カメラが切り離せる小型ジンバル「Feiyu Pocket 2/2S」を使ってみましたので、ブログで使用感想をお伝えしていきます。この製品は、FeiyuTechという中国(深セン)のメーカーさんが作った手のひらサイズのカメラです。最大で4K 60fps
や1080p 120fps
などの画質で動画撮影ができます。
歩いた際の振動やバイク・自転車走行時の振動を抑えて滑らかな映像を撮れるカメラです。カメラ部分が切り離しでき、車のボンネットや付属される磁石製のアクセサリーによって自撮り棒や三脚にも簡単に取り付けられます。カメラ部分が軽いので自撮り撮影にも便利!
Feiyu Pocket 2(画像左)。Feiyu Pocket 2S(画像右)(※公式より引用) ©
Feiyu Pocket2/2Sは、2021年12月に発売予定となっています。執筆時現在、Makuake(クラウドファンディング)で先行予約販売を行っていますので、早めに入手をご検討されている方は、次のページをチェックしてださい。
ジンバルとは、歩いた際の振動を抑えて、滑らかな動画を撮影することができる製品です。Feiyu Pocket 2Sで実際に動画撮影してみましたが、迫力ある映像が撮れました!
一眼カメラやスマホを搭載できる製品などもありますが、Feiyu Pocket 2/2Sはジンバルが内蔵されたコンパクトなカメラです。2018年に登場したDJI OSMO Pocket(2020年にはDJI Pocket2)を皮切りに、各メーカーからジンバル内蔵の小型カメラが登場しており、現在では人気カテゴリーとなっています。
面白い事に2021年には、各メーカーでユニークな特徴を盛り込んだ製品を開発しており、今回紹介しているPocket 2Sにはカメラ部分を切り離せる特徴が盛り込まれています(^▽^)
Feiyu Pocket 2シリーズは、2種類のバージョンが用意されており、1つ目は画質と解像度を強化しているFeiyuTech Pocket 2。そして、カメラの切り離しができるFeiyuTech Pocket 2Sがあります。
Feiyu Pocket 2Sの実機。カメラと操作部は80cmほどのケーブルに繋がっている ©
ショルダーバッグの肩紐に装着してみた(バッグ用のクランプは別売り品。後半で解説) ©
軽量なバッグに取り付けてみた ©
FeiyuTech Pocket 2Sの実機を手にとって見ると、想像以上にずっしりと重たい印象がします。というのも、筐体が全て金属製で作られているようで、外観はとても堅牢な作りとなっています。
カメラとコントローラーを繋ぐコードの長さは約80cm
です。カメラ本体にはジンバルが搭載されているので、切り離した状態でも撮影中の手ブレ補正効果が期待できます。
更に、FeiyuTech Pocket 2Sには面白い機能が搭載されています。それがマグネット搭載です。
Feiyu Pocket 2Sのコントローラー裏側とカメラ底面が磁石になっている ©
分離したカメラとコントローラーは共に金属へ吸着可能(※公式より引用) ©
例えば、ヘルメットや車などの金属にカメラを固定したり、付属のマグネットアクセサリーで腕や胸元にカメラを固定しながら、本体コントローラーでカメラアングルを調整してから撮影を開始できます。
まずは、FeiyuTechが提案する使い方やアイディアを見てみましょう。
Feiyu Pocket 2Sはカメラ部分とコントローラーが分離。磁石で吸着できる!(※公式より引用) ©
使い方はアイディア次第!(※公式より引用) ©
特にバイクやロードバイクなどのモトブログや、臨場感ある車の移動撮影は面白い動画が撮影できそうです。また、非常にコンパクトなカメラなので、大きな一眼カメラやビデオカメラを持っていくのが大変な時や、荷物を軽くしたい旅行や登山にもオススメです!
今回は、FeiyuTechさんより、Feiyu Pocket 2Sの実機サンプル機をご提供いただきました。当記事では引き続き、その特徴と使い方を解説していきたいと思います。
目次:Feiyu Pocket 2/2Sのレビュー
Feiyu Pocket 2/2SにおすすめのSDカード
FeiyuPocket2と2Sでは、本体の左側面にmicro SDカードの挿入口があります。
Feiyu Pocket 2Sの左側面はSDカード挿入口とUSB C端子が用意されている ©
4K60fpsの動画撮影や1080p 120fpsのスローモーション撮影ができます。ただし、撮影を楽しむには記録用のmicro SDカードが必要となりますので、次のようなmicro SDカードを揃えておくのがオススメです。
日本サムスン正規品。10年保証が付属。また、microSD本体に加えてSD変換アダプターとクリアケースが含まれます。同等の機能を持つSDカードとしてサンディスク製のmicroSDカードもおすすめです。
海外ではTFカードと呼ばれています。撮影したデータは付属されるSDカードアダプターを使って、PCに読み込んだり、スマートフォンアプリの「FeiyuCam」からスマートフォンへデータ転送することも簡単です。
Feiyu Pocket 2/2Sの画質について感想
実際にFeiyu Pocket 2Sを使って、動画撮影を行ってみました!
FeiyuTech Pocket 2Sの撮影画面 ©
右にスワイプしていくと、画質設定が変更できます。まずは最高画質の4K(16:9)・60fps
に設定して撮影してみました!
右にスワイプすると画質設定が操作できる ©
2Sでは、タッチパネルを上にスワイプしていくと、各種設定に移動できます。その中でも、画角を3段階で切り替えられる設定画面が用意されており、タップしていくと「超広角」→「広角」→「広角無効(=広角より狭い画角)」の順に切り替わります。
また、通常画面の右側にあるスライドアイコンを上下にスライドすると、ズームイン、ズームアウトも操作できます。
まずは、最もワイドとなる超広角で撮影してみました!超広角では魚眼レンズのように、周囲が丸く歪曲していきます。
超広角に設定 ©
FeiyuTech Pocket 2Sの動画撮影データの静止画切り出し結果 ©
ここから徐々に狭い画角へ設定してみましょう。「広角」は視覚的であり、最も使いやすそうな画角に感じます。
広角に設定 ©
FeiyuTech Pocket 2Sの動画撮影データの静止画切り出し結果 ©
続いて「広角無効」に設定してみました。フィッシュアイ効果のような歪曲が少なくなり、より自然な写りに変化していきます。
広角無効(=広角より狭い画角)に設定 ©
FeiyuTech Pocket 2Sの動画撮影データの静止画切り出し結果 ©
3種類の画角を見比べてみると、超広角の画質が最もキメ細かく感じました。その他の狭い画角設定では、実質的にセンサーからの映像をクロップ(切り取り)した後で4K映像にしてるようで、徐々に眠たい映像となってしまいます。これはアクションカメラ製品とよく似た印象がします。とはいえ、実用上は十分良好な画質かなと感じますが、いかがでしょうか!?
Feiyu Pocket 2/2Sの付属品と外観について
それでは、Feiyu Pocket 2/2Sを購入すると何が入ってるのかアクセサリーを簡単に見ていきましょう。開封すると次のような物が入っています。
FeiyuTech Pocket 2Sの内容物 ©
更に、長さの異なるマジックテープ製のリストバンドが用意されている ©
詳しい内容物の説明は、公式画像を見ていくと分かりやすいので、引用させて頂きます。
FeiyuTech Pocket 2Sの内容物(※公式より引用) ©
- 元箱
- Feiyu Pocket 2S本体
- キャリングポーチ
USBケーブル(Type-C)
主に充電用のケーブルとして使用できるケーブル。
マグネティックベース(1/4インチネジ搭載)
- ハンドルホルダー
両面テープ
アクションカメラ等によく同封されるような強力両面テープ。マグネティックベースと同じ形状になっているため、ヘルメット等への固定を想定してるようです。
リストバンド
長さの異なるマジックテープ製のリストバンド。上記のハンドホルダーを使って、コントローラー本体を腕などに巻きつけられます。
それでは、上記の付属品の中でも独特なアクセサリーについて、更に詳しく見ていきましょう。
マグネティックベース(1/4インチネジ穴搭載の磁石プレート)
Feiyu Pocket 2には本体底部に1/4インチのネジ穴が備わっています。そして、2Sにはマグネティックベースと呼ばれるアクセサリーが用意されています。
1/4インチのカメラネジ穴を備え、底面は磁石となっています。別売りの一脚や三脚へFeiyu Pocket2・2Sのカメラを固定できるアクセサリーです。
マグネティックベース。こちらが三脚等への固定面 ©
マグネティックベースの裏面。ネジ切りされた磁石が埋め込まれている ©
マグネティックベースは、一般的な三脚や一脚などの自撮り棒にもカメラだけ取り付けできたりして、非常に便利なアクセサリーです。自撮りやカメラネジを備えた部分へ手軽に取り付けられそうですね!
自撮り棒の先端にマグネティックベースを装着してみた ©
カメラを装着できる ©
特に良いのが、取り付けるのがカメラ部分のみで軽いという点です。華奢な一脚棒でも、安定性が確保できますので、ちょっとした撮影ならば大げさな三脚は使わなくて大丈夫です ☺️
カメラ部だけ搭載できるので、簡素な一脚でも大丈夫 ©
特に自撮り棒を使ったセルフィーショットでは、先端にカメラだけを取り付けられるので、女性の方でも軽く持ち歩けるのは嬉しいポイントじゃないでしょうか😇
自撮り棒の先端にカメラを装着(※公式より引用) ©
手元で撮影中の映像を本体液晶から確認できます。
女性が自撮りする際にも軽くて使いやすい!(※公式より引用) ©
自分の場合は、ちょっとしたショルダーバッグに、Ulanzi CLAWバックパッククリップという物を取り付けて、Feiyu Pocket2Sのマグネティックベースへ取り付けてみました。
ショルダーバッグに装着してみた ©
ULANZIバックパッククイックリリース三脚マウントは、クイックマウントと迅速な分解のために誕生しました。ロックボタンを押すと、カメラをすぐに持ち出すことができ、必要に応じて直接マウントして戻すことができるので、時間を節約でき便利です。詳しくはレビュー記事をご覧ください。
こちらの良いとことは、リュックやバッグの肩紐やストラップにしっかりと固定でき、プレートは両側のボタンを押すことによって取り外しができる点です。
クリックリリースになっており、すぐに取り外し可能 ©
プレートとマグネティックベースの間は、Smallrigのマジックアームや両端がカメラネジ穴となっている物を組み合わせてみました。
ハンドルホルダー
FeiyuPocket 2Sのコントローラー部分をハンドルと呼んでいます。ハンドルホルダーは、その名前の通りハンドル部分に固定して、底面にリストバンドを通せるアクセサリーです。底面は平らで金属質ですが、どうやらアルミ製で作られているようで、磁石への吸着はできません。
個人的には底面にカメラネジが備わっていたら、更に良かったと感じました。
ただ、アクションカメラにありがちな、プラスチック製品ではなく、見るからに金属製のがっちりしたアクセサリーとなっています。安心してカメラを取り付けられるのは嬉しいポイントですね!
ハンドルホルダーは、本体にしっかりとフィットする ©
底面はリストバンドが通せる穴を用意 ©
ハンドホルダーは水平回転機構を備えているので、固定後にFeiyu Pocket2Sの角度を変える事ができます。
腕やその他の障害物に固定して撮影ができる ©
純正アクセサリーが金属製の頑丈な造りで安心できる
以上のように、付属品の内容がシンプルにまとまっていますが、5番目の1/4インチネジを備えた磁石の吸着面であるマグネティックベースや6番目のハンドルホルダーがとっても便利です。
ハンドルホルダーとマグネティックベースが独特な形状で目を引きますね…! ©
映像出力端子(micro HDMI端子)で画面表示も可能!
また、後半で説明する仕様の部分でも触れますが、Feiyu Pocket 2Sはmicro HDMI出力端子を備えています。
本体にはmicro HDMI端子を備え、映像出力ができる ©
撮影した映像をテレビ画面で再生したり、ライブストリーミング配信用のカメラとして使用できます。Webカメラの代替としても面白そうですね!その他に、YoutubeやTiktokで使うカメラとしても活用できそうです。
USBのHDMIキャプチャーを使えば、リモート配信やGoogle Meet、ZoomなどのWebカメラ代わりとしても使えるので、テレワークに便利だと思いました。
コストパフォーマンスの良いゲームキャプチャーです。電源不要でMac、Windows、LinuxのPCにUSB接続してHDMIの映像入力をキャプチャーできます。Nintendo Switch,Wii,PS4,Xbox One,カメラ,携帯電話(HUAWEI,Apple iPhone),ZOSIセキュリティカメラなどのすべての1080P 720P hdmiデバイスと互換性があり、Facebook,Twitch, YouTube, などにライブ配信するのにも便利です。
ただし、手元のFeiyu Pocket2S実機で確認すると、出力された映像の明るさ(輝度)が50%以下になってしまう不具合があります。
この問題は、メーカー側も既に把握されていて、発売開始までには修正される予定だそうです。
試しに、映像出力させてみた ©
出力映像をフォルスカラー&RGBルミナンスで確認してみた。輝度が最大値50%となり、明るいはずの箇所もグレーになってしまう ©
幸い、ファームウェア・アップデートは既に何件かアナウンスされているので、今後の改善に期待感が持てます。
ファームウェアの更新はスマートフォン・アプリから実行可能 ©
Feiyu Pocket 2/2Sで出来ること&機能
最大の特徴は、歩いた時や運転中の大きな振動を、ジンバルと呼ばれる機械的なアームによって滑らかに撮影できる事です。これはFeiyuPocket2と2Sの両方で同じことができます。そして、FeiyuPocket2では、動画の画質を従来よりも引き上げた製品となっています。
従来より画質を向上させたFeiyu Pocket 2(※公式より引用) ©
カメラを手持ちで撮影する機会が多い方にはFeiyuPocket2が良いかと思います。そして前半でも触れた通り、少し変わった撮影をしたい方にはFeiyu Pocket 2Sがオススメです。
ぐるぐると長いコードが特徴のFeiyu Pocket 2S(※公式より引用) ©
カメラと本体が分離!これまでに無い撮影スタイルが楽しめる
FeiyuPocket2Sでは、カメラと握り手となるコントローラーが別れていますので、今までの製品とは違った撮影方法も楽しめるようになっています。まずは公式ページで紹介されている代表的な使用例を見ていきましょう!
FeiyuTech Pocket 2Sはカメラとコントローラ部が分かれる(※公式より引用) ©
カメラ底部はマグネットにより、車のボンネットに固定も簡単(※公式より引用) ©
サイクリングやバイクにも邪魔にならないのも良い点(※公式より引用) ©
ヘルメットにも簡単装着(※公式より引用) ©
付属のリストバンドを使って、腕に装着(※公式より引用) ©
リユックやカバンの胸元にカメラを固定できる(※公式より引用) ©
いかがでしょうか!カメラが分離できると撮影位置とは離れたアングルで液晶画面を確認したり、操作を開始できる等の大きなメリットがあります。また、カメラ底部以外にもコントローラーも磁石を備えており、電柱などの障害物に設置する事もできます。
Feiyu Pocket 2Sはカメラ部分とコントローラーが分離。磁石で吸着できる! ©
前半でも触れましたが、私の場合はWebカメラとして使ったり、商品レビュー用のカメラとして使うことも考えています。
自動追尾機能:Smart AIとObject Tracking
Vlogや、自撮り、そしてYoutubeでレッスン動画を撮影したい時など…。動く対象物を追いかけたい時には、カメラの追尾機能を使うことができます。
人物の顔を識別して追尾を開始できる(※公式より引用) ©
遠い人物や対象物をトラッキングできる(※公式より引用) ©
顔を識別して追尾を行う機能は、Feiyu Pocket2と2Sのタッチパネル上からも呼び出すことができます。上にスワイプしていき、右にスワイプしていくと「フェイストラッキング」という項目が用意されています。
顔認識を有効にする ©
また、スマートフォンアプリ「FeiyuCam」からも、トラッキングしたい対象物をドラッグしていくと、指定範囲を追尾してくれます。スマートフォンアプリの場合は、カメラの映像をワイヤレスで操作できます。
スマートフォンアプリ「FeiyuCam」の画面 ©
タイムラプスによる早回し撮影
雲の流れや町並みを早回しで撮影できるのがタイムラプスと呼ばれる機能です。旅行先の風景をひと味変わった雰囲気で記録に残したい時に便利ですね!
タイムラプスによる雲の流れを早送りにした撮影も簡単(※公式より引用) ©
Feiyu Pocket 2/2Sの使い方と操作方法
それではFeiyuPocket2の操作方法を順番に見ていきましょう。操作方法はFeiyuPocketの本体を握って、手を動かした時の動きと、各ボタンの操作方法を覚えるだけで、動画撮影が簡単に出来ますよ ☺️
まずは本体の右側面にある電源ボタンを長押しすると、電源がONとなります。
電源を入れるには、本体の右側面にあるボタンを長押しする ©
動画撮影時の基本操作
動画撮影時の基本操作は、次のような流れで撮影が楽しめます。
- ジョイスティックで撮影したい位置を決める
- シャッターボタンを押して撮影開始
カメラ本体を手で動かすと、その動きにゆっくりとカメラが追従
ジンバルの機械的な動きによって、滑らかに狙ったアングルまでゆっくりと動き出します。
手の動きに関係なくカメラを固定したい時には、ジョイスティックを1回押したままにして撮影をすると固定アングルとなります。
その他に、タッチパネルを下にスワイプしていくと、次のようなモードが用意されています。
TF(上下左右モード)
デフォルトの動作。カメラ本体を手で動かすと、カメラがゆっくり上下左右へと動く。そしてカメラ側で自動的に水平を保ってくれます。
TFをタップする ©
HF(左右モード)
カメラ本体を手で動かすと、カメラがゆっくり左右へと動く。上下には動かない。自動で水平を保ってくれます。
HFをタップする ©
AF(上下左右斜めモード)
カメラ本体を手で動かすと、カメラがゆっくり上下左右、さらに斜めにもカメラアングルが動く。
AFをタップする ©
大きな手ブレを補正しつつ、アクションカメラの手持ち撮影のように自由にカメラアングルを振ることができる。
リセンタ(正面中央へ戻る)
カメラアングルを正面中央に戻す(リセンター)。中央と判断される基準点は、カメラのケーブルが繋がっている箇所とは反対側になる位置。
初めて使う時には、デフォルトの動きとなる「TF」を選択して撮影してみるのがオススメです。
Feiyu Pocket2S/2の画質設定(4K・1080pなど)
写真や動画撮影時の設定については、本体に備わっているタッチパネル対応の液晶画面で右にスワイプすると、設定画面へ移動できます。撮影モード設定は、写真、ビデオ(動画撮影)、スローモーション、タイムラプス、パノラマが用意されています。
右にスワイプすると、写真や動画撮影などのモード選択画面が表示される ©
右にスワイプ後、さらに上下へスワイプすると、タイムラプスやパノラマなどのモード変更が可能 ©
例えば「ビデオ」を選択すると、4Kやスローモーション等の画質設定が選べます。Feiyu Pocket2Sや2では、最高画質の4Kやサイズを抑えた2.7K、1080pなどが用意されています。
更にモードを選択すると画質設定が操作できる ©
2.7Kは4Kよりも解像度が小さく抑えられた画質設定 ©
1080pは4Kの4分の1のデータとなる軽量サイズ ©
1080pは120fps
などのスローモーション撮影にも対応しています。
ジョイスティックとボタンの操作方法について
また、本体にはジョイスティックと撮影用のボタンが用意されています。操作方法はとってもシンプルで、次のような事ができます。
FeiyuTech Pocket 2/2Sの操作方法(※公式より引用) ©
まず銀色の上部にある丸い形状はジョイスティックと呼ばれる操作部位です。ジョイスティックで出来る操作内容は次の通りです。
ジョイスティック操作 | 呼び出せる機能 |
左右にスライド | カメラアングルが左右に回転 |
上下にスライド | カメラアングルが上下に回転 |
2回タップ | カメラアングルを中央に戻す(リセンター) |
1回押し後、押したまま | カメラが水平に戻った後で、カメラアングルを固定(水平ロックモード) |
続いて、同じく銀色の下部にあるボタンが、シャッターボタンです。こちらは電源オンの状態や撮影記録中の際に、LEDのインジケーターが光ります。シャッターボタンで出来る操作内容は次の通りです。
ボタン操作 | 呼び出せる機能 |
1回タップ | 写真・動画の撮影開始・設定画面からトップへ戻る |
3秒長押し | Wi-Fiのオン・オフ(アプリ接続に使う) |
撮影結果の確認(プレビュー)
FeiyuPocket2や2Sのタッチディスプレイを左側にスワイプしていくと、撮影結果が再生できます。
撮影結果を表示させる ©
本体上で動画や写真データを削除したり、お気に入り設定もできます。
Feiyu Pocket 2/2Sの詳細設定方法
通常の撮影画面から、タッチパネルを上にスワイプしていくと、詳細設定が呼び出せます。様々な項目が用意されていますので順番にみていきましょう。
ウェアラブルモードと手持ちモード
まず始めに表示されるのが、この設定画面です。カメラを切り離して使うときと、本体にカメラを固定して歩き撮りする際に、この項目をタップして切り替えます。
切り替えると、通常の撮影画面から、タッチパネルを下にスワイプし、さらに右へスワイプした時に表示されるモード設定の選択内容が変わります。
ウェアラブルモード
ウェアラブルモード ©
タッチパネルを下にスワイプし、さらに右へスワイプした時に表示される内容は次の通りです。下記の項目を選択した時の効果は、まだ確認中ですが、車載やバイク、体に装着した際の撮影へ最適化されているようです。
車載 ©
ランディング ©
ファストフォロー ©
手持ちモード
手持ちモード ©
タッチパネルを下にスワイプし、さらに右へスワイプした時に表示される内容は次の通りです。
スムース ©
もう1つの設定は撮影し忘れましたが、機敏にカメラアングルが動くモードです。
詳細設定パネル
通常の撮影画面から、タッチパネルを上にスワイプし、右に1回スワイプすると表示される項目がこちらです。
設定 ©
設定の歯車アイコンをタップすると、次の項目が表示されます。
詳細設定(1/3) ©
詳細設定(2/3) ©
詳細設定(3/3) ©
現在では次のような項目が用意されています。
- バッテリー残量
- Wi-Fiの状態
- ちらつき防止(フリッカー設定:50Hz・60Hz)
- キー音(操作音)の有効無効
- ストレージ(SDカード)の操作
- 自動電源オフ設定
- 水平バランス(キャリブレーション設定)
- 測光モード(アベレージ・スポットが選択可能)
- もっと(初期化・言語設定など)
画角設定(超広角・広角・広角無効)
通常の撮影画面から、タッチパネルを上にスワイプし、右に2回スワイプすると表示される項目がこちらです。前半の撮影例でもご紹介した設定です。選択するごとにアングルを広くしたり、狭くできます。
超広角に設定 ©
広角に設定 ©
広角無効(=広角より狭い画角)に設定 ©
フェイストラッキング(顔認証&追跡機能)
通常の撮影画面から、タッチパネルを上にスワイプし、右に3回スワイプすると表示される項目がこちらです。前述でも紹介したトラッキング機能が使用できます。
顔のアイコンをタップするたびに、追跡機能が有効・無効と切り替えられます。
フェイストラッキング機能 ©
顔以外のトラッキング機能はスマートフォンアプリから呼び出せます。
画質設定
記録する動画や写真の画質とデータサイズを設定できます。タップする度に、画質が切り替わりますが、最高画質は「スーパー高画質」です。
画質設定「スーパー高画質」 ©
表示設定
タッチディスプレイに表示される映像を、画面の全体に表示させるか、映像全体を画面内に収めるかを設定できます。
表示設定 ©
プロモード(マニュアル露出撮影)
FeiyuPocket2や2Sのデフォルト設定では、全てオートの状態で撮影できますが、こちらをタップするとプロモード(マニュアル撮影)に切り替わります。
プロモードへの切り替え ©
プロモードに設定後に撮影画面で、左上の黄色く「PRO」と書かれたアイコンをタップすると、詳細設定に移動できます。
FeiyuTech Pocket 2Sの撮影画面 ©
プロモードの詳細設定画面 ©
プロモードではWB(ホワイトバランス・色温度)や、露出補正、シャッタースピード、ISOなどの設定を個別に変更することができます。
色温度設定(WB) ©
現在、カスタムホワイトバランス設定で指定できる色温度は大まかな値に限られています。
露出補正 ©
露光設定は、Autoに設定すると露出補正の値が選択できます。Mを選択するとシャッタースピードと感度(ISO)が指定できます。
シャッタースピードとISOの設定 ©
マイク音量調整方法とLOG撮影(Fy-log)
前述でご紹介したプロモードを選択すると、FeiyuPocket2や2Sではマイク音量やLOG撮影の設定が可能です。
マイク音量とLOG撮影 ©
別売りアクセサリーで外部マイクの音声を入力して音量調整したい時にも、この設定項目を操作します。
そしてLOG撮影では「Fy-log カラー」を選択すると、撮影した動画は淡いデータとなります。ハイライトやシャドウなどの白飛びや黒つぶれを抑えてくれますので、後から動画編集ソフトやアプリを使ってカラーグレーディングしたい方にオススメです。
液晶画面の明るさ設定
アイコンをタップするごとに、液晶の明るさを数段階で変更できます。
液晶の明るさ設定 ©
Feiyu Pocket 2S/2をスマホアプリ「Feiyucam」から操作する
Feiyu Pocket 2S/2では、スマートフォンアプリを通じて遠隔で撮影開始をしたり、カメラの向きをコントロールできます。アプリは「Feiyucam」という名前のものをインストールしておきます。
Feiyu Pocket 2S/2本体のシャッターボタン(正面に配置された上から2つ目の銀色ボタン)を3秒以上長押しします。長押しすると、Wi-Fiの接続待機画面になります。
シャッターボタンを長押しすると、Wi-Fi接続待機画面になる ©
このWi-Fi待機中に、スマートフォンアプリを立ち上げて、画面中のConnectをタップします。
Feiyucamの初期画面。この中でConnect(青枠)をタップする ©
後はアプリ側の指示通りにカメラへ接続していきます。
青いボタンをタップして、カメラに接続する ©
接続が完了すると、Feiyu Pocket2のカメラ映像がスマートフォンでもリアルタイムに確認できます。
Feiyucamでカメラの映像が確認できる ©
また上記のスマホ画面のように、画面下部にはコントローラーがあり、上下左右にボタンを動かしていくと、カメラのアングルを遠隔で操作できます。
Feiyucamでは撮影を開始したり、カメラ設定を変更したり、ジンバルのモードを変更するなど、本体で設定できる内容と殆ど同じ操作ができます。
それ以外に変わった機能も用意されています。下部にはいくつかアイコンが用意されているのですが、水平方向に映像を反転させる機能も用意されています。こちらは自撮り撮影する時に便利な機能です。
下部の右から2つ目をタップすると、Feiyucamでカメラの映像が左右反転する ©
Feiyu Pocket 2/2Sの違いと仕様(スペック)
FeiyuPocket2とFeiyuPocket2Sは見た目も似ています。2と2Sの機能の違いは、FeiyuPocket2が軽量で画質が良いのが特徴となっていて、カメラの機能を重視した正常進化モデルに仕上がっています。
これに対して、FeiyuPocket2Sは、面白いアイディアを盛り込んだユニークな製品です。重量は重たくなりますが、カメラの切り離しや、HDMI端子による映像出力が出来るようになっています。
特にHDMI出力できる機能は魅力的です。例えば、PCからHDMI映像入力できるUSBデバイスを活用すると、Webカメラとして使うことや、机の上部に設置してYoutubeの配信に活用することも出来るので、発想次第で面白い使い方ができそうです。
Feiyu Pocket 2(※公式より引用) ©
Feiyu Pocket 2S(※公式より引用) ©
仕様 | FeiyuPocket 2S | FeiyuPocket 2 |
寸法サイズ | 最小:52.1x31.5x29.1mm / 最大:95.1x28.6x20.8mm | 124.6x40.6x29.8mm |
コードの長さ | 80cm | 非対応 |
重量 | 179g | 127g |
イメージセンサー | Sony IMX 317 | Sony IMX 577 |
センサーサイズ | 1/2.5インチ CMOS | 1/2.3インチ CMOS |
センサーピッチサイズ | 1.62μm | 1.55μm |
画角(POV) | 130° F2.0 | (左に同じ) |
焦点距離 | 16mm | 12mm |
動画画質 | 4K60fps、1080p 120fps、720p 240fps | (左に同じ) |
動画保存形式 | MOV・MP4 | (左に同じ) |
ビットレート(最大) | 120Mbps | (左に同じ) |
スローモーション | 4K(2倍スロー)、1080p(4倍)、720p(8倍) | (左に同じ) |
バッテリー持続時間(1080p30fps使用時) | 3時間 | 3時間40分 |
写真解像度(最大) | 3840x2180 | 4000x3000 |
写真保存形式 | JPG・JPG+DNG | (左に同じ) |
ジンバル可動域 | パン軸:±140°/チルト軸:±90°/ロール軸:+60°〜254° | (左に同じ) |
ISO(感度) | 100〜3200 | (左に同じ) |
タッチ液晶パネル | 1.3インチIPS 240x240 | (左に同じ) |
シャッタースピード | 1/8000 〜 16秒 | (左に同じ) |
HDMI出力 | 対応 | 非対応 |
ファイルフォーマット | FAT32またはexFAT | (左に同じ) |
対応するSDカード容量 | 512GB以下のmicro SDカード | (左に同じ) |
バッテリー容量 | 875mAh | (左に同じ) |
バッテリー充電時間 | 1.2時間 (入力:5V2A) | (左に同じ) |
動作環境 | 0℃から40℃ | (左に同じ) |
その他の搭載・サポートされてる機能 | WDR(ワイドダイナミックレンジ)、内蔵スピーカー、180°パノラマ合成、3x3パノラマ合成、ジョイスティック、1/4インチネジ | (左に同じ) |
また、2023年には新しい新機種「Feiyu Pocket3」が登場しました!従来のケーブル接続から、完全なワイヤレスカメラへと進化しています。
カメラを車の外側へ搭載して撮影する際の注意点(法律)
前半でご紹介した通り、FeiyuTech Pocket 2Sは、カメラ底面とコントローラー背面側が磁石となっており、車のボンネットに貼り付けてカメラ撮影することができます。
ただし、車の外部につけてカメラ撮影する際に注意しなければならないのが、日本国内の法律や安全性への配慮です。メーカーによると、日本交通法の外部突起規則に従う必要があるそうです。詳しくは下記で簡単な解説がされています。
なんず(メガホン 拡声器 ハンドマイク等の通販ショップ)
外部突起規制に関して
外部突起規制の対象となる車両は、平成21年1月1日以降に製作された乗車定員10人未満の乗用車が規制の対象となります。外部突起規制の主な要件は、曲率半径が2.5mm未満である突起を有してはならないという点。ただし、次の部分は除きます。1:高さ2mを超える部分、2:フロアラインより下方の部分、3:直径100mmの球体が接触しない部分、4:突出量が5mm未満