MOZA Aircross S(モザ・エアークロスS)の使用感想をブログでレビューしていきます。MOZA Aircross Sは、スマートフォンやミラーレスカメラ、アクションカメラを搭載して軽い機材で動画撮影を楽しめるジンバル製品です。
実際にMOZA AircrossSを使って撮影した動画も公開していますので、Youtubeよりご覧ください!
当記事では、MOZA AircrossSの機能や使い方についてブログでレビューしていきます。
MOZA Aircross SにSONY α7IVとFE PZ16-35mm F4Gを搭載した例 ©
まずは試しにSONYフルサイズカメラのα7SIIIやα7IVと、超広角レンズのFE PZ 16-35mm F4Gや外部マイクを載せてみました!もちろん一眼カメラだけでなく、スマートフォンやアクションカメラも乗せて動画を楽しむことができます。
MOZA Aircross Sは、本体重量が750g
と小型で軽いジンバル製品なのですが、仕様上では130g
から1.5kg
の重量となるカメラ機材を載せても動画撮影を楽しむことができます。
など色々と搭載できるジンバルなので、パワフルな動画撮影機材を探していた方にとっては朗報だと思います ☺️ 今回はメーカーさんより機材を使わせて頂きましたので、使い方や使用感想を中心にご紹介していきます。それでは順番に見ていきましょう!
目次:MOZA AirCross Sのレビュー&使い方解説
スマートフォンやアクションカメラが搭載できるジンバル
MOZA Aircross Sは小型のジンバルとして比較的パワフルな製品なので、同時に複数のカメラを載せた動画撮影を楽しむことができます。例えばこのような感じです!
SONY α7IVにiPhone搭載した例 ©
下記の使用例は少し分かりにくくて申し訳ありませんが、例えばiPhoneは広い範囲。ミラーレスには中望遠から望遠レンズを装着して、両者で異なる画角の動画撮影を行ったりすると、面白い映像を同時に撮影できるかと思います!
画角の異なるカメラで同時にジンバル撮影 ©
2台のカメラを載せる事により、撮影の楽しみ方は倍増します!この他にスマートフォンは自撮り。ミラーレスカメラは前方の風景を動画撮影するといった使い方も可能です。
iPhoneとミラーレスを同時に搭載したジンバル撮影例 ©
この他に、アクションカメラとスマートフォンをジンバルに載せてみました。
アクションカメラとスマートフォンを同時に搭載したジンバル撮影例 ©
アクションカメラとスマートフォンを搭載して2台で動画撮影 ©
一度に広い範囲や狭い範囲を同時に動画撮影できる! ©
もちろん、上記のような変わった撮影方法以外にも、ごく一般的な使い方も可能です。
例えば、GoPro11やDJI OSMO Action3などのアクションカメラや、iPhone、Androidのような小型の端末を単体でジンバルへ搭載することも可能なので、シーンに応じて好きなようにカメラを選ぶことができる柔軟性は大きなメリットです!
メーカーのMOZA製品には、MOZA Mini-P MAXという製品がありますが、MOZA AircrossSはMini-P MAXと性格のよく似ている製品です。どちらも小型で色々な機材が搭載できます。
違うのは、AircrossSの本体内にディスプレイを備えている事や、Mini-Pよりも大きな機材が搭載できる点が異なります。立ち位置としては、MOZA Aircross3とMOZA Mini-Pの中間に位置する製品になります。
他メーカーのジンバル製品ではZHIYUN Crane M3やFeiyu SCORP-Miniがよく似ている製品です。
MOZA Aircross Sは軽量なジンバルでありながら、載せられる機材の選択肢が豊富! ©
旅行でおすすめのジンバル!マイクやアクションカメラも載る
MOZA Aircross Sの良いところは、フルサイズのミラーレスカメラ以外にも外部マイクやアクションカメラなどの搭載が可能です。新幹線で大阪まで遊びに行ってきましたが、動画撮影用のカメラ機材が軽量で済み、非常に助かりました!
新幹線の窓より。Aircross Sはジンバルを含めて軽量な機材で撮影できるのがメリット! ©
試しに以下のような機材を搭載してみました。合計で1.2kg
くらいのカメラ重量です。
- SONY α7IV またはα7SIII (
658g
〜699g
) - レンズ:FE PZ 16-35mm F4G (
353g
) + NDフィルター - マイク:Comica Traxshot (
130g
)
今回はカメラとレンズだけでなく、小型マイクのTraxshotをカメラに装着してAircrossSへ載せてみました!過去に使ったことのある小型のジンバルでは、α7SIIIに小三元レンズでも搭載が難しいケースがありました。
それに対して、MOZA AircrossSはペイロードに余裕を持たせているようで、フルサイズカメラのα7シリーズだけでなく、APS-Cカメラのα6500やα6600、α7cなどでも色々なレンズが装着できそうです。
AircrossSにはミラーレスカメラ以外にマイクも搭載が可能 ©
特に旅行などで機材を軽くしたいけど、カメラ機材にも拘りたい…!というシーンには非常にオススメできる機種だと思います。
MOZA Aircross Sの付属品アクセサリーと外観
まずは簡単にAircross Sに含まれる内容を見ていきます。Aircross Sはジンバル本体を持ち運びできる収納バッグが付属されています。
MOZA Aircross Sはバッグが付属される ©
中はジンバルの形状に型抜きしたウレタンや、充電ケーブル、リモートコントロールするためのケーブルなどが収納さられています。
MOZA Aircross Sはバッグも付属される ©
ウレタンは取り外して、同梱されているセパレートで自由に機材を配置できるなど工夫がなされています。
バッグはケーブルも効率よく収納できる ©
この他にスマホをAircross Sに固定するためのスマホクリップも付属してきます。
MOZA Aircross Sの使い方(操作方法)
続いてAircross Sの各ボタン操作方法や撮影方法を見ていきます。ジンバルの基本的な使い方は、過去に解説したAircross3とほぼ同じなので、そちらも併せてご覧ください!
ジョイスティック操作
MOZA Aircross Sの液晶画面から見て左側にはジョイスティックと呼ばれるコントローラーがあります。
AircrossSのディスプレイとジョイスティック ©
ジョイスティックを上下左右にグリグリしていくと、カメラの向きを自由に変更できます。また、左側面にあるメニューボタンから、ジョイスティックの速度を変更する設定も用意されています。
AircrossSのジョイスティック速度変更画面 ©
メニューボタン
液晶画面から見て左側面に黒いボタンが用意されています。
左側面にメニューボタンを配置 ©
ボタンを押すとメニュー画面が表示される ©
こちらはメニューボタンで、各種設定やジンバルのモード切り替えが出来るようになっています。
操作内容 | 呼び出せる機能 |
メニューボタン1回押し | ディスプレイに設定メニューが表示される |
メニューボタン2回短押し | ジンバルモードの変更 |
メニューボタン3回短押し | インセプションモードの有効・無効 |
インセプションモードは、ジョイスティックを左右に振ると360度回転する動きとなります。
ジンバルのモード変更(メニューボタン2回押し)
AircrossSのジンバルモードの変更は、以下の4つから切り替えることができます。
ジンバル本体の表示 | 呼び出せる機能 | 一般的な機能の名称 |
FPV | 上下左右斜めに動かせる | FPVモード |
PF | 左右のみ動かせる | パンフォロー・モード |
TF | 上下左右のみ動かせる | チルトパンフォロー・モード |
LOCK | 握り手を動かしても固定 | オールロック・モード |
メニューから各モードを選択したり、メニューボタン2回押しで切り替えることができます。
メニュー画面から「Follow」を選択するとモードを変更できる ©
ジンバルモードと動きについては、同メーカーから出ているAircross3と同じですので、Aircross3の解説記事と以下の動画をご覧ください。
トリガーボタン
AircrossS本体の裏側には、ちょうど人差し指が置ける位置にトリガーボタンが用意されています。
上側にはトリガーボタンと録画ボタンが配置 ©
操作内容 | 呼び出せる機能 |
トリガーボタン1回短押し | オートフォーカス |
トリガーボタン2回短押し | リセンター(カメラを中央に戻す) |
トリガーボタン3回短押し | 自撮りモード(カメラを自分に向ける) |
トリガーボタン長押し | オールロックモード(カメラが固定される) |
動画の録画・停止ボタン
AircrossS本体の裏側から少し上部には、赤いボタンが配置されており、AircrossSから動画や写真撮影が可能となっています。
操作内容 | 呼び出せる機能 |
録画ボタン1回短押し | 動画撮影の開始と停止 |
録画ボタン2回短押し | 静止画の撮影 |
電源ボタン
液晶画面から見て右側面には、電源ボタンや充電用のUSB端子(USB Type-C)が用意されています。
右側面には電源ボタンやUSB端子を備える ©
操作内容 | 呼び出せる機能 |
電源ボタン長押し | 電源のONとOFF |
電源ボタン1回短押し | 休止モード(スリープ)と再始動 |
電源ボタン2回短押し | ジンバルのフォロースピードを変更する |
AircrossSを一時的に使わない時や、本体を折りたたんだり、寝かしたりする場合には、休止モードにしておくのがオススメです。
こまめに休止して故障を防ぎましょう
ジンバル製品ではモーターの電源がオンになっている間、次のような操作をすると故障の原因となります。
- 本体を寝かした状態にする
- かばんやリュックに仕舞う
- ハンドルではなく、アームを触って持ち運ぶ
ジンバルは姿勢を保とうとする製品です。想定されない角度や向きに配置してしまうと、姿勢維持のため、モーターに高い負荷が加わってしまうため、モーターが熱くなったり破損に繋がる恐れがあります。これらを避けるためには、電源をオフにするか、休止モードにしておきましょう。
バランス調整とオートチューン
AircrossSも他のジンバル製品と同じように、カメラを搭載して使う前にバランス調整という作業が必要です。バランス調整が上手くできていないと、バッテリーを早く消耗したり、故障の原因となりますので、必ず行いましょう。
AircrossSのバランス調整とオートチューン ©
バランス調整の具体的な方法については、過去に詳しく解説しているAircross3と全く同じ方法で出来ますので、以下の動画をご覧ください。
MOZA Aircross Sの仕様スペック
仕様 | 詳細 |
ペーロード(搭載可能な重量) | 130gから1500g |
本体の重量 | 750g |
本体寸法サイズ | 164.2 x 256.1 x 147.5mm |
付属されるスマホクリップの対応サイズ | 58から88mm |
バッテリー持続時間 | 12時間 |
バッテリー容量 | 1000mAh (11.1V) |
バッテリー充電時間 | 1時間 |
稼働可能なパン方向の角度 | 360度 |
稼働可能なロール方向の角度 | 330度 |
稼働可能なチルト方向の角度 | 330度 |
実際に旅行で1日使ってみましたが、Aircross Sのバッテリーは1目盛りしか減りませんでした。充電が難しい環境でもモバイルバッテリーがあれば、長時間動画撮影が楽しめそうです!
長期間持ち運べる軽量なジンバルとしておすすめ! ©