スマートフォンと一眼カメラで滑らかな動画撮影ができる、ジンバルのMOZA Mini-P(モザ・ピー)について、ブログで使い方や使用感想をレビューしたいと思います。MOZA Mini-Pは小型軽量モデルで、スマートフォンと一眼カメラを両方搭載できるのが、大きな魅力です。

MOZA Mini-Pの使い方や、ジンバルを使ったときの動画作例は、次のYoutube動画で解説しています。

巷にある一眼レフ用のジンバルって、重量がけっこう重たくて大きいんですよね😅

そこでMOZA Mini-Pの出番となります!重量が軽いジンバルのため、旅行時や登山の動画撮影において、できるだけ荷物を軽くしたい方にオススメです。また価格が安いので、ジンバルをこれから始めてみようという初心者の方や女性の方にも、ジンバル入門機として最適です☺️

ジンバルと呼ばれる製品ではこれまで、スマートフォン用と、一眼カメラ用(またはミラーレス)で対応製品が別れており、別々に購入が必要でした。

それぞれの違いについては動画中の02:38以降の説明が参考になります。MOZA Mini-Pでは130gから900gまでのスマートフォンや、一眼レフを搭載することができる、中間的な位置づけの製品です。

MOZA Mini-PにiPhone Xs Max(290g)を装着した様子
MOZA Mini-PにiPhone Xs Max(290g)を装着した様子 ©
MOZA Mini-PにSONY α7III(合計1kg)を装着した様子
MOZA Mini-PにSONY α7III(合計1kg)を装着した様子 ©

また最近では、MOZA Mini-Pの後継機として登場しているMOZA Mini-P MAXでは1kgまで搭載できます。更に搭載重量が大きくなった新機種も登場しています!

MOZA Mini-SAircross2Aircross3を使ってる方には、何となく分かるかもしれませんが、見た目や操作感についても、両者の中間をゆくデザインとなっています。握り手の部分はMini-Sとそっくりです。

MOZA Mini-Pのコントローラー。Mini-Sにそっくりです。
MOZA Mini-Pのコントローラー。Mini-Sにそっくりです。 ©

もちろん、動画撮影中に歩いた振動を抑えたり、映画のような滑らかな撮影を楽しむことができます。当記事では、MOZA Mini-Pの使い方や撮影した動画を元に詳しく解説していきます。また、おすすめのジンバルについても別の記事でまとめていますので、併せてご覧ください。

目次:MOZA Mini-Pジンバルのレビュー

MOZA Mini-Pの付属品とジンバルの外観について

MOZA Mini-Pを購入すると何が入ってるのかについて見ていきます。まずは、外装のパッケージですが、持ち運びに便利なウレタンケースとなっています。

MOZA Mini-Pの外装ケース
MOZA Mini-Pの外装ケース ©

細かいパーツも収納でき、衝撃にも強いので外へ持ち出す際には役立つかと思います。(ただし使用後に、各パーツを分解する手間が発生します)

MOZA Mini-Pの外装ケースを開けたときの様子
MOZA Mini-Pの外装ケースを開けたときの様子 ©
MOZA Mini-Pの外装ケースを開けたときの様子
MOZA Mini-Pの外装ケースを開けたときの様子 ©

中身を見ていくと、意外とシンプルな構成であることが分かります。順番に見ていきましょう。

MOZA Mini-Pの付属品
MOZA Mini-Pの付属品 ©
付属品と内容物

内容物について説明します。上記写真の左上から順番に、左から右に向かって見ていきます。

  • MOZA Mini-P本体

    折りたたみ可能なジンバル本体。使用するには同じく付属されたL型プレートと、ミニ三脚が必要です。

  • ミニ三脚

    Mini-P本体を自立させ、カメラやスマホを装着する際に使います。

  • L型プレート

    カメラやスマホに取り付けます。Mini-Pを使用後にはこのプレートごと取り外すことになります。

  • 取り扱い説明書

    各国に対応した説明書となっており、日本語にも対応しています。

  • スマートフォン・ホルダー

    スマートフォンをはさみ、固定する為に使います。一般的に販売されているスマホクリップと違いは無さそうです。

  • USBケーブル2種類

    Mini-Pの充電目的に使うUSB Type-Cケーブルや、カメラに接続してリモートコントロールするためのケーブルです。

特に、説明書は日本語版が用意されているのが嬉しいと感じました。順番に読み進めていけば、迷うことは無さそうです。また日本語版の説明書データを、MOZAがホームページで公開していますので、インターネット上からでも閲覧することができます。

MOZA Mini-Pの日本語説明書
MOZA Mini-Pの日本語説明書 ©

また、USBケーブルによる充電には、別売りのACアダプターが必要となります。私の場合はこちらを購入して使っています。

MOZA Mini-Pでスマホを装着する方法

スマホをMOZA Mini-Pで使う場合の装着方法を見ていきたいと思います。Youtube動画でも手順を分かりやすく解説していますので、そちらも一緒にご覧ください。

スマホを使うには、購入時に付属される

  • スマートフォン・ホルダー
  • L型プレート

の2つのパーツを次の写真のように取り付けます。

  1. スマートフォンをスマホホルダーにはめます。
  2. スマホホルダーの底面にあるネジに、L型プレートをネジ締めします。
スマートフォンを使用する場合のプレート装着方法
スマートフォンを使用する場合のプレート装着方法 ©

L型ブラケットの側面とスマートフォンの側面は、可能な限り、隙間なく近寄せるように装着します。

MOZA Mini-Pに一眼カメラを装着する方法

続いて、一眼レフやミラーレスカメラをMOZA Mini-Pで使用する場合の流れを見ていきたいと思います。こちらもYoutube動画で解説していますので、詳しくは以下をご覧ください。

カメラを装着する場合には、付属されるL型プレートをカメラ底面の三脚ネジに装着していきます。こちらもスマートフォンと同じように、側面の隙間をできるだけ埋めるように装着していきます。

一眼レフを使用する場合の装着方法
一眼レフを使用する場合の装着方法 ©

ここで1つ注意なのですが、MOZA Mini-Pでは130gから900gまでのカメラが搭載できることになっています。それ以上を超える重量で使用する際には、ブレが発生したり予期しない動作を起こす事もあるので注意してください。

カメラの重量を測っておきましょう。130gから900gまでがメーカー推奨の搭載可能重量です。
カメラの重量を測っておきましょう。130gから900gまでがメーカー推奨の搭載可能重量です。 ©
900gのカメラをMOZA Mini-Pに載せた様子
900gのカメラをMOZA Mini-Pに載せた様子 ©

MOZA Mini-Pにペイロードを超えるカメラを載せると

積載可能な重量はペイロード(payload capacity)、または耐荷重とも呼ばれています。私の場合は自己責任とはなりますが、1kg程度のカメラ・レンズでも使ってみました。

1kgのカメラ&レンズをMOZA Mini-Pに載せた様子
1kgのカメラ&レンズをMOZA Mini-Pに載せた様子 ©

実際に使ってみると、意外と問題なく使うことができました。メーカー推奨外となってしまいますが、ある程度の重量ならば何とか頑張ってくれるようです。

MOZA Mini-Pを組み立てる手順

それではスマートフォンや一眼カメラをMOZA Mini-Pに装着していきます。カメラは予め、前述で説明したL型プレートに装着をしてください。

まず、Mini-Pが折り畳まれた状態ですので、展開していきます。

本体の左側に手順が記載されていますが、順番に説明していきます。

MOZA Mini-Pの左側面に手順が記載されている
MOZA Mini-Pの左側面に手順が記載されている ©

最初にMini-Pのアームとハンドルの中間あたりにある、スイッチを引っ張ります。

MOZA Mini-Pの左側面にスイッチがあるので、引っ張ります
MOZA Mini-Pの左側面にスイッチがあるので、引っ張ります ©

そして、スイッチを引っ張りながら、アームの部分を時計回りに回転させると、次の写真のようになります。MOZA Mini-Pのハンドル底面には、付属されるミニ三脚をねじ込んでおきましょう。

MOZA Mini-Pのアーム部分を時計回りに回転させ、付属ミニ三脚を装着
MOZA Mini-Pのアーム部分を時計回りに回転させ、付属ミニ三脚を装着 ©

ヨー軸のロックを解除する

MOZA Mini-Pでは、勝手に回転しないように固定されている箇所が、2箇所あります。使用時にはこの2つを回転できるように準備する必要があります。

まず、水平方向の回転軸(=ヨー軸またはパン軸と呼ばれる)のロックを解除します。スイッチは本体左側面にある赤いスイッチになります。こちらを解除していくと、水平方向にアームが回転できるようになります。MOZA Mini-Pを使用する際にはロック解除した状態で使用することになります。

MOZA Mini-Pの左側面にある赤いスイッチが、ロック解除用のスイッチです。
MOZA Mini-Pの左側面にある赤いスイッチが、ロック解除用のスイッチです。 ©

チルト軸のロックを解除する

次に、チルト軸と呼ばれる縦方向の回転軸の固定を解除していきます。次の写真のように、レバーがありますので、こちらを解錠マークの方向へスライドします。以下の写真の例では、左方向へスライドします。

MOZA Mini-Pのアーム中央にあるロックレバー。解除マークの方向へスライドしていく
MOZA Mini-Pのアーム中央にあるロックレバー。解除マークの方向へスライドしていく ©

チルト軸のロックは、この手順に加えて、更にもう1つやる事があります。それは次の写真のようにアームのネジを緩め、アームの長さを調整することです。

MOZA Mini-Pのアーム左上にあるネジを緩める。するとアームの長さを調整できる
MOZA Mini-Pのアーム左上にあるネジを緩める。するとアームの長さを調整できる ©

ここまで手順を進めていくと、各アームと軸が自由に回転できるような状態になります。

ここまでの手順を進めると、3つのアームと回転軸が自由に動くようになる
ここまでの手順を進めると、3つのアームと回転軸が自由に動くようになる ©

カメラを装着してバランス調整を行う

続いて、カメラを装着していく訳ですが、

  • カメラの装着方法
  • バランスの調整方法

この2つの手順については次の動画を参考にしてください。

MOZA Mini-Pの簡単な使い方

MOZA Mini-Pはハンドル部分にあるボタンや、裏側にあるトリガーを使って各動作を呼び出すことができます。操作方法と撮影できる内容についてはYoutube動画で解説していますので、そちらも一緒にご覧いただくと分かりやすいです。

この記事では、よく使う機能を中心にご紹介したいと思います。

MOZA Mini-Pの簡単な使い方とコントローラー
MOZA Mini-Pの簡単な使い方とコントローラー ©

電源をONにする・一時休止

まず電源を入れるには、ハンドル左側面にある赤いボタンを長押しします。また電源ONとなった後で、ボタンを1回押すとMini-Pが休止します。

MOZA Mini-Pの電源ONは赤いボタンを長押しする
MOZA Mini-Pの電源ONは赤いボタンを長押しする ©

通常モード(水平方向だけ回転)

電源がONとなった直後のモードです。こちらは握り手を左右に降ると、カメラの向きもゆっくりと移動します。

こちらのモードはカメラを水平に保ったまま、左右にカメラを振りたい時に便利な機能です。

上下モード(水平・垂直方向へ回転)

トリガーを1回長押しすると、上下モードとなります。こちらは水平を保ったまま、ハンドルの動きに応じて上下左右に動きます。

FPVモード(あらゆる方角へ素早く動く)

MOZA Mini-Pの左ボタンを2回押すとFPVモードになります。こちらはハンドルの向きを自由に動かすと、カメラの向きも素早く追従します。

FPVモードは速い動きをカメラで追いたい時に便利です。

アングル固定モード(ハンドルの動きに反応しない)

続いて、トリガーを1回押した後、もう1回長押しし続けます。すると固定モードとなります。

固定モードは、ハンドルの動きに応じず、カメラアングルが固定となります。こちらは一定の向きで撮影し続けたい時に便利です。

360度回転モード

下ボタンを3回クリックすると、インセプションモードと呼ばれる動きをします。こちらはジョイスティックを左右に倒すと、回転する動画を撮ることができます。

MOZA Mini-Pの専用アプリの使い方

MOZA Mini-Pではスマートフォンで使えるアプリが2つ用意されています。

  • MOZA Master

    → カメラ搭載後の調整設定や、特殊な機能の使用。スマートフォン・一眼カメラのいずれも、このアプリを必ず使うことになります。

  • MOZA Ginie

    → スマホ撮影時に使うと便利なアプリ

用途によって使うべきアプリが異なりますので注意してください。それでは、これらのアプリの使い方を順番に見ていきましょう。

MOZA Master(モザ・マスター)

カメラを搭載したら、適切なモーターパワーに設定する必要があるのですが、それらを自動で行ってくれます。詳しくはアプリの使い方を動画の中で解説しています。

上記では自動設定のオートチューニングと、バランスチェック機能を解説しています。

上記では、アプリを使った遠隔操作の使用方法を解説しています。

さらに詳しい使い方を知りたい方は、上記の機能詳細編をご覧ください。MOZAから発売されているAircross2の時と使い方が同じです。

MOZA Ginie(モザ・ジーニー)

スマートフォンでカメラ撮影したいと考えてる方向けのアプリ。スマホで選択した対象を追従(=オブジェクト・トラッキング)したり、カメラをマニュアル設定で撮影したい時、タイムラプスを使用したい時に使います。詳しくは、以下の動画が参考になります。

選択した対象物を自動で追い続ける機能(オブジェクト・トラッキング)については、次の動画が参考になります。

こちらは同じくMOZAから発売されているMini-Sと同じ使い方となります。

その他のカメラアプリも使える

MOZA Mini-Pでは、スマホ撮影用アプリとして有名なFiLMiC Proや、スマートフォン純正のカメラアプリも使えます。日頃から他のアプリを愛用してる方はそのまま使うのもオススメです。

ただし1つ注意点としては、Mini-Pの本体に備わっている撮影ボタンから、撮影開始の操作を行うことが出来ないアプリもあります。MOZA Ginieのアプリでは、Bluetooth接続によって、Mini-Pの撮影ボタンから遠隔で撮影開始できる利点があります。

また現在使っているMini-Pのジンバルモードが何なのかも、スマートフォンで把握することができます。

MOZA Mini-Pにおすすめしたいアクセサリー

MOZA Mini-Pでは外部マイクを装着したり、LEDライトなどの照明を装着することは難しく、次のようなグリップを購入すると、色々な機材を取り付けることができます。

また一眼レフやミラーレスカメラをよく交換する方には、以下のようなジンバル用プレートを使うと、カメラ交換が行いやすくなります。

上記のクランプでは、アルカスイスに対応しているカメラプレートを固定することができるのですが、おすすめは次のプレートです。

MOZA Mini-Pの日本語説明書をダウンロード(PDF)

MOZA Mini-Pの取り扱い説明書(日本語)は、MOZAのホームページでも閲覧することができます。詳しくは以下から確認してください。

MOZA
MOZA Mini-P Downloads
「Mini-P User Manual (PTG-ESP-JAP-繁軆)」というリンクが日本語マニュアルです。PDFの途中から日本語版が載っています。

その他に、上記のリンクではMOZA Mini-Pのファームウェアアップデートに関する情報も掲載されています。

MOZA Mini-Pに搭載できるオススメのカメラ

  • アクションカメラ

    GoProやOSMO Action、Insta360 ONEなどのアクションカメラで、更に手ブレ補正が効いた動画が撮影可能に。

  • SONY RX100シリーズなどのコンパクトデジカメ(コンデジ)

  • APS-C対応のミラーレスカメラ

    Fujifilm X-T4やX-A5。SONY α6000、α5000シリーズ、Nikon Z50、Canon EOS MやRPなどの各社カメラ。

また今回記事の中でご紹介しているように、フルサイズのカメラでも軽量レンズを選んで搭載することも可能です。現在は後継機種となるMOZA Mini-P MAXという機種も登場しています。耐荷重(ペイロード)が1.0kgと強化され、より重たいカメラを搭載できるようになりました!軽量ジンバル製品については今後も盛り上がって行きそうです!

(ご提供:MOZAさん)