TAMRON(タムロン) 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD(Model B061)の使用感をブログで詳しくレビューしたいと思います。
ソニーEマウントや富士フィルムのAPS-C対応カメラで使える広角〜望遠ズームレンズです。1本であらゆる範囲を撮影する事ができ、レンズ内に手ブレ補正「VC」が搭載。重量は620gと非常にコンパクトなサイズと軽量さを実現。レンズプロテクターはフィルター口径67mmに対応。
TAMRON 18-300mmは、SONYや富士フィルムのミラーレス一眼カメラで使用できるAPS-C用レンズです。例えば、SONYではα6000・α5000シリーズ等のEマウントカメラ、富士フィルムではX-T4やX-X4などのXマウントに対応しています。カメラに装着すると、標準から超望遠までズームしながら、写真や動画撮影が楽しめる1本となっています。
TAMRON 18-300mmをSony α6600に装着してみた ©
詳しい使用感はYoutubeでも解説しています。
ズーム域はなんと、18mmから300mmです!日常で使いそうな画角を全てカバーした高倍率ズームレンズに仕上がっています。そして重量は620g
と非常にコンパクトで携帯性にも優れています 😆 旅行や荷物を軽くしたい時には最高のレンズですね!
例えば、次の写真は18mmですが…
TAMRON 18-300mmの18mm側 ©
同じ立ち位置で300mmまでズームすると、滑り台にいる子供のアップが撮影できました!これは本当凄いですよね(笑)
TAMRON 18-300mmの300mm側(滑り出そうとした瞬間) ©
発売日は2021年9月24日。希望小売価格は96,800円となっています。当記事ではTAMRON 18-300mm Di III-A VC RXD(Model B061)について詳しく見ていきたいと思います!
タムロンさんの公式HPには製品仕様や、特徴も紹介されていますので、ぜひ下記のサイトもご覧ください。
TAMRON(タムロン) 製品情報
タムロン 18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD (Model B061) 製品情報
スナップ写真や広い範囲を撮影したい時には、18mm側を使うと気軽に風景を記録できます。そして、300mm側を使うと、遠くにある対象物をラクラク撮影できます。また、オートフォーカスの反応がとても速いので、子供が走るシーンもこれ1本あれば撮影ができそうです!運動会などの家族行事にも良さそうですね ☺️
TAMRON 18-300mmで300mmまでズームした時の外観 ©
TAMRON 18-300mmのスペックを見てくと、レンズ重量は620g
となっており、少々ずっしりくる重さではありますが、持ち運びに便利な寸法サイズφ75.5 x 125.6mm
(ソニー用)に収まっています。
そして、更に嬉しいポイントは、レンズ内に手ブレ補正を搭載していることです。下記の動画では、18mmから300mmまで見え方がどのように変わるのか簡単にご紹介しています。
特に、望遠側の300mmでシャッターボタンを押している間、手ブレ補正が働いてブレが抑えられるのがお分かり頂けるかと思います。
α6400やα5000系などの、カメラボディ内手ブレ補正機能が非搭載のカメラでも、18-300mmに搭載された手ブレ補正機構「VC」のお陰で、ファインダー像の揺れを抑えながら、安定した撮影ができます。
今回は、タムロンさんからプロモーション目的としてレンズ実機をお借りしました。記事の後半では、更に詳しいレンズの外観や撮影作例を交えながら、レンズの特徴についてご紹介していきます。
目次
TAMRON 18-300mmの写真作例
実際にTAMRON 18-300mmとSONY α6600を持って公園や観光地、彼岸花が咲く場所で写真撮影を行ってみました!まずは、簡単な作例ですが、幾つかの写真をご覧ください。
カメラ:SONY α6600|画角:18mm F8.0|シャッタースピード:30秒|ISO 100(NDフィルターを使用) ©
カメラ:SONY α6600|画角:112mm F6.3|シャッタースピード:1/400秒|ISO 100 ©
カメラ:SONY α6600|画角:300mm F8.0|シャッタースピード:1/1600秒|ISO 800 ©
カメラ:SONY α6600|画角:22mm F11.0|シャッタースピード:0.5秒|ISO 100(NDフィルターを使用) ©
カメラ:SONY α6600|画角:300mm F8.0|シャッタースピード:1/160秒|ISO 800 ©
カメラ:SONY α6600|画角:129mm F5.6|シャッタースピード:1/500秒|ISO 800 ©
TAMRON 18-300mmでは、レンズを装着した状態でコンパクトながら、スナップ撮影や花の撮影、動く被写体(人物や鳥などの動物、電車)、風景撮影まであらゆる写真撮影が楽しめるレンズになっています。
α6600とTAMRON 18-300mmを並べてみた ©
特に望遠側(テレ端)となる300mmの描写力は見事で、従来製品に比べても高速なAFモーターによって速い被写体を簡単に捉えることができました!続いて、写真を交えながらTAMRON 18-300mmの描写力やオートフォーカス性能、接写能力についても詳しく見ていきましょう。
標準から超望遠まで1本のレンズで楽しめる便利ズーム
タムロン18-300mmの良さは、何と言ってもズーム倍率「16.6倍」という圧倒的なスペックです。これだけズーム出来れば撮れない写真は無いんじゃないか?と言えるくらい便利です。
過去に、一眼レフカメラ用のレンズでも、こういった高倍率ズームレンズを使ったことがありますが、遂にミラーレスカメラでも楽しめる時代がやってきました!今回はズームするごとに、写りがどのように変化するのか2つの撮影例でご覧いただきたいと思います。
まず1つ目は、近くの公園へ出かけて手持ち撮影をしてみました!
画角 18mm(ワイド端) ©
凄く大雑把な撮影ですが、雲梯(うんてい)の足元でカメラを構えて、どこまでズームできるのか試してみました!
画角 約35mm ©
画角 約50mm ©
画角 約70mm ©
画角 約100mm ©
画角 約200mm ©
画角 300mm(テレ端) ©
各画角の解像度はどうなのでしょうか!?等倍画像も用意していますので、参考程度に御覧ください。
18mmワイド端のF値は誤ってF4.0
で設定して撮影してしまいましたが、開放値F3.5
まで絞りを開けることが可能となっています 😅
向こう側の雲梯のボルトまで大きく撮影できました。撮影した写真を改めて確認してみても、凄いズーム倍率で驚きます(笑)そして驚いたのが、300mmの望遠端でもしっかりとした解像感を持っているという点です。どの画角でも、きめ細かい写真を楽しむことができました。
色々とスナップ写真を撮った感触では、解像感が甘くて眠くなってしまうという印象も感じられません。いやぁ…これは凄いです 😂
もう1つ撮影例をご覧ください。今度はF8.0まで絞って、三脚に固定したSONY α6600で撮影してみました!
画角18mm(ワイド端) ©
画角 約35mm ©
画角 約50mm ©
画角 約70mm ©
画角 約100mm ©
画角 約200mm ©
画角 300mm(テレ端) ©
こちらも等倍画像も用意していますので、参考程度に御覧ください。
写真データは三脚固定後にカメラの手ブレ補正をOFF、レンズ補正はカメラ内補正を適用、LightroomにRAWデータを取り込んだ後でシャープネスは0に設定して書き出しています。
快適なAF速度は動く被写体を捕捉し追従できる!
TAMRON 18-300mmで写真を撮っていて非常に気に入ったのが、オートフォーカスの軽快感です。動作感がキビキビしているお陰で、動く被写体にしっかりと追従してくれます。
AF速度についてはYoutubeレビューでも解説していますが、突然現れた動体に対しても素早くピントが合います。その様子は下記の動画をご覧ください。
難しい事を考える必要はなく、狙った瞬間を綺麗に撮影することができました!
カメラ:SONY α6600|画角:250mm F8.0|シャッタースピード:1/160秒|ISO 100 ©
橋の下にいる鳥を撮影していたのですが、突如、柱の奥から飛んできた鳩をオートフォーカスで追いながら撮影する事もできました!
カメラ:SONY α6600|画角:300mm F8.0|シャッタースピード:1/1600秒|ISO 800 ©
カメラ:SONY α6600|画角:300mm F8.0|シャッタースピード:1/1600秒|ISO 800 ©
レンズによっては、前後に動く被写体を追ってる最中に、ピントが抜けてしまう問題が起こることもありますが、TARMON 18-300mmについては快適にピントが食いつくので驚きました。
もちろん鳥以外にも、お子さんのように走り回るシーンでも問題なくオートフォーカスで捕捉できます。
画角18mm ©
画角49mm ©
画角112mm ©
ブランコで遊んでるシーンも撮影してみましたが、移動速度の速い瞬間も問題なく撮影することができました!
画角70mm ©
画角70mm ©
画角70mm ©
撮影場所が遠くても、色々な瞬間を記録として残せるのは有り難いですね!
画角92mm ©
画角88mm ©
画角300mm ©
TAMRON 18-300mmの接写機能について
TAMRON 18-300mmは、18mm広角端で1:2
(0.5倍)、望遠端の300mm側で1:4
(0.25倍)とかなり近寄れるレンズです。実際にどこまで近寄れるか試してみました。
画角24mm ©
それでは泥団子の1つに近づいてみたいと思います。
画角18mm ©
広角端の18mmでは、最も近寄って撮影できます。流石はハーフマクロ(=撮影倍率が0.5倍)です!今度は、望遠端の300mmで撮影してみました
画角300mm ©
18mm側のワーキングディスタンスは驚異の5mm
今度は彼岸花にカメラを向けて撮影してみました。TAMRON 18-300mmで近寄って撮影する時の注意点としては、画角によってレンズ先端から被写体までの距離(=ワーキングディスタンス)が全く無くなってしまう事です。
例えば次の写真は、レンズの画角を18mmにセットし、彼岸花の手前にピントを合わせた時の距離感です。
画角18mmにセットして、最短撮影距離までカメラ・レンズを近づけてみた ©
彼岸花の手前にピントを合わせてみると、レンズフィルターに花がぶつかってしまいました。写真のように、ワーキングディスタンスは殆ど無くなってしまいます😅 接近する際には、別売りのレンズプロテクターを装着しておくことをオススメします。
18mmで近寄ると、対象物までの距離は殆ど無くなってしまう ©
画角18mmで、どのような写真が撮れるか?については、ファインダーの様子をYoutubeでご紹介しています。
記事前半の動画をご覧ください。そして、テレ端の300mmで最短撮影距離にカメラを配置すると、次の写真のような距離感になります。
画角300mmにセットして、最短撮影距離までカメラ・レンズを近づけてみた様子 ©
上記のように、300mmを使って最短撮影距離でカメラを構えた場合は、被写体からそこそこ距離があります。300mmでは、被写体との距離を十分に取ることができますが、広角端の18mmの時に比べると、接写能力では少し劣ります。とは言っても、実際に写真を撮ってみた感触としては、随分と寄れるなという印象がしました。
TAMRONさんに教えて頂いた情報によると、各画角と最短撮影距離の仕様は次のようになっています。
レンズの焦点距離 | 最短撮影距離(m) | 最大撮影倍率(倍) |
18mm | 0.15m | 1:2 |
35mm | 0.16m | 1:2 |
50mm | 0.20m | 1:2.3 |
75mm | 0.28m | 1:3.2 |
100mm | 0.42m | 1:3.9 |
200mm | 0.92m | 1:5 |
300mm | 0.99m | 1:4 |
※最短撮影距離とは、被写体からカメラのイメージセンサー面までの距離を意味します。
50mmまでは最大撮影倍率が1:2.3
なので、ハーフマクロに近い感覚で近寄ることができます。私自身は花を撮影してみると、50mm以降の望遠側をよく使っていました。
カメラ:SONY α6600|画角:66mm F6.3|シャッタースピード:1/200秒|ISO 100 ©
カメラ:SONY α6600|画角:171mm F6.3|シャッタースピード:1/640秒|ISO 100 ©
TAMRON 18-300mmの外観と大きさについて
それでは、TAMRON 18-300mmの外観を写真で見ていきましょう。実際のサイズ感はどのような感じでしょうか?カメラとレンズを並べて見ても、レンズの大きさはバランスが良く、持ち運びも気軽にできそうです。
α6600とTAMRON 18-300mmを並べてみた ©
SONY α6600と並べてみると、TAMORN 18-300mmはカメラボディの横幅よりも、少々大きめのサイズ感です。ただ、300mmまでズーム可能なレンズである事を考えると、ここまで小柄なのが不思議にすら思えます(笑)
TAMRON 18-300mmのレンズと外箱 ©
レンズの鏡筒を見ていくと、AF/MFの切り替えスイッチは無く、非常にシンプルな造りとなっています。幸い、カメラ側のカスタムボタンや設定画面でオートフォーカスの切り替えが可能ですので、これは問題なさそうです。
TAMRON 18-300mmのレンズの外観 ©
レンズ名の刻印がある箇所から上部に、LOCKスイッチがあります。こちらはズームロックスイッチと呼ばれていて、カメラとレンズを持ち運ぶ際に、レンズが勝手に伸びてしまうのを防ぐ機構となっています。
手元にあるレンズ実機を触ってみたところ、レンズが自重落下で勝手に伸びてしまう様子はありませんでしたが、使用期間を重ねていくうちにズーム操作の滑りが良くなる可能性があります。そういった時に、このLOCKスイッチが役立ちそうですね。
さて、レンズの内容物については、レンズ本体、レンズフードとキャップで構成されています。
レンズフードとキャップ ©
SONY α6600にタムロン18-300mmを装着してみると、コンパクトなので、カバンに収納して持ち運ぶのも問題無さそうなサイズ感です。ソニー製のミラーレスにはα6500やα6400などのカメラでも気軽に楽しむことができます。
TAMRON 18-300mmにα6600を装着 ©
付属される花形レンズフードを装着すると、そこそこ迫力のある外観になります。
TAMRON 18-300mmにα6600を装着(レンズフード有り) ©
ズーム時の伸縮について(18mmから300mmまでの長さ)
TAMRON 18-300mmは、ズームさせる位置によってレンズの長さが変化します。18mmにズームさせると最も短くなり、300mmに移動させるとレンズが伸びて、全長が最も長くなります。
18mm(ワイド端)。レンズ全長は最もコンパクトになる ©
35mm ©
50mm ©
70mm ©
レンズ全長は70mm付近までは、それほど伸びないという感じです。逆に、100mmを超えていくとレンズ全長が大きく伸びていきます。
100mm ©
200mm ©
300mm(テレ端)。レンズ全長は最もコンパクト長くなる ©
300mmフード無し ©
TAMRON 18-300mmに対応するレンズプロテクターやNDフィルター
TAMRON 18-300mmを購入したら、レンズプロテクターを用意されるのがおすすめです。プロテクターはレンズの全面を保護し、傷やホコリから守ってくれます。レンズフィルターのサイズは下記製品のように、67mmのフィルターサイズに対応しています。
TAMRON 18-300mmの仕様と特徴
TAMRON 18-300mmは、Sonyのミラーレス一眼レフにそのまま装着できる、APS-C対応の大口径標準レンズです。18mmの標準域から300mmの超望遠域までズームさせる事が可能で、ズーム倍率は16.6倍です。フルサイズ35mm判換算すると、27mmから450mm相当となります。
風景写真だけでなくポートレートから街角スナップにも柔軟に撮影が楽しめる便利なレンズです。
仕様 | 説明 |
モデル名 | B061 |
寸法 | φ75.5 x 125.6mm(ソニー用) / 125.8mm(富士フイルム用) |
重量 | 620g |
フィルター口径 | 67mm(対応するレンズフィルター) |
最短撮影距離(18mm画角時) | 0.15m ※最短 |
最短撮影距離(300mm画角時) | 0.99m |
最大撮影倍率(18mm画角時) | 1:2 (0.5倍) ※最大 |
最大撮影倍率(300mm画角時) | 1:4 (0.25倍) |
明るさ | F3.5-6.3 |
絞り羽根 | 7枚 (円形絞り) |
最小絞り | F22-40 |
レンズ構成 | 15群19枚 |
フード形状 | 花型フード |
対応マウント | ソニー Eマウント用・富士フイルムXマウント用 |
希望小売価格 | 96,800円 (税込) |
発売日 | 2021年9月24日 |
SONY APS-C用レンズとしておすすめの便利ズーム
ということで、今回はTAMRON 18-300mmというレンズの特徴や写真作例をご紹介してきました。ソニーのミラーレスカメラであるα6600やα6400等で使用すると、どんな一瞬でも撮影が楽しめそうな便利ズームに仕上がっています。
更には近くの物を大きく撮影できる接写能力も非常に高いので、日常的な風景の撮影にも楽しめます。
レンズを1本持ち出したいと言う時には間違いなくオススメできるレンズとなっていますので、是非ご購入を検討されてみてはいかがでしょうか ☺️