DJI RS2を購入しましたので、使い方や使用感想、撮影方法、カメラへの装着方法を解説していきます。

DJI RS2は、RONIN-Sの後継機種です。大型のカメラを搭載できるDJI製ジンバルの中でも、フラッグシップ的な位置づけの製品です。私の場合はDJI RS2 Proコンボを購入してみました。実際に使ってみると、あらゆる面で進化しているので感動したのですが、詳しい内容は、この記事でじっくりお伝えしていきます。

DJI RS2を手に持って歩き撮りすると、次のYoutube動画のような映像が撮れました。驚くほど滑らかなので感動です!!普段使ってるカメラを載せると、Vlogや旅行など撮影にも相性バツグンです!カメラの手持ちでは、中々こういった動画は撮れないので、DJI RS2の凄さが分かりますよね 😲

以下の動画は、私が仕事で音楽演奏を撮影した内容になります。橋の上で歩くながら撮影したり、演奏中の映像に動きを出したい時にDJI RS2を使ってみました。

下記のレビューでは、後半からDJI RS2を使った作例をご紹介しています。

具体的な撮影方法については、過去の撮影方法の例をご覧ください。別の機種で撮影していますが、撮影方法や機能は共通している部分が多く、RS2でも同じ考え方で撮影を楽しめます。

その他に、室内では商品撮影にDJI RS2を使って以下のような動画も撮れます。こちらは別売りの電動スライダーとDJI RS2を組み合わせて撮影した例となります。

上記の撮影例のように、DJI RS2ではターゲットを自動追従させることができます。特にこの機能がお気に入りで、室内で頻繁に使っている機能のですが、DJI RS2の特徴については、以下のYoutubeで要点をまとめていますので、撮影の様子も併せてご覧ください!

DJIのジンバルは新しいモデルが2機種あります。この記事内でご紹介しているDJI RS2の他に、DJI RSC2という小振りな製品も用意されています。こちらは従来製品DJI Ronin-SCの後継機種になります。とにかく軽いジンバルが良い!という方はRSC2もオススメです。

私の場合は、前述のYoutubeでも理由をご説明していきますが、迷うことなくDJI RS2を選びました。

DJI RS2にSONY α7シリーズを搭載した様子
DJI RS2にSONY α7シリーズを搭載した様子 ©
アーム部分は分解可能。付属のケースでコンパクト且つ効率的に収納できる
アーム部分は分解可能。付属のケースでコンパクト且つ効率的に収納できる ©

RS2の特徴を一言で説明すると、従来よりも軽量となり、搭載可能できるカメラ重量が増えたこと。

今までの常識からすると、搭載可能重量が大きいジンバルは重たくなりがちなのですが、DJI RS2では材質の工夫によって、その常識を覆した画期的な製品になります。一眼カメラやミラーレスに三大元レンズや、業務用カメラでも振動を抑えた滑らかな映像を撮ることが出来るようです。私の場合はフルサイズのミラーレスカメラと小三元レンズや軽量な大三元レンズ。そしてハンディカムを搭載して使っています。

DJI RS2は、ジンバルとしての基本性能がアップしただけでなく、拡張機能も数多く追加されました。また上記の画像のように、本体やアクセサリーがコンパクトに収納できるキャリングケースも機能的です。

当記事では、写真や撮影した動画をもとに、DJI RS2の詳しく解説していきます。当記事では次の内容を知ることができます。

この記事で分かること
  • 使用上のメリット
  • 動画作例
  • 簡単な撮影方法
  • 付属品とアクセサリーの説明

それでは順番に見ていきましょう!

目次:DJI RS2のレビューと使い方解説

DJI RS2のメリット(優れている点)

DJI RS2を使ってみて感じたのが、あらゆる部分で機能と性能が強化されていると感じたことです。本体重量が従来比で1.7kgと軽いので、一眼用ジンバルを探している方には迷わずオススメしたい製品だと思いました!

RS2本体
RS2本体 ©

DJIのジンバルにはRSC2という、RS2よりも小振りのジンバルがラインナップされていますが、RS2とRSC2の重量差はわずか125gなので、予算が許容範囲内でしたら、間違いなくDJI RS2がオススメです。

この節では、RS2を購入して良かったポイントをご紹介していきます。これまで一眼用のジンバルはMOZA Aircross2をはじめ、4種類使ってきました。まずは、それらの機種と比べて、DJI RS2を使用する上で良かったメリットについて、まとめていきたいと思います。

  1. モーターパワーが強力
  2. 本体は軽く、重たいカメラが搭載できる
  3. キャリングポーチが便利
  4. RavenEyeや拡張機能が凄い!
  5. 設定は本体液晶から確認が簡単!
  6. スローなカメラワークも得意

それでは詳しく見ていきましょう。

モーターパワーが大きく、カメラの振動を抑える安定性が高い

RS2のアームとモーター部位
RS2のアームとモーター部位 ©

DJI RS2が搭載可能なカメラ重量(=ペイロード)は4.5kgです。業務用ビデオカメラだけでなく、一眼レフ、ミラーレスでも大型のレンズを搭載できます。また、カメラ撮影時の振動を抑えてくれるモーターパワーも強力なので、一般的なジンバルよりも対応できる機材の幅が広いのが最大の特徴です。

DJI RS2では引き出せるモーターパワーを随時確認することができます。例えばSONY α7IIIとFE 12-24mm F4Gを搭載した場合には次のように、かなり余裕がありました。

軽く大きなカメラ機材でも載せられるジンバル

RS2にあらゆる重量のカメラを搭載可能
RS2にあらゆる重量のカメラを搭載可能 ©

個人的にジンバルを使う上で最も気にしているのが、ジンバル本体の重量です。DJI RS2は、カメラプレートやミニ三脚を含めて1.7kgの重量です。従来機のRonin-Sの本体重量より大幅に軽くなっており、軽量カメラ向けのジンバルに迫る重量に仕上がっています。

実はこれ、今まで使っていたMOZA Aircross2とほぼ同程度の重量なんです。そう考えると、DJIの技術力は恐ろしいですね 😨 ジンバルアームがカーボン・ファイバー製になっているお陰で、見た目よりも軽いなという印象でした。これは本当にありがたい進化です!

可搬性に優れたキャリングケースが便利

従来のRonin-SやRonin-SCと異なり、ウレタンケースが廃止され、キャリングケース(収納用ポーチ)が付属されました。これも本当に購入して良かった点でした。キャリングケースの収納例は動画の中でもご紹介しています。

キャリングケースはコンパクト且つ、細かいアクセサリーを効率よく収納できるよう3層の収納スペースが用意されおり、工夫が凝らされています!

Proコンボ・標準パッケージともに付属されるキャリングケース
Proコンボ・標準パッケージともに付属されるキャリングケース ©
アーム本体を収納できる下層スペース。底面は硬いケースで保護されている
アーム本体を収納できる下層スペース。底面は硬いケースで保護されている ©
中層の収納スペース。バッテリーグリップやRavenEye、フォローフォーカスなどを収納
中層の収納スペース。バッテリーグリップやRavenEye、フォローフォーカスなどを収納 ©
実際の運搬時には、各ポケットに収納できるよう造られている
実際の運搬時には、各ポケットに収納できるよう造られている ©

キャリングケースはDJI RS2の通常版とProコンボの両方に同じものが付属されていますので、通常版を購入後に後から各パーツを追加購入してみるという選択もアリかと思います。

RavenEyeやその他、拡張機能が豊富

付属品はかなり充実していますが、旧製品のRonin-SやRonin-SCと比べてみると、ケーブル類が省配線設計されたのか、とてもシンプルな内容になっています。まず、目につくのはRavenEye(レイブン・アイ)と呼ばる名刺を分厚くしたような機器です。

ローアングル用のハンドルや、RavenEyeなど
ローアングル用のハンドルや、RavenEyeなど ©
フォローフォーカスやカメラプレートなど
フォローフォーカスやカメラプレートなど ©

RavenEyeは、映像トランスミッターと呼ばれる製品です。HDMI入力端子に挿入される映像信号をWi-Fiで伝送し、スマホアプリのRoninを入れておくと、カメラの映像をスマートフォンから映像を確認できるようになります。RavenEyeで何ができるのかはYoutubeでも解説していますので、そちらをご覧になると分かりやすいかと思います。

RavenEyeは、DJI RS2 Proコンボを購入すると付属しますが、個別に単体購入することもできます。使用時には、RS2またはRSC2のカメラを支えるプレート底面にRavenEye用の装着口がありますので、そちらへ嵌め込みます。

アーム背面にRavenEyeを装着できる
アーム背面にRavenEyeを装着できる ©
使用時に付属のUSBケーブルとHDMIケーブルを配線して使用することになる
使用時に付属のUSBケーブルとHDMIケーブルを配線して使用することになる ©

映像の伝送には、Wi-Fiの2.4002.4835GHz帯を利用。100m離れた位置からも伝送可能と謳われています。海外では5.7255.850GHz帯も使用可能ですが、日本国内では電波法の事情から、屋内の利用が想定されています。

特にこのRavenEyeについて面白いのが、次の2点です。

  1. DJI RS2を使わず、RavenEye単体でもカメラに繋いで、映像伝送システムとして活用できる

    カメラのホットシューにRavenEyeを装着できる
    カメラのホットシューにRavenEyeを装着できる ©
    カメラ映像をWi-Fiを介して、スマホでモニタリングできます
    カメラ映像をWi-Fiを介して、スマホでモニタリングできます ©
  2. スマートフォンを使わず対象の自動追尾ができるようになった

特に凄いのが、2つ目でご紹介した自動追尾の機能(アクティブトラック)です。被写体を自動で追尾させる機能は、従来製品のRonin-SCから搭載されていますが、使用時にはスマートフォンを使う必要がありました。

従来製品に対して今回のDJI RS2では、ジンバル本体にカラー液晶を搭載。RavenEyeの映像を利用して、RS2本体の液晶から、被写体の追尾が出来るようになりました。使い方は、液晶に表示される中心枠に、追尾したい対象をフレーミングし、本体のトリガーボタンを押すだけです。これは実際に使ってみるとシンプルで感動します。単純操作が故に、恐ろしく便利な機能に進化しています!

私の場合は商品撮影などで、スライダーと組み合わせて使うことが多くなりそうです。例えば商品紹介動画の導入で使用してみました。RavenEyeの重量は126g。かなり軽く作られているので、シーンに応じてコンパクトなモニタリング構成を楽しめるでしょう。撮影している様子は、この項目の前半にある動画リンクをご覧ください。

タッチディスプレイによる設定操作が便利

従来製品のDJI Ronin-SやRonin-SCでは、スマートフォンアプリから各種詳細設定を行う必要がありましたが、DJI RS2やRSC2では本体のタッチパネル式液晶ディスプレイから、全ての設定が可能になりました。

DJI RS2には大型のカラー液晶画面。RSC2には単色の小型液晶画面が搭載されています。特に、当記事でご紹介しているDJI RS2では、カラー液晶を搭載しているので、前述のRavenEyeを活用したトラッキング機能にも役立ちます。

また、カメラ重量に最適なモーター設定を自動で割り出せる「オートチューン」もアプリを介さず、Mボタンとトリガーの4秒長押しから、実行呼び出しができます。更に、モーターパワーの調整は、ディスプレイから設定変更も可能です。

スローなカメラワークも得意

歩き撮りでゆっくりとしたカメラワークを設定したい時にも、タッチパネル操作やスマートフォンからフォロースピードを1〜5に設定しておくと、非常にゆっくりとカメラのアングルを移動させることができます。

これは今まで使ってきたジンバルの中でも、かなりスローで減衰速度もゆるやかなモーションを再現できました。ジンバルとして必ず使うであろう、カメラアングルのパンニングも非常に良好です。特に走り撮りされる方や風景撮影をしたい方にはおすすめだと思います。

アクセサリーも充実。ローアングル用ハンドルも付属

DJI RS2の付属品は痒いところまで手が届く…というか、これまでの各メーカーのジンバルで求められそうなニーズを、しっかりと汲み取ってるかのように、色んな機能が網羅されています。このあとの付属品の項目でも簡単に触れますが、ローアングル(低姿勢)の撮影に便利なブリーフケース・ハンドルも付属されています。例えば次のような持ち方ができます。

こちらはジンバル本体の左右にNATOポート(ナット・ポート)と呼ばれる、電子接点を含んだ頑丈なレール・マウントを備えており、付属のブリーフケースハンドル(グリップ拡張&変換アーム)や、それ以外のアクセサリーが自由に取り付けられます。

安定したアクセサリー装着が可能なNATOポート(NATOレールクランプ対応の接点端子とM4ネジ穴)
安定したアクセサリー装着が可能なNATOポート(NATOレールクランプ対応の接点端子とM4ネジ穴) ©

DJI RS2やRSC2に対応したアクセサリーは沢山ありますので、ぜひ探してみてください。

NATOレールマウントは、誤って滑り落ちないような構造になっているので、安心して各機材を取り付ける事ができます。特に付属のブリーフケースハンドルでは、カメラとジンバルを逆さまに持って撮影する「インバート持ち」でも非常に楽に構える事ができます。

付属されるブリーフケースハンドル。付属ミニ三脚を取り付け、両手持ちもできる
付属されるブリーフケースハンドル。付属ミニ三脚を取り付け、両手持ちもできる ©
ブリーフケースハンドルは、ローアングルやインバート持ちにも最適
ブリーフケースハンドルは、ローアングルやインバート持ちにも最適 ©

一般的なスタビライザーやジンバル製品では、別売りとなっている事が多いのですが、DJI RS2ではハンドルが付属されているので、ローアングルだけでなく両手持ち(デュアルハンドル)といった持ち方も手軽に楽しめます。

DJI RS2やRSC2で使えるアクセサリーについて、さらに詳しい解説は下記の記事が参考になります。

DJI RS2で撮影した動画作例

※動画撮影の方は近日Youtubeでご紹介する予定です。

DJI RS2の使い方と撮影方法

※撮影方法や使い方は近日追記する予定です。

DJI RS2の付属品とアクセサリーの内容

元箱
元箱 ©

初めてジンバルを使用される方にとっては、DJI RS2の商品開封時に登場するアクセサリーの数に圧倒されてしまうかもしれません。私自身も初めはそうでした 😅

撮影に必ず必要なアクセサリー

まずは撮影に必要な最低限のアクセサリーを並べてみたいと思います。

撮影時に最低限必要なアクセサリーはこれだけです
撮影時に最低限必要なアクセサリーはこれだけです ©

必要なものを挙げると、次の物を使用することになります。まず、上記写真の右側から見ていくと

  1. ジンバルアーム

    カメラを支える3つのモーターや液晶を備えた本体部分。

  2. バッテリー兼グリップ (BG30グリップ)

    ジンバルアームと連結でき、単体でUSBケーブルから充電を行うことができます。

    バッテリーグリップとジンバルアームは連結して使用することになる
    バッテリーグリップとジンバルアームは連結して使用することになる ©
  3. ミニ三脚 (延長グリップ兼ミニ三脚)

    RS2本体を自立させるのに必要となります。軽量なのですが、金属製となっており剛性もあります。

  4. カメラプレート (Arca-Swiss/Manfrotto用)

    正式名称はクイックリリース・プレートとカメラライザーと呼ばれ、カメラの脱着を簡単に行うことができるカメラプレートになります。ジンバルアームの先端にクイックリリース・プレートを取り付け、カメラにはカメラライザーを装着します。

    クイックリリース・プレートをジンバルアームに取り付ける
    クイックリリース・プレートをジンバルアームに取り付ける ©
    カメラライザーはカメラ側に取り付ける
    カメラライザーはカメラ側に取り付ける ©
  5. カメラコントロール・ケーブル

    正式名称はマルチカメラ制御ケーブル。RS2本体の録画ボタンから、カメラの動画撮影や写真撮影を開始するのに必要です。お使いのカメラに対応したケーブルを、同梱物から選びます。

    ケーブルをカメラ側とジンバルの端子に装着すると、遠隔で操作可能になる
    ケーブルをカメラ側とジンバルの端子に装着すると、遠隔で操作可能になる ©

その他に、幅広いアクセサリーが用意されていますので詳細を見ていきましょう。

キャリングケース

当記事の前半の特徴でもご紹介した、DJI RS2に付属されるキャリングケースです。こちらにはProコンボに含まれるアクセサリーと本体をすべて収納できるようになっています。

キャリングケース
キャリングケース ©

グリップ変換アーム・バッテリー・RavenEye

DJI RS2にはローアングル(低姿勢)からの撮影を容易にする、ブリーフケースハンドル(グリップ拡張&変換アーム)が用意されています。その他にRS2を使用する際に必要なバッテリーグリップや、自立させるためのミニ三脚、映像伝送用のRavenEyeがあります。

左から、ブリーフケースハンドル・スマホホルダー・バッテリーグリップ・ミニ三脚・RavenEye
左から、ブリーフケースハンドル・スマホホルダー・バッテリーグリップ・ミニ三脚・RavenEye ©

カメラプレートとフォローフォーカス

フォローフォーカスとは、カメラレンズに直接触れず、フォーカスリングやズームリングを操作できるアクセサリーです。操作はDJI RS2のコントローラーの裏側にあるホイールや、タッチパネル操作によって自動で送り出しが可能になります。例えば、次のような操作のようにズームリングの送り出しや、フォーカスの送り出しができます。

私の場合はVlogで一眼カメラ用のレンズを徐々にズームしていくカットを撮影してみました!その雰囲気はまるでハンディーカムのような電動ズームに近いものが撮れました。

その他に、カメラを搭載するのに必須となるプレートや、レンズのズーム操作やフォーカス操作を行うことができるフォローフォーカス(フォーカスモーター)が用意されています。

フォーカスモーターの装着例
フォーカスモーターの装着例 ©

今回は簡単にフォローフォーカスの内容物をご紹介していきます。詳しい装着方法や活用方法はフォローフォーカスや3Dフォーカスシステムの解説で行っていますので、そちもご覧ください。

左から、カメラプレート・フォローフォーカスに必要なアクセサリ
左から、カメラプレート・フォローフォーカスに必要なアクセサリ ©
  1. フォーカスモーター
  2. フォーカスモーター ロッドマウント キット
  3. フォーカスギア ストリップ

カメラプレートには、同じく付属されるネジを装着して、カメラに接続することになります。

カメラプレートには、同じく付属されるネジを装着して、カメラに接続することになる
カメラプレートには、同じく付属されるネジを装着して、カメラに接続することになる ©

カメラ取り付けネジは「D-Ring カメラ取り付けねじ 1/4-20」と呼ばれていて、コインや工具を使わず、プレートをカメラに取り付けることができます。

カメラにプレートを装着した様子。コイン不要でネジ締めができる
カメラにプレートを装着した様子。コイン不要でネジ締めができる ©

カメラネジや各ケーブル類

また、DJI RS2にはネジや、カメラレンズを支えるレンズサポート、工具の六角レンチ(六角棒スパナ)が付属されています。ネジは前述でご紹介したフォローフォーカスのシステムを組み立てるのに使うM4ネジも付属されています。

カメラネジとレンズサポート、六角レンチ等
カメラネジとレンズサポート、六角レンチ等 ©

そしてケーブル類です。こちらはバッテリーグリップの充電や、ジンバルの録画ボタンからカメラの撮影を開始させるためのUSBケーブル、そしてRavenEyeで映像信号を送るためのHDMIケーブルが用意されています。

また3つの穴が空いている四角いパーツは、RavenEye用のコールドシュー変換アダプター(1/4-20ねじアダプター)です。

USBケーブルとHDMIケーブル3種類
USBケーブルとHDMIケーブル3種類 ©

HDMIケーブルは通常のAタイプ端子やDタイプのmicro HDMI端子、Cタイプのmini HDMI端子が用意されていますので、ケーブルをわざわざ追加購入しなくても良いのは大変楽です。

DJI RS2のデメリット(不満点)

操作性や機能性に関して、あらゆる面で強化されたDJI RS2ですが、実際に使ってみて良かったところが大半であり、隙がない仕上がりになっています。

ただ、その中でも少し気になる点もありましたので、挙げていきたいと思います。

バッテリーグリップが勝手に外れてしまう可能性がある

DJI RS2を使う際の注意点です。ジンバルアーム本体とバッテリーグリップのBG30を装着し、固定するためのロックレバースイッチが備わっているのですが、レバースイッチがロック解錠側に近い位置へ緩んでいると、グリップが勝手に外れてしまう恐れがあります。使用時には、ロック側にしっかりと締め付けてから使うように注意しましょう。

バッテリーグリップのレバースイッチは、締め付けると、次の写真のように鍵マークの位置まで締め付けることができます。

しっかりロックされている状態。これなら安全です
しっかりロックされている状態。これなら安全です ©

しかし、レバースイッチが緩んでいると、例えばカメラを逆さ持ち(インバート持ち)に構えた時に、アームとカメラが外れ落ちてしまう可能性がある訳です。私がAmazonで購入した個体は、次のような位置に達すると、バッテリーグリップとアームが分離してしまいました。

レバーを引っ張らないと、バッテリーとアームが分離してしまう位置まではスライドしないので、その点は安心です。しかし、理想の構造は、安全ボタンを押しながらレバースイッチを解錠側にスライドさせないと、バッテリーグリップBG30が外れない動作でした。この辺りが次期モデルでは、改善されると良いなと感じました。

※手元にある個体では、バッテリーが外れてしまうアクシデントは今のところ起きていません。

RavenEyeのモニタリング機能が大雑把

RavenEyeを活用すると、スマートフォンでカメラの映像をモニタリングできます。これは外部モニター代わりになり、手元のiPhoneXs Maxでもカクつきや遅延も無いので、とても便利な機能です。ただし、モニタリング機能が少し大雑把な気がします。

この記事を書いている時点で、RavenEyeのモニタリング機能は次の内容が搭載されていました。

  1. ゼブラパターン

    現時点では白飛び箇所の100%+のみが確認可能。

    RavenEyeのゼブラパターン。縞々で白飛び箇所が把握できる
    RavenEyeのゼブラパターン。縞々で白飛び箇所が把握できる ©
  2. 偽色 (フォルスカラー)

    現時点では白飛びと黒つぶれのみが確認可能。

    RavenEyeのモニタリング機能:偽色表示。赤色で白飛び近辺や、青色で黒つぶれ近辺の箇所が大まかに分かる
    RavenEyeのモニタリング機能:偽色表示。赤色で白飛び近辺や、青色で黒つぶれ近辺の箇所が大まかに分かる ©
  3. ピーキング

  4. 3DLUT
  5. 単色表示(レッド、グリーン、ブルー、グレー)

残念ながら、偽色機能が大雑把であったり、ピント拡大機能が搭載されていません。スマートフォンでカメラの映像を確認したいだけなら問題ないのですが、撮影上の実用性は今一歩という感じがします 😅

RavenEyeと似た機能を持つ機器として、Hollyland Mars400SやAccsoonCineEyeがあります。それらの製品は単体で2.6万円から6万円します。こちらの動画解説を見ると、かなり実用的な機能を持っていることが分かります。

ですので、RavenEyeと機能を比べてしまうのは酷なのですが、今後RONINアプリの改善にも期待したいと思います。

DJI RS2のProコンボと通常版との違いは?

DJI RS2には価格を抑えた通常版とProコンボがあります。Proコンボでは、通常版の内容に加えて次のパーツが含まれます。

  1. フォーカスモーターが付属
  2. 映像トランスミッターのRavenEyeが付属
  3. HDMIケーブル各種3本が付属

特に被写体の自動追従を行いたい方はProコンボがオススメです。便利なキャリングケースは、RS2の通常版にも含まれていますので、その辺りは有り難いですね!

ジンバルにはその他に様々なタイプがありますが、おすすめ一覧については以下の解説を御覧ください。