電動雲台のFeiyu QING Pro(フェイユー・チェン・プロ)を使って、パノラマ撮影やタイムラプスを楽しんでみましたので、ブログで感想をご紹介していきます。Feiyu QING Proは、本体となる電動可動式の雲台と、それをワイヤレスで操作可能なリモコンがセットとなった機材です。

Feiyu QING Proは電動雲台とワイヤレスリモコンからなる機材
Feiyu QING Proは電動雲台とワイヤレスリモコンからなる機材 ©

詳しい動作感や撮影例は、以下のYoutube動画でもご紹介していますのでご覧ください。

Feiyu QING Proでは、一眼レフやミラーレスカメラなどを搭載して、静止画だけでなく動画撮影に活用できます。360°の写真をパノラマ合成したり、指定した2点間以上のアングルを徐々に移動させながらインターバル撮影(いわゆるモーションタイムラプス動画)が撮影可能になっています。

街中でモーションタイムラプスを楽しんでみた!
街中でモーションタイムラプスを楽しんでみた! ©

また、重量はFeiyu QING Proの本体が1.3kg、付属されるリモコンの重量が316gとなっています。しっかりした雲台と比べると標準的か、むしろ軽量にすら感じる重量に抑えられています。私自身、写真用の雲台と動画用の雲台を何種類か持っていますが、それよりも軽いので、驚きました。

日常的に利用するカメラ雲台としても面白いかもしれません 😆

Feiyu QING Pro本体
Feiyu QING Pro本体 ©

というのも、搭載できるカメラ機材の重量は3.5kgまでとなっていて、外見以上にパワフルなんです!一般的な望遠レンズを装着した一眼ミラーレスカメラでも、総重量3.5kgを超えるものはそこまで多く無いと思いますので、様々なカメラやレンズで利用できそうですね。試しに超望遠レンズのSONY FE 100-400mm F4.5-5.6 GMというレンズを載せてみたのですが、問題なくバランスを取ることが出来ました。

Feiyu QING Proは現在、Makuakeで先行予約販売されており、先着で通常よりも安い価格で入手できますので、下記より是非チェックしてみてください!

今回はFeiyuTechさんより、Feiyu QING Proのサンプル実機を使わせて頂きましたので、当記事では特徴や使ってみた感想、そして簡単な使い方を順次まとめていきます。ぜひ購入時の参考にしてください♪

目次:Feiyu QING Proのレビュー。タイムラプスやパノラマを撮影してみた!

Feiyu QING Proでタイムラプス撮影

Feiyu QING Proの代表的な使い方はタイムラプス撮影ではないでしょうか。

QING Proでは超広角レンズや標準レンズだけでなく、重たい中望遠レンズや望遠レンズも搭載できます。試しに流れ行く雲を早回しで撮影してみましたのでご覧ください。

タイムラプスで雲の動きを撮影すると楽しい!
タイムラプスで雲の動きを撮影すると楽しい! ©

撮影ではSONY α7SIIIに超広角レンズのFE PZ 16-35mm F4 GTAMRON 70-180mm F2.8などを搭載して4秒間隔でインターバル撮影を行ってみました!

夜景もタイプラムス動画にすると迫力が増す!
夜景もタイプラムス動画にすると迫力が増す! ©

夜景の方は10数秒ごとにインターバル撮影してみました。

実際にタイムラプス撮影を行う際には、カメラ側で設定を行う必要はなく、全てFeiyu QING Proのリモコンで撮影間隔や作りたい動画の尺を決めていきます。

カメラ側はFeiyu QING Proのリモコンケーブルからの信号を受けて、写真撮影を繰り返し行わせるだけとなります。つまりカメラ側にタイムラプス等の機能が搭載されていなくても前述のような動画が作成できるわけです ☺️ 設定によっては動画撮影も行うことができると思いますが、今回は静止画をカメラ側で連続撮影しておき、そのデータを元に動画を完成させていきました。

タイムラプス撮影時間 設定画面。リモコン側で撮影まで全てコントロールできる
タイムラプス撮影時間 設定画面。リモコン側で撮影まで全てコントロールできる ©

また、通常のカメラ三脚で撮影した時と異なるのがカメラアングルを徐々に変えながら撮影できる点です。モーションタイムラプスと呼ばれており、Feiyu QING Proで複数のアングルを予め設定しておき、その位置をゆっくり移動させることが可能です。

リモコンの設定方法やFeiyu QING Proの使い方については、記事後半で解説していきます。

Feiyu QING Proの作例|パノラマ撮影

続いて、Feiyu QING Proを使ったパノラマ撮影例を見ていきましょう。今回はSONY α7IVとFE PZ 16-35mm F4Gを載せてパノラマ写真を撮影してみました。

Feiyu QING Proでは、パノラマとタイムラプスに特化した機材ということもあり、パノラマ撮影に関する機能が豊富に用意されています。

パノラマ撮影の機能
  • 360°や180°のパノラマ撮影
  • 9枚の写真をパノラマ撮影
  • 任意のエリアを指定した枚数で撮影

撮影設定は付属されるリモコンで細かく指定できます。リモコンの機能については、後半でご紹介していきますが、内蔵されたディスプレイによって詳細を把握しながら撮影できます。

今回は上記の機能の中でも、9枚の写真をパノラマ撮影できる機能を使ってみました。まずは1枚の通常撮影をご覧ください。FE PZ 16-35mm F4 Gの16mm画角で通常撮影した写真になります。

SONY α7IVとFE PZ 16-35mm F4G|【設定】絞り:F11、画角:16mm、シャッタースピード:6秒、ISO:100
SONY α7IVとFE PZ 16-35mm F4G|【設定】絞り:F11、画角:16mm、シャッタースピード:6秒、ISO:100 ©

Feiyu QING Proにカメラとレンズを搭載して撮影してみました。Feiyu QING Proの付属されるリモコンではチルト方向とパン方向のアングルを操作できますので、遠隔でカメラアングルを自由に決めることができます。また、リモコン側のボタンを押すと写真撮影や動画撮影を開始できます。

リモコンはチルトとパン軸それぞれを操作できるホイール状のコントローラーを備えている
リモコンはチルトとパン軸それぞれを操作できるホイール状のコントローラーを備えている ©

そして、9枚の写真を撮影してくれるパノラマ機能を使うとこうなりました!

SONY α7IVとFE PZ 16-35mm F4G|【設定】絞り:F11、画角:16mm、シャッタースピード:6秒、ISO:100(9枚の画像をLightroomにてパノラマ合成)
SONY α7IVとFE PZ 16-35mm F4G|【設定】絞り:F11、画角:16mm、シャッタースピード:6秒、ISO:100(9枚の画像をLightroomにてパノラマ合成) ©

撮影後にLightroomでパノラマ合成してみました。超広角レンズのSONY FE PZ 16-35mm F4Gで撮った1枚写真でも十分解像度やワイド感がありますが、9枚の写真を使ったパノラマ合成写真はかなり迫力がありますよね!

ただ、ノーダルポイントやレンズの歪みなど、細かい所は考慮せず撮影していますので、建物の直線はやや歪になったり、上手くスティッチされていない箇所も見られます(そこは当製品とは関係の無い要素ですので、どうか優しい目でご覧ください。笑)

実際にはFlickrでアップしているような9枚の静止画を、Feiyu QING Proで自動的に撮影してくれます。

通常のカメラ雲台であれば、その都度カメラアングルを微調整して撮影することになるのですが、Feiyu QING Proでは各アングルまで移動してくれて自動で撮影まで行ってくれます。これは非常に便利ですよね!あまり一眼カメラでパノラマ撮影をした事がないので、初心者にも楽でした♪

せっかくなので、もう1枚パノラマ合成の作例をご覧ください。1枚の写真だとこうなります。

SONY α7IVとFE PZ 16-35mm F4G|【設定】絞り:F11、画角:16mm、シャッタースピード:25秒、ISO:125
SONY α7IVとFE PZ 16-35mm F4G|【設定】絞り:F11、画角:16mm、シャッタースピード:25秒、ISO:125 ©

Feiyu QING Proの9枚撮影を利用してパノラマ合成すると、こうなりました。

SONY α7IVとFE PZ 16-35mm F4G|【設定】絞り:F11、画角:16mm、シャッタースピード:25秒、ISO:125(9枚の画像をLrにてパノラマ合成)
SONY α7IVとFE PZ 16-35mm F4G|【設定】絞り:F11、画角:16mm、シャッタースピード:25秒、ISO:125(9枚の画像をLrにてパノラマ合成) ©

細部まで見ていくと、柱のつなぎ目などが怪しいですが、こちらも人間の視界よりも広いエリアを撮影できて面白い仕上がりになりました!

狭いスペースや動物&昆虫の撮影に便利

写真撮影とは離れた用途ですが、限られた狭い空間に無人カメラを設置してみました。

天井や床下の狭い空間にカメラを設置して、遠隔でカメラの向きをコントロールできます。人がいると警戒してしまう撮影ケースや、害虫や獣害などの調査取材や観察にも利用できるかもしれませんね!

こういった用途の場合、カメラの映像を離れた位置で確認する必要がありますが、Feiyu QING Proの場合はカメラ側に備わっているアプリで映像をモニタリングする別売りの映像トランスミッターが必要となります。

例えば、SONY製のミラーレスカメラの場合はImaging Edgeというスマートフォンアプリや、Imaging Edge Desktopと呼ばれるPC用アプリで、離れた位置から映像を確認できます。

また、長時間撮影においても相性が良くカメラに大容量バッテリーを取り付けてFeiyu QING proへ搭載させることも可能です。

動画撮影用の3軸ジンバル・スタビライザーの場合は、かなり大柄な製品でないと載せられない事も多いので、これは魅力的なポイントではないでしょうか!?

電動雲台と3軸ジンバルの違いやメリット

最近では動画撮影用の3軸ジンバル・スタビライザーを使っても、タイムラプス撮影やパノラマ撮影が可能です。普段から動画撮影も楽しんでる方にとっては、Feiyu QING Proの魅力や購入する理由について考えてしまうケースもあるかもしれません。

3軸ジンバルと比較したFeiyu QING Proのメリットは次の通りです。

  1. 小型軽量で省スペース。持ち運びしやすい!
  2. 専用リモコンから素早く操作できる
  3. 超望遠レンズなどの重量が大きいレンズも搭載可能
  4. 撮影中の情報はリモコン画面で随時確認可能

    → カメラとは離れた場所でも、リモコン画面から状況を随時確認できる

Feiyu QING Proの良いところは、付属のリモコンの操作性が良いところや、レンズが重たくても搭載できる所が優れています。また、カメラにライトやその他の付属品を取り付けても問題なく使用できます。

そして、非常に良いなと思ったのがカメラとは離れた場所で撮影の進捗状況を把握できる点。私の場合は、タイムラプス撮影中にどうやって時間を潰そうか凄く考えてしまうのですが、Feiyu QING Proでは、車の中やテントで時間を潰しつつ、手元のリモコンで撮影ステータスを確認することも可能です。実際の撮影でもワイヤレス仕様のリモコンが非常に重宝しました!

Feiyu QING Proの内容物と付属品

続いて本体の外観や付属品について見ていきます。Feiyu QING Proは前半でもご紹介した通り、電動雲台とリモコンがセットになった製品で、撮影中にはリモコンから各操作を行っていくことになります。

逆にリモコンを無くすと操作できなくなりますので注意が必要です。最近のカメラ機材は専用のアプリが用意されている事が多いのですが、どうやらFeiyu QING Proはアプリ対応ではないようです。リモコンのボタンやホイールでアナログ操作されたい方には相性が良い製品かと思います。

それではまず、撮影中に必ず使いそうな内容物から見ていきましょう!

Feiyu QING Proの内容物と付属品1
Feiyu QING Proの内容物と付属品1 ©
  • Feiyu QING Pro本体
  • 専用リモコン
  • ミニ三脚
  • クイックリリースプレート 2つ
  • レンズサポート
  • カメラケーブル

Feiyu QING Pro本体にはバッテリーが内蔵されています。

本体にバッテリーを備える
本体にバッテリーを備える ©

バッテリーはすぐ傍にあるロックスイッチを解除すると、取り外しが可能です。

バッテリーは取り外せる
バッテリーは取り外せる ©

バッテリーにはUSB Type-C端子が備わっていますので、USBケーブルで充電が可能です。

取り外し後、充電が可能
取り外し後、充電が可能 ©

できれば本体側の端子から直接充電できると便利だと思いますが、そのような仕様になっています 😅バッテリー容量は2200mAhで2時間ほどで充電完了になるようです。一度満充電すると、けっこう長持ちします。

本体底部は3/8インチネジ穴を備える
本体底部は3/8インチネジ穴を備える ©

ミニ三脚は本体底部の3/8インチネジ穴に装着して、コンパクトな構成で撮影したい時に役立ちます。また、ミニ三脚をグリップとして使い、ジンバルのような使い方も可能です。

付属されるミニ三脚を装着した様子
付属されるミニ三脚を装着した様子 ©

レンズサポートは、カメラとレンズをFeiyu QING Pro本体に取り付けた際に、前方のレンズを支える役割をします。前方に重たいレンズほど安定性を確保するのに効果的かもしれません。外観は、付属品を含めて、全体的に金属製のしっかりした造りという印象です。

Y字の金具が、レンズ側を支える「レンズサポート」
Y字の金具が、レンズ側を支える「レンズサポート」 ©
レンズ側を支える「レンズサポート」はクイックリリースプレートにねじ込み装着できる
レンズ側を支える「レンズサポート」はクイックリリースプレートにねじ込み装着できる ©

また、カメラケーブルはリモコン操作から写真や動画撮影を開始させる為に必要なアクセサリーです。特に、タイムラプス撮影ではFeiyu QING Proとリモコンで設定したタイミングで撮影していく事が多くなりますので、ケーブルが欠かせません。

カメラを搭載するには、付属されるクイックリリースプレートを使います。1つは長く、もう1つは一般的なカメラ三脚に付属するような短いプレートです。まず、長いクイックリリースプレートを本体に装着し、カメラ側には短いプレートを装着していくことになります。

まずは本体にクイックリリースプレートを装着していく
まずは本体にクイックリリースプレートを装着していく ©
続いて、クイックリリースプレートのクランプにカメラを装着していく
続いて、クイックリリースプレートのクランプにカメラを装着していく ©

クイックリリースプレートはArca-Swiss(アルカスイス)互換対応となっていますので、普段から三脚を使っている方なら便利ですね!私の場合はカメラケージ(底部がアルカスイスに対応)を使用していますので、短いカメラプレートは使わず装着することができました。続いて、その他の付属品も見ていきましょう。

Feiyu QING Proの内容物と付属品2
Feiyu QING Proの内容物と付属品2 ©

カメラケーブルは各メーカー毎に用意されているため、付属品の内容としてケーブルが多数同梱されています。それ以外にも、Feiyu QING Pro本体を収納できる袋や、ケーブルを入れる袋がそれぞれ用意されています。

Feiyu QING Proのバランス調整と設定方法

では少し具体的な使い方を見ていきましょう。カメラ本体をFeiyu QING Proに取り付けて、撮影を行う前にはバランス調整が必要となります。Feiyu QING Proは電動雲台というカテゴリの中でもジンバルに属する機材で、パン方向とチルト方向の2つのモーターが備わっている2軸ジンバルです。

バランス調整では、チルト方向(縦回転)に対して、カメラが勝手に倒れない位置へ調節していくことになります。

撮影前に行う手順
  1. カメラを装着後、Feiyu QING Proのロックスイッチを解除します

    Feiyu QING Pro側面の丸い部分にあるのがロックスイッチ
    Feiyu QING Pro側面の丸い部分にあるのがロックスイッチ ©
  2. スイッチを解除した状態で、水平のまま動かなければ調整完了。どちらかに傾いてしまう場合はクイックリリースプレートを前後させて動かない位置まで移動させる

    ロックを解除後、水平のまま姿勢を維持できれば調整完了
    ロックを解除後、水平のまま姿勢を維持できれば調整完了 ©
  3. 更に細かく調整したい時には、チルト軸方向にカメラを傾けて、前方または後方に動いてしまわないか確認する

    少し傾けて、カメラが倒れてしまわなければOK
    少し傾けて、カメラが倒れてしまわなければOK ©
    少し傾けて、カメラが倒れてしまわなければOK
    少し傾けて、カメラが倒れてしまわなければOK ©

基本的には2番目の手順まで確認すれば、バランス調整が完了です。更にバランスを追い込みたい時は、前後に少し傾けて倒れない位置へ微調整すれば完璧かと思います。

バランス調整はチルト軸のみでOKですので、あとは本体の電源ボタンを長押しして、電源ONにするだけです。

電源ボタンを長押しすると始動する
電源ボタンを長押しすると始動する ©

Feiyu QING Proのリモコンとディスプレイ操作方法

付属されるリモコンはタッチディスプレイに対応しており、Feiyu QING Proで操作を行う際には全てリモコンから設定を行っていくことになります。

リモコンを電源ONにした際の画面は以下のように、パンとチルトの角度を確認したり、ホール操作の反応速度を「Slow」と「Fast」の2通りから変更可能です。「Slow」と「Fast」の速度は、この記事の後半でも見ていきますが、細かくカスタム可能です。

リモコンのディスプレイ トップ画面
リモコンのディスプレイ トップ画面 ©

画面のタッチ操作だけでなく、正面と左側面に備わったホイールでFeiyu QING Proの向きを操作できます。また中央のボタンでは撮影を開始できます。

リモコン左側面。ホイールやタイマーボタンを備える
リモコン左側面。ホイールやタイマーボタンを備える ©

左側のホイールは、チルト方向の回転操作や、別売りオプションとなるフォーカスモーターの操作を割り当てる事ができます。1つ前の画像にあるリモコンのトップ画面中に「Tilt」とある箇所をタップします。画面をタップするたびにチルト方向の操作とフォーカス操作を切り替える事ができます。

右側面には電源ボタンと充電用のUSB端子(USB Micro)があります。電源ボタンは、画面上のメニューからトップへ戻りたいときにも使います。

リモコン右側面。電源ボタンや充電端子を備える
リモコン右側面。電源ボタンや充電端子を備える ©

ディスプレイと反対側にはトリガーボタンを備えており、2回短押しすると、予め指定した角度へFeiyu QING Proの向きを戻すことができます。戻す向きについては、電源ボタンを2回短押しした際にパンの向きを記録できます。

リモコンの背部はトリガーボタンを備える
リモコンの背部はトリガーボタンを備える ©

Feiyu QING Proの機能とメニュー画面

Feiyu QING Proのリモコン画面を左にスワイプしていくと、各撮影に関するメニュー画面を呼び出すことができます。

Feiyu QING Proのメニュー画面
Feiyu QING Proのメニュー画面 ©

タイムラプスやパララマ撮影を開始するには、上記のアイコン4つの中から、タップしていき詳細設定を行うことになります。4つの機能を詳しく見ていくと次の通りです。

  • Time Lapse (タイムラプス撮影・モーションタイムラプス撮影)
  • Rotate (パン方向へ時計回り、反時計周りに撮影)
  • Wide Angle (広角写真9枚を合成)
  • Pan Shoot (360°または180°のパノラマ合成)

タイムラプス撮影とモーションタイムラプス撮影

Time Lapseというアイコンをタップしていくと、タイムラプス撮影が出来ます。設定画面トップでは、3つの設定メニューが用意されています。

タイムラプス撮影 設定画面 トップ
タイムラプス撮影 設定画面 トップ ©
  • Time Set

    タイムラプスの撮影時間や撮影枚数を決める設定メニュー

  • Rotate Set

    モーションタイムラプスの移動経路を複数設定できます。設定後、撮影を開始します。

  • Last Cfg

    直前で設定したTimeSetとRotateSetの設定をもう一度呼び出し、タイムラプス撮影を開始します。

基本的には、TimeSetとRotateSetの順に設定を行っていき、RotateSetの設定画面内で撮影を開始することになります。もう一度、同じ撮影時間と経路で撮影を繰り返すにはLastCfgを選択します。

細かい動作ですが、Feiyu QING ProとSONY α7SIIIやα7IVの組み合わせで良かったのが、インターバル撮影中のAFのON・OFFの使い分けができる点です。カメラ側でオートフォーカスを有効にしておくと、撮影枚にAFが有効となります。また逆にAFをOFFにしておけば、予め設定しておいたピント位置で撮影し続けてくれます。

Time Set(タイムラプスの撮影時間と枚数を決める設定)

それではタイムラプスの撮影時間と撮影枚数を決める設定「Time Set」の設定画面を詳しく見ていきましょう。こちらの画面では、タイムラプス動画を作成する前提で、動画のフレームレートや完成後の再生時間、写真撮影の間隔を設定していくと、撮影に必要な時間を自動的に計算してくれます。

タイムラプス撮影時間 設定画面
タイムラプス撮影時間 設定画面 ©

各設定値はリモコン本体のホイールを回して、値を増減していきます。

  • Photo (表示のみ)

    撮影する写真の合計枚数。自動計算される表示値です。

  • Time (表示のみ)

    タイムラプス撮影に掛かる撮影時間。自動計算される表示値です。

  • Fps

    作成したい動画のフレームレートを設定できる項目です。

  • Ftim

    作成したい動画の再生時間

  • Intv

    タイムラプス撮影の時間間隔(インターバル)

  • Stop

    カメラの露光時間。例えばシャッタースピードが10秒であれば、10秒か、それ以上の値に設定しておきます。Intvで設定した時間よりも短い時間に設定する必要があります。

タイムラプスの完成イメージを元に、各種設定を行っていく事になるので、わざわざ各設定を計算しなくても良いのが便利です!

Rotate Set(モーションタイムラプスの移動経路を決める設定)

続いてモーションタイムラプスの移動経路を決める設定画面になります。こちらでは、リモコンの本体にあるホイールを操作しながら、複数のアングルを記録していきます。

モーションタイムラプス経路 設定画面
モーションタイムラプス経路 設定画面 ©

決定後は「Start」という項目から、実際にタイムラプス撮影が始まります。

Rotate(パン方向へ時計回り、反時計周りに撮影)

回転速度や撮影間隔を設定して無限に回転させるモードです。

Rotate 設定画面
Rotate 設定画面 ©

Wide Angle(9枚の写真を広角パノラマ合成)

前半の作例としてご紹介した9枚の写真をパノラマ撮影できる機能です。撮影後はスマートフォンアプリやPC用ソフトでパノラマ合成していく必要がありますが、写真撮影はワンボタンで開始でき、9枚の写真を自動的に撮影してくれる機能です。

広角写真 合成モード 設定画面
広角写真 合成モード 設定画面 ©

残念ながら、こちらの機能はカメラアングルを広くしたり狭めたりといった微調整はできないようです。レンズ画角によては上手く繋がらない事や、重複するエリアが多すぎるケースもあるかもしれません。

Pan Shoot(360°または180°のパノラマ合成)

こちらは水平方向に360度や180度回転していき、パノラマ合成写真を作るための機能です。こちらも前述の9枚写真合成のモードと同じく、撮影後にパノラマ合成の処理が別途必要になります。

360°または180°のパノラマ合成モード 設定画面
360°または180°のパノラマ合成モード 設定画面 ©
360°または180°のパノラマ合成モード 設定画面
360°または180°のパノラマ合成モード 設定画面 ©

詳細設定画面

Feiyu QING Proのトップ画面から、右方向へスワイプしていくと、詳細設定画面に移動できます。詳細設定画面は3ページに亘り用意されており、スワイプしていくと移動できます。

まず1ページ目は、ジンバルのモーターパワー設定やホイールの反応速度「Slow」と「Fast」の具体的な速度をカスタムができます。

詳細の設定画面(1ページ目)
詳細の設定画面(1ページ目) ©

まず、「Sensitivity」ではトップ画面の「Slow」と「Fast」における、チルト軸とパン軸のホイール速度を細かく変更できます。

ホイールの反応速度をカスタムできる設定画面
ホイールの反応速度をカスタムできる設定画面 ©

「Moter Power」はカメラを支えるFeiyu QING Proのパン軸とチルト軸のパワーを変更できます。購入初期ではCustom(手動設定値)となっていますが、この値が適切でないと、カメラのアングルを動かしたときにグラグラと揺れたり、振動してしまうことがあります。

モーターパワーを決める設定
モーターパワーを決める設定 ©

この設定については、基本的には「Auto」に設定しておけば間違い無さそうです。

そして、詳細設定画面の2ページ目では、別売りのフォーカスモーターの設定が行えるようです。

詳細の設定画面(2ページ目)
詳細の設定画面(2ページ目) ©

3ページ目はジンバルのキャリブレーション設定や、言語設定(中国語または英語)の切り替えが行なえます。

詳細の設定画面(3ページ目)
詳細の設定画面(3ページ目) ©

色々使ってみて、撮影から設定まで全てリモコン側の操作で完結するので、わざわざスマートフォンアプリなどで設定を行う必要がないのは便利だと思いました!機会がありましたらぜひ導入を検討してみてください!