自撮り機能が強化され、1万円代で買えるスマホ向けジンバル「Hohem iSteady V2」(ホーヘム アイステディ)使ってみましたのでブログで使用感想をお伝えしていきます。
iSteady V2ではiPhoneやAndroid等のカメラで滑らかな動画撮影が楽しめます。そして、この製品の凄い能力はこれだけではありません。実は自動追尾が得意なスマートフォン用のジンバルとなっています。
折りたたみ可能で、非常に軽量&小型なスマートフォンジンバルです。本体にカメラが搭載されており、アプリと独立して追従機能を使えるのが特徴。価格が1万円以下と安く、リモコンも付属したHohem iSteady X2も登場しています。
従来モデルでは、Hohem iSteady X(※後継機種のiSteady X2が登場しました)や、iSteady Pro2などがありました。これらのジンバルとの違いが気になる方もいらっしゃると思います 🤔
iSteady V2の進化ポイントは、なんとジンバル本体にカメラがついているお陰で、人物を自動認識して追尾(AIトラッキング)を行ってくれます。使い方やスマホの動画作例については、次のYoutube動画でも解説していますので、そちらもご覧いただくと分かりやすいと思います。
上記の動画では、自動追尾の様子や、ジンバルを使った映像作例がどのようになるのか確認できます。
自撮り機能が強化されたHohem iSteady V2。新たに識別用カメラ「AIビジョンセンサー」が搭載されている ©
手の合図1つで追従を開始できます。これはスマートフォンから離れて操作できるため、自撮りする際には、非常に強力な機能となってます。
ジェスチャーによって自動追尾を開始できる ©
OKサインで追尾を開始させる ©
パーのサインで追尾を停止できる ©
更に凄いところは、デフォルトでは顔や上半身を中心にトラッキングしてくれるのですが、構図の微調整も出来るようになっています。
なんと、追従時の構図も微調整できる!(公式より引用) ©
また仕様については、ジンバル本体の重量が263g。そして搭載可能なスマートフォン重量(ペイロード)は、100gから280g以内となっています。値段については、国内販売価格が1万5千円スタートとのことです。一般的なスマホジンバルよりも少し割高で、安いとは言いにくい立ち位置だと思いますが、機能性を考えばなるほど!という感じがしますね 😅
まずは簡単な使い方や特徴をご紹介しました。スマホでキレイな映像を撮影したいと思ってる方や、YoutubeやTiktok、ニコニコ動画などで自分を写した映像を撮りたい方には、とっても便利なのでオススメです ☺️
特にトレーニング系やレクチャー。そしてセミナーの動画を作ったり、ダンスやスポーツ、スマホのカメラを使ってWebチャットやテレワークをするのにも最適です。
目次:Hohem iSteady v2のレビュー
Hohem iSteady v2の付属品と外観について
まずは、Hohem iSteady v2を購入すると何が入ってるのかアクセサリー等を簡単に見ていきましょう。
hohem iSteady v2の箱外観 ©
hohem iSteady v2の内容物 ©
内容物は非常にシンプルとなっています。
- ジンバル本体
- ミニ三脚
- USBケーブル(充電用)
- 取り扱い説明書
- キャリングポーチ
Hohem iSteady V2を使ってみた感想
このHohemというメーカーの製品。なんとなく名前だけは知っていたのですが、外観を見ても分かる通り、ボタンが少なくシンプル。
本体操作部位は、ボタンが2つにジョイスティックが1つ、ズームレバーが1つと、実にシンプル。 ©
こういった外見から、勝手に、機能が絞られた入門機のようなイメージを持ってました。機能が絞られていて、出来ることが少ないんじゃないか?という潜入感を持っていました 😅
ところが、実際に使ってみると、想像したのとは全く違いました。この後で出来ることをご紹介していくんですが、かなり工夫が凝らされた製品です。今まで使ったジンバル製品の中では、一番好きかもしれません。
それから、見ても分かる通り、すごく小降り。折り畳むと非常にコンパクトで軽いサイズ感となります。Hohem iSteady V2も、最近のよくある折りたたみスタイルのジンバルですが、男性であればポケットに入ってしまうサイズです!
スマートフォン用のコンパクトなジンバル製品を探してる方は非常にオススメだと思います。
Hohem iSteady V2で出来ること
はい、ということで、前フリが長くなりましたが、特徴を見ていきます。今回は
- ジンバルとしての基本機能
- 追尾機能 (AIトラッキングと呼ばれてます)
この2つを簡単にご紹介していきます。
スマホのカメラで滑らかな動画を撮影できる
まず、基本機能について見ていきましょう。Hohem iSteady V2を使っても、巷によくあるスマホ用ジンバルと同じく、動画撮影において歩きながら撮った時や、カメラを上下左右に振ったときに滑らかな動画が楽しめます。また、モードが幾つか用意されており、一部を固定することもできます。
歩いたり、走ったりしながらiPhoneで動画を撮影してみた ©
詳しい撮影例は次の撮影例を御覧ください。iPhoneを装着して、走ったり歩きながら撮ってみました。
やっぱり、スマホ単体で動画撮影をするよりも、こういったジンバルがあると、動画のクオリティがグッと上がった感じがするので、好きな機材の1つではあるんですが、ここまでは一般的な製品と出来ることが殆ど同じです。
そして、また最後の方でご紹介しますが、ジンバルの各機能はボタンから素早く呼び出せます。固定したり、上下左右に動かしたりという機能がありますが、大まかに言うと4種類あります。
ジンバルのモードの一例(上下左右モード) ©
こちらについても動画の中で詳しく解説を行っています。
AIによる自動追尾で自撮り撮影が簡単
そして、2つ目に今回目玉となっているiSteady V2の追跡機能についてです。Hohemの製品情報ではAIトラッキングと称しており、カメラとAIを組み合わせて精度よくトラッキングを行ってくれます。
外見を見ても他の製品と違う、独特でユニークなところは、カメラが付いてるという点です。こちらは人物を追いかけるための追跡用カメラです。
Hohem iSteady V2のスマホクリップ部にカメラが内蔵されている ©
更に、カメラの近くには照明も付いていますので、スマホで自撮りをする際に役立つと思います。追跡機能については、動画内で使い方を詳しく説明していますのでご覧ください。
カメラセンサーでは、1mから3m離れたところから、手のサイン(ジェスチャー)により動きを遠隔でコントロールできます。ジェスチャーを使った命令方法は、4つの機能しかなく、非常に単純でシンプルなので分かりやすいです。
ジンバル本体のカメラに向かって、OKサインを送ると追跡を開始できる ©
手や指の動きで、スマートフォンの動きをコントロールできる ©
で、ちょっと説明する前に、注意点すべき点を挙げると、ジンバル本体から近すぎると反応しないので、基本的には数メートル離れる必要があります。2mから3m以下の近い場所で使いたい時には、カメラの視界に手の動きが映り込むように、手の位置を意識すると、近い距離でも反応してくれます ☺️
ジェスチャーで出来ること
- OKサインをすると追尾が開始
- 手を広げると、追尾が停止
- 指を上に立てるとスマホ向きが横に回転
- 指を横に立てるとスマホ向きが縦に回転
これ、個人的に凄いと思ってるんですが、スマートホン用のアプリとは関係なく、本体単体で追従機能が呼び出せるんです!めちゃくちゃ便利じゃないですかね!?
例えば、日頃使い慣れている撮影用アプリも使いつつ、手のサイン1つでトラッキングが開始されます。あと、スマホを直接操作しなくても離れたところから、追従が開始できます。
他の製品だと、純正アプリの中でしか呼び出せないので、追跡させるまで、手数が多くて、ちょっと面倒だったりします。ただ、Hohem iSteady V2はそういった事がなくシンプルなんです。自撮りされてる方には追従機能はめちゃくちゃ便利だと思いました。
Hohem iSteady V2を開き方と収納の手順
それでは続いて、ジンバル本体を開く方法や、折り畳んで仕舞っていく方法を順番に見ていきます。Hohem iSteady V2では、折りたたむと非常にコンパクトになりますが、一部ロックの解除やクリップの位置を適切な向きにしないと、上手く折りたたみが出来ないので次の手順をご覧いただきながら進めていってください。
iSteady V2の折りたたみ形状は工夫されてるため、一度手順を覚えておく必要がある ©
展開方法
- アームを開く
- ハンドルからスマホクリップ間の折りたたみ部をロックする
- クリップを支えるアーム横に伸びるように支える
- クリップ部分のカメラを上向きに配置する
- スマホを装着する
スマホはバランスが取れる箇所に微調整する
今度は逆に、Hohem iSteady V2をしまう収納方法を見ていきましょう。
収納方法
- スマホを外す
- クリップを支えるアームは上向きに配置する
- クリップ部のカメラを下に向ける
- ハンドルからスマホクリップの間の折りたたみ部のロックを緩める
- クリップの溝を、ハンドル側面の突起に接するように折りたたむ
最後に回転して引っ掛かる場所で押し込む
特に、使用時にはスマホクリップのカメラを上向きに配置すること、収納時には逆にカメラを下向きに回転させる事がポイントとなります。
使用時はクリップ部のカメラを上に向ける ©
逆に、収納時はクリップ部のカメラを下に向ける ©
また、スマートフォンをクリップにはめた後は、重心を整えるバランス調整作業が必要です。
スマホを装着後、左右のバランスを調整する ©
この方法を覚えておくと、それ以降スムーズに撮影へ移行できます。
iSteady V2のジンバル機能と使い方
続いて、ジンバルの機能とボタンからの呼び出し方法についての解説です。今回はよく使うであろう代表的な機能に絞ってご紹介していきます。
ちなみに、基本的な機能はスマホアプリの「Hohem Pro」で設定を呼び出すか、本体に配置された2つのボタンから呼び出せるようになっています。では順番に見ていきましょう。
電源やカメラの向きを変える方法
まず電源をオンにする方法や、カメラの向きを変更する操作方法についてです。これらの操作は右ボタンで出来るようになっています。
右を押すと、電源操作やスマホの向きを変更できる ©
機能 | ボタン操作 |
電源オン・オフ | 右ボタン 長押し |
スマホの向きを縦向き・横向き回転 | 右ボタン 1回押し |
中央に戻す(リセンタ) | 右ボタン 2回押し |
使うスマホのカメラを前後で切り替え | 右ボタン 3回押し |
また、本体の大きな丸い部分はジョイスティックと呼ばれています。こちらを上下左右に動かすと、スマホの向きや角度を自由に変更できます。動きはスマホアプリで遅くしたり速くできます。
カメラの撮影を開始する方法
Hohem iSteady V2では、純正アプリの「Hohem Pro」とBluetooth接続すると、左ボタンから撮影を開始したり、正面のカメラを切り替えたりできます。
左ボタンを押すと、撮影ができる ©
機能 | ボタン操作 |
カメラの写真や動画撮影を開始する | 左ボタン 1回押し |
写真と動画撮影モードの切り替え | 左ボタン 2回押し |
背面カメラと正面カメラの切り替え | 左ボタン 3回押し |
ジンバルの動き(フォローモード)
iSteady V2の握り手である「ハンドル」を動かすと、スマートフォンの向きがゆっくりと動き出します。これはジンバルと呼ばれる機材の特徴的な動きとなる「フォローモード」です。今回は搭載されているフォローモードの代表例をご紹介していきます。
こちらは特に動画と作例を一緒に見ていくと分かりやすいと思います。
機能 | ボタン操作 |
上下左右モード(PTF :パンチルトフォロー) | 左押しながら 右1回押し |
左右モード(PF :パンフォロー) | 左押しながら 右2回押し |
固定モード(AL :オールロック) | 左押しながら 右3回押し |
POVモード(FPVモード) | 左押しながら 右4回押し |
これらのモードは、本体のLEDランプの点滅数やスマホアプリ画面中でどのモードを使ってるかが判別できます。
それでは各モードの動きと特徴を見ていきましょう。上下左右にカメラアングルを動かしたり、固定した状態で歩くと面白い効果が出せます。
上下左右モード ©
まずは上下左右モードです。これは電源を入れた時にデフォルトの動きとなっている、基本的な動きです。ハンドルを向けると徐々にカメラアングルが上下左右に移動します。ジンバルを初めて使う初心者の方にオススメです。
ジンバルの良いところは水平を勝手に割り出してくれる所なんです。斜めったりせず、機械が自動で正確な水平位置を維持してくてます。これが手持ちで撮ったときと、ジンバルを使った時を比べた際の、決定的に違うメリットになります。
左右モード ©
続いて、パンフォローと呼ばれる左右の動きです。上下は動かしたくないときに便利です。
固定モード ©
3つ目が、オールロックモードと呼ばれる固定撮影です。個人的によく多用するモードです。まっすぐ滑らかに直進した映像を撮りたい時や、スライダーを使ったかのような映像を撮るのに向いています。
POVモード ©
4つ目として、POVモードが用意されています。別名FPVやオールフォローモードと呼ばれています。
こちらは動きが早く、予測が難しい対象物を追いかけるのに向いています。例えば、お子さんやペットの動きを捉えるのに良いでしょう。ハンドルを向けた角度にカメラが動くので、各モードの中で最も感覚的に撮影できる設定です。あとは回転ショットなどの、変わった動きを出すのにも向いています。
スマホからもフォローモードを設定を変更できる ©
で、これまでボタン操作からの呼び出し方をご紹介してきたんですが、スマートフォンアプリの「Hohem Pro」の設定からも、同様の機能が呼び出せます。肌に合うと思う、使いやすい方を使っていきましょう 😄
ジョイスティックやフォロー速度もカスタマイズできる
ということで、代表的な機能をご紹介したんですが、その他の詳しいチュートリアルはスマホアプリの「Hohem Pro」でも用意されてますので、こちらも併せてご覧いただくと、より細かい操作を知ることができます。
マニュアルやチュートリアルが見れる ©
そして更に、日頃からジンバルを使われている方が気になるのは、細かい部分じゃないでしょうか?Hohem iSteady V2では詳細設定も用意されています。
- ジョイスティックの速度
- フォロースピードの設定
- モーターパワーの強さ
- ジョイスティックの動作(パンのみ、チルトのみ等)
などの設定が数段階で変更できるようになっています。動きをゆっくりに設定したり、早くすることができます。
設定は詳細部分まで用意されている ©
詳しくは各設定を選んだ時の動きなどを紹介していますので、次の動画をご覧ください。
おすすめのジンバルについても別の記事でまとめていますので、こちらも併せてご覧ください。
Hohem iSteady V2の仕様(スペック)
仕様 | 内容 |
本体重量 | 263g |
寸法サイズ(折りたたみ時) | 179x79x39mm |
寸法サイズ(展開時) | 230x80x40mm |
搭載可能なスマートフォン重量 | 100gから280gまで |
搭載可能なスマートフォン厚さ | 11mm以下 |
搭載可能なスマートフォン幅 | 58mmから89mm |
ジンバル可動域(角度) | パン軸:320°/ロール軸:320°/チルト軸:270° |
バッテリー | 18650 Li-on |
バッテリー容量 | 2800mA , 3.7V |
動作可能時間 | 9時間、4時間(AIビジョンセンサー使用時)、2時間(AIビジョンセンサーとLEDライト使用時) |
充電時間 | 2時間 |
入力電流と電圧規格 | 5V1A |
対応OS | iOS 10.0以降/Android 6.0以降 |