かしたりする場合には、休止モードにしておくのがオススメです。
休止するには、液晶ディスプレイから見て、左側面に赤いボタンがありますので、そちらを素早く2回短押しします。
休止を解除して、再びAirCross3を使いたい時には、再び赤いボタンを素早く2回短押しします。
こまめに休止して故障を防ぎましょう
ジンバル製品ではモーターの電源がオンになっている間、次のような操作をすると故障の原因となります。
- 本体を寝かした状態にする
- かばんやリュックに仕舞う
- ハンドルではなく、アームを触って持ち運ぶ
ジンバルは姿勢を保とうとする製品です。想定されない角度や向きに配置してしまうと、姿勢維持のため、モーターに高い負荷が加わってしまうため、モーターが熱くなったり破損に繋がる恐れがあります。これらを避けるためには、電源をオフにするか、休止モードにしておきましょう。
MOZA AirCross 3の撮影方法
続いて、今後はAirCross3の撮影方法(操作方法)について詳しく解説していきます。
ジョイスティック操作でカメラアングルを変更
本体のディスプレイのすぐ下にあるジョイスティックを上下左右に動かすと、カメラアングルを自由に変更できます。ジョイスティック操作では、撮影を始める際の細かなアングル調整に便利です。また、一定速度でカメラを降ることができますので、アングル操作にも活用できます。
ジョイスィックのスピードは変更が可能となっており、本体の設定から5段階で速めたり遅くできます。
リセンター(カメラを中央に戻す)
ジョイスティック操作や動画撮影をしていると、カメラのアングルが思わぬところへ向いてしまう事があります。そんな時には、コントローラー側から見て反対側にあるトリガーボタンを素早く2回短押しすると、カメラが中央に戻ります。
自撮りモード(カメラを自分に向ける)
自撮り撮影をしたい時には、トリガーボタンを素早く3回短押しすると、カメラが自分に向きます。
AirCross3のジンバルモード
続いてAirCross3の重要な機能であるジンバルモードについて、順番に見ていきたいと思います。AirCross3では、本体のMボタンを押すたびに、動作内容が変わります。
AirCross3では握り手となるハンドルを上下・左右・斜め方向へ降ったときに、どの軸が回転するのか?また固定するのかを設定変更できます。これがジンバルモードと呼ばれるものです。
ジンバルモード | 呼び出し方法 | 説明 |
PAN-TILT(パン・チルト) | Mボタンを1回短押し | 上下左右に動かせます |
PAN(パン) | Mボタンを1回短押し | 左右に動かせます |
ALL-Lock(オールロック) | Mボタンを1回短押し(またはトリガーボタンを1回長押し) | どの方向に振っても固定されます |
FPV | Mボタンを1回短押し | 上下左右斜めに動かせます |
Sports Gear(スポーツギアモード) | Mボタンを2回短押し | 握り手の動きに素早く反応します |
Inception(インセプション) | Mボタンを3回短押し | ジョイスティックを左右に振ると360度回転します |
AirCross3では上記のようなモードが用意されていますので、順番に見ていきましょう。
Pan-Tiltモード(上下左右に動かせる)
まずは、Pan-Tiltモードです。こちらはハンドルを上下左右に降ると、その動きに応じてカメラも動き出します。この時、斜めには動かないので、水平を自動で維持しながら撮影できるという特徴を持っています。
PAN-Tiltは最も使いやすいモードなので、感覚的に使えますが、例えば上下にカメラを降ったり、動く対象物を追うようにカメラを降ることで、滑らかな追従が行えます。
フォロースピードの変更
ちなみに、カメラが追従する動作をフォローと呼んでいますが、フォロースピードは5段階で変更が可能です。コントローラー正面から見て、左側面の赤いボタンを押すたびに、速度を上げることが可能となっています。
PANモード(左右のみ動かす)
続いて、パンモードについてです。こちらは左右のみカメラが動きます。例えば、スリングモードで撮影してる際に、犬やお子さんが走ってるところを撮影したい時や、風景を歩き撮りしたい時に役立ちます。
All-Lockモード(固定)
続いて、オールロックモードです。こちらは、コントローラー裏側のトリガーを長押ししても呼び出せます。その名の通り、ハンドルを動かしてもカメラは動きません。
こちらは個人的に好きなモードで、例えば1本道を真っ直ぐ進むような映像を撮ったり、カメラを左右に降ることで、スライダーに近い表現を楽しむことができます。
FPV(全軸が動かせる)
続いて見ていくのは、FPVというモードです。こちらは上下左右だけでなく、斜めにも動きます。カメラを降った方向へ、感覚的に動き出しますので、動きの予想できない対象物を追うのに向いています。
あとは天地がひっくり返るようなダイナミックな撮影にも便利です。
インセプションモード(回転)
続いて、インセプションモードです。こちらはMボタンを素早く3回押すと呼び出せる機能です。カメラが上を向きますが、コントローラー側のジョイスティックを左右に倒していくと、360度回転します。
こちらもFPVと同じく、ダイナミックな表現に向いています。
スポーツギアモード
最後に見ていくのがスポーツギアモードです。こちらはハンドルの動きに対して、俊敏な動作をします。かなり動きの速い物を追うのに向いています。
アプリの操作方法
続いて今度はアプリで出来ることを大まかに見ていきます。スマートフォン用アプリの「MOZA Master」というものを入れておくと、遠隔でAirCross3を動かしたり、あとはタイムラプスなどの撮影も可能です。
またこの後でもご紹介していく、電動スライダーとの連携動作でもアプリを使っていきます。
AirCross3とSlypod Proの連携(リンケージ制御)
AirCross3と電動スライダーのSlypod Proを活用すれば、3軸以上の複雑な動きをさせることができます。Slypodについては、過去の動画でもご紹介していますので、初めての方はそちらも併せてご覧ください。
例えば、Slypod Proでカメラを左右に動かしながら、AirCross3でカメラを動かすといった事も出来ます。詳しい解説は次の動画でも行っています。
これをリンケージ制御と呼んでいますが、詳しい操作はスマートフォン用アプリ「MOZA Master」で設定とコントロールすることが可能です。
AirCross3では、本体のハンドル付近を開いて、底部にアルカスイス互換プレートを取り付けると、低重心で合体させることができます。操作については、先程のアプリの話と同じく、MOZA Masterというアプリを使うことになります。
電動スライダーと組み合わせて複雑なアングル操作ができる ©
具体的な向きやスライダーの位置はアプリで設定していく ©
AirCross3とSlypod Proを活用した撮影風景は、動画の中でご紹介しています ©
とうことで、簡単な使い方を見ていくと、スタート地点のカメラの向きを決めた後、終点となるカメラの向きも決めていきます。経路は2点間だけでなく、複数のポイントをキメることができます。また決めた経路を移動させる時間も細かく設定することができます。
今回は簡単ですが、防水の時計を撮影してみましたので、ご覧ください。
ジンバルで滑らかな映像を撮るには?
ここで、一旦話が逸れますが、ジンバルを使って動画撮影をされている方の中には、ブレの少ない極めて滑らかな映像を追求されていらっしゃる方も多いです。せっかくなので、滑らかな映像を撮るポイントも軽くご紹介します。
実は、ジンバルを使っても大まかな揺れはある程度、AirCross3でどうにかしてくれるのですが、細かい振動などを完全に取り除くというのは難しいのが現状です。ただ、これから紹介する要素を組み合わせていくと、目立たなくなる確率が上がります。
- 歩き方や走り方の工夫
- 広角レンズの活用
- 手ブレ補正の活用
ジンバルでブレの少ない映像を撮るには、歩き方や走り方に少し工夫が必要で、膝をやや曲げて、上下の振動を少なくするようななイメージで撮影していくのがポイントとなってきます。
インターネット上ではジンバル歩きと呼ばれている動きになりますが、自分自身もそれほど熟練している訳ではありませんので、詳しくはジンバル歩きで検索されることをおすすめします。
そして、2つ目のポイントとして、撮影に使うレンズ画角の話になります。写真撮影でもそうですが、望遠になるほど、揺れが目立つ傾向になり、逆に広角レンズになるほど、揺れが目立ちにくい傾向となります。初めての方は、まずは超広角側に近いレンズを使って楽しんでみることをオススメします。
最後の3つ目のポイントは、手ブレ補正の活用です。カメラ側にも最近では動画に適した手ブレ補正が組み込まれているものが増えています。撮影ではそういった機能も活用していく良いでしょう。
また、手ブレ補正機能は、カメラの物理的な補正と、ソフトウェアによる補正があります。同様にして、動画編集ソフトでも手ブレ補正機能が備わっているものがありますので、それらを組み合わせていくと、目立ちにくくなる傾向となります。
と言うことで如何だったでしょうか。今回はカメラで滑らかな映像が楽しめるAirCross3の特徴や使い方を見ていきました。これまで見てきた内容の通り、けっこう出来ることが色々ありますので、分かりにくかったと思いますが、こちらの動画を参考にして撮影を楽しむキッカケとなれば大変うれしいです。ぜひ使ってみた感想などもコメントでお寄せください。
旧機種AirCross2との違いと省略された機能
従来機種であるAirCross2と比べた大まかな違いを下記にまとめてみました!
速度の調整が大まかになった
従来モデルのAirCross2では、フォロースピードやジョイスティック速度が従来の0%
〜100%
といった1%
刻みの設定変更ができましたが、AirCross3では、5段階の変更となりました。大まかになった分、細かな調整ができませんが、遅いスピードから早いスピードまで、数回ボタンを押すだけで素早くアクセスしやすくなっています。
各軸を個別に設定変更できなくなった
AirCross2では、3軸の動きを個別に設定可能でしたが、AirCross3では登録されているジンバルモードを利用することになります。ある程度の撮影は十分行えますが、チルト・フォロー(縦軸方向のみ動く)やロール・フォロー(斜め方向のみ動く)などのマニアックな動作は行うことができません。
フィルター値やデッドバンド幅の調整
AirCross2では、ジンバルのモーターパワー設定中に、予期しない振動が入ってしまうケースでは、このフィルター値を増減することで、緩和することができました。AirCross3ではフィルター設定は省略されています。
その他にも簡略化されている箇所があります。初めて扱う方にとっては分かりやすくなっていますが、細かな設定はできなくなっています。詳しくは、従来機種のAirCross2やAir2Sの特徴と見比べて頂くと分かりやすいと思います。
興味がありましたら、以下の解説や動画と見比べて頂ければと思います。
AirCross2とAir2Sの機能と操作性は非常によく似ていますが、AirCross3が登場したことで、よりマニアックな操作やプロフェッショナルな操作を求めている方にはMOZA AirCross2かAir2Sがオススメの候補に挙がってきそうです。
ジンバルの基本性能については、両者で大きな差が違いが無いので、まだまだ従来機種のAirCross2もおすすめです。その他にも、ジンバル製品には特色を持った製品が数々あります(解説記事へ)ので、色々と検討してみてください。