Godox SZ150Rについてブログで使用感想を書きたいと思います。SZ150Rはカラーに対応した大型のLED照明です。発光量が150W
出力の定常光を扱うことができ、ライトの色合いを自由に変更できます。色温度は2800K
から6500K
まで調整可能。HSIモードと呼ばれるカラー発光により、好きな色でライトを照らすことができます。
この後でも順番に特徴をご説明していきますが、本当に素晴らしい…!!Godoxではこういったスペックの製品は初めてなので、発売前から気になって、迷わずポチってしまいました(笑)
150Wクラスの大型の照明で、自由な光量と色合いの調整に対応しています。具体的には色温度調整(2800Kから6500K)やカラー発光モードに対応しています。また、照射角度を20°から65°に変更したり、グリーン(G)ーマゼンダ(M)の微調整、冷却ファンの動作を無効にするサイレント機能を備えています。写真用ストロボに使っていたソフトボックスやアンブレラ、その他にライトを支えるライトスタンドをそのまま活用できるのが大きな特徴です。その他に、単色で価格を抑えたGodox VL150や、小型のGodox ML60などがラインアップされています。
現物を見てみると、使い勝手だけでなく、見た目もカッコイので購入してホント良かったと思います ☺️
Godox SZ150R LEDの本体外観 ©
本体のディスプレイは感覚的で分かりやすい ©
色温度調整だけでなく、カラーモードにも対応 ©
色合いを自在に変更できる ©
また、上記のリンクのようにAmazonの購入先によっては、以下のようなリモコン(RC-R9)も付属してきます。ご覧になっても分かる通り、色んな色合いを素早く呼び出せる機能性の高い外観です!
付属のリモコンの機能性・操作性が素晴らしい ©
従来のGodox製品では、以前ご紹介したGodox VL150のように、色合いが固定となっているモデルが殆どでしたが、今後はこういったカラー対応モデルが200W
以上の照明機材や60W
程度の小型LED製品にも展開されていくと予想されます。
今回話題に挙げているGodox SZ150Rを使って出来る事は、過去に解説した製品とよく似ていますので、以下の動画解説もご覧ください。
実際に使ってみると、使い勝手は非常に良かったので、他のモデルも登場したら是非使ってみたいなと思わせてくれる素晴らしい製品でした!それでは引き続き、Godox SZ150Rの詳しい部分を見ていきましょう。
目次:Godox SZ150R LEDのレビューと使い方
Godox SZ150Rの内容物と付属品
まずは、Godox SZ150Rを購入すると何が入っているのか見ていきましょう。従来の製品と同じく、次のようなキャリングバッグが用意されています。
付属のキャリングバッグ ©
カメラと見比べてみると、かなり大きい事が分かりますが、Godox VL150の時に付属されていたキャリングバッグと同じ寸法サイズになっています。
キャリングバッグの中身は次の内容物です。
- LED本体
- 電源ケーブル
リフレクタ
→ スポット光にアレンジできる
リモコン
- 説明書
- その他アクセサリー
が入っています。ライトスタンドは製品に含まれていないので、三脚のようにライトを自立させたい場合には、別途購入が必要です。
私の場合は、上記のような華奢なライトスタンドを使っているのですが、SZ150RでもギリギリLED照明本体を支える事ができました。ただし、60cmを超える大きめのソフトボックスを装着する場合には、更に剛性の高いライトスタンドが必要になるかと思います。
キャリングケースの中身 ©
内部はクッション素材によって衝撃や傷からしっかりと守ってくれます。
付属リフレクタとLED本体 ©
LED本体は自然放熱しやすい構造になっているようです。
LED本体(上面) ©
LED本体(背面) ©
使用中は基本的にこの黄色いファンが回ります。ただ、本体の設定によってファンを停止することもできる「無音動作モード」も用意されています(詳しくは後述)。
また、本体の側面にはDMX規格の専用コントローラーで光量や色合いをコントロールするための端子が用意されています。形状はLAN端子のようです。
側面の右側にDMX用の端子(LAN)が用意されている ©
電源ケーブルは非常にシンプルで、2つのケーブルからなります。過去のGodox製品では、3極ピンなどのコンセント端子になっている物もありましたが、Godox SZ150Rでは日本国内で使いやすい2極ピンになっています。
付属電源ケーブル ©
その他に、電源ケーブルのAC電源アダプター(黒い箱状)を支えるためのアクセサリーも用意されています。
付属アクセサリー ©
こちらは、別売りのライトスタンドにAC電源アダプターを固定したい時に便利です。
付属アクセサリーの使用例 ©
LEDの灯体が高い位置にあるとき、このAC電源アダプターが宙ぶらりになる事を防いでくれるようです。
付属アクセサリーの使用例(全体像) ©
その他に、ワイヤーも用意されています。おそらく落下防止目的のワイヤーだと思います。先端が雄ネジと雌ネジになっており、輪っか状にすることができます。
付属ワイヤーをアームに付けてみた。100円均一で売ってるカルビナを併用して脱着可能とした ©
私の場合は吊り下げ時に、固定器具から落ちないよう、SZ150RのU字アームにワイヤーを付けています。同じく、耐荷重の高い壁面やポールにワイヤーを結んでおき、SZ150Rのワイヤーと接続して落下防止の2重化を行ってます。
付属ワイヤーの使用例 ©
Godox SZ150Rの灯体は2.65kg
と重たいので、こういった配慮がされているのは嬉しいですね!続いて、Godox SZ150Rの良いところや、気になったところを見ていきましょう。
Godox SZ150Rを使うメリットと特徴
これまでGodoxでは、単色(色温度固定)のLEDライトがラインナップされていましたが、カラーに対応した大出力のGodox LEDライトとしては、恐らく初めてのモデルになるかと思います。特徴や感想を簡単にまとめると
良かった点
- Bowensマウントに対応
- 色温度の変更、カラー発光が可能
- グリーンからマゼンダ(G-M)の微調整が可能
- 付属のリモコンが便利
- 照射角度を微調整できる
- 無音動作モード
- 色温度の正確性はまずまず正確
上記の点は良かったなと思います。その他に、気になった点は、
気になった点
G-Mの調整幅が物足りない
→ 詳しくは後述しますが、グリーン対マゼンダの調整幅がちょっと狭めと感じます。もう少し大きく変えられると良かったです。
アンブレラホルダーが非搭載
→ 従来製品では、傘タイプのディフューザーが装着できる物もありましたが、SZ150Rでは装着できないようです。使うにはライトスタンドにアダプターを挟むなどの工夫が必要となりそうです。
Vバッテリーによる電源供給に非対応
→ GodoxのLEDライトでは、小型のビデオバッテリーが使えるモデルもありますが、SZ150Rでは非対応。屋外へ持ち出して使うには、大容量の外部電源が必要になりそうです。
ただ、その分だけ電源ケーブルや灯体がコンパクトに作られている点は良かったと思います。
こちらについて順番にご説明していきます。
Bowensマウントに対応。SZ150Rにソフトボックスが装着可能
Godox SZ150Rでは、写真用ストロボなどで使われるソフトボックスが活用可能です。
これは従来モデルと全く同じ仕様なのですが、LED発光部分に3つの溝があります。こちらはBowensマウントと呼ばれ、互換性のあるソフトボックスやディフューザーなどが自由に装着できます。
また、購入時にはリフレクターが付属しており、こちらも同じくBowensマウントの形状となっています。装着するとこのような感じになります。
付属のリフレクターや別売りのBowensマウントのディフューザーなどが装着できる ©
装着している様子とソフトボックスの効果については、Godox VL150の動画で解説していますので、そちらをご覧ください。できることは、従来製品と全く同じです。
その他に、何が使えるのかは「Bowensマウント」でAmazon検索してみてください。一例を挙げると次のような製品があります。
非常にコンパクトなソフトボックス。ディッシュにより、均一な照明が作ることができ、骨組みを外してコンパクトな収納も可能。別売りの65cmハニカムグリッドと組み合わせるとスポット光としても使えます。その他にも様々なサイズ・形状があります。
ソフトボックス以外にも、グリッドやスヌートと呼ばれるものを使うと、光の広がりを限定範囲へ絞ることもできます。
別売りのBowensマウント「スヌート」の装着例 ©
ボールディフューザーやランタン(別記事で解説)を使うと、キレイなキャッチライトを作ることができます。
別売りのBowensマウント「ボールディフューザー」の装着例 ©
以上のように、Bowensマウントによって色々な光のアレンジが可能になります。
色温度の変更、カラー発光が可能に
Godox SZ150Rでは、色温度やカラーの調整が自由です。これまでの製品では固定だった光の色あいを、好きなように変えられるようになりました。操作については付属リモコンや、本体の裏側の操作パネルで変更できます。
好きな色を自由に選択できる ©
リモコンからも色合いを自由に指定可能 ©
(例)赤色 ©
色合いは感覚的に変更できるので、求める色相(H)・彩度(S)・明るさ(I)、つまりHSI
で微調整が可能です。
(例)オレンジ ©
カラーはHSIのパラメーターの他に、RGBでも設定値を指定することが可能です。Godox SL150などの、これまでの製品では、発光部分の前面にカラーフィルターを貼ってましたが、それすら不要となりました。
色合いを微調整かつ自在に選択可能となった ©
カラーに加えて、色温度が2800K
〜6500K
まで調整できるCCTモードが搭載されているので、ナチュラルな色合いで光を照らすことも可能です。自由度が非常に高く、色合いで不便と感じる事はまず無さそうです。
色温度の調整ができる ©
Godox SZ150Rでは、色温度の調整は100K
ずつ調整できます。また、リモコン操作では、色温度の微調整に加えて、よく使いそうな色温度をワンボタンで素早く呼び出せます。
リモコンからも色温度を指定できる ©
色温度を5300Kに設定 ©
色温度は値が高くなるほど、青くなり、低くなると、オレンジ色っぽくなります。
色温度を6500Kに設定 ©
色温度を2800Kに設定 ©
更に、冒頭のAmazonリンク先で購入すると、付属リフレクターに設置できる布状のカラーフィルター兼ディフューザーも付属してきます。以下の写真のように、リフレクターの前面に被せて使えるものになっています。
布状のカラーフィルターも付属してくるが、活用場面があるのかは…?? ©
至れり尽くせりなのですが、Godox SZ150Rはカラーに対応しているので、このカラーフィルターは使う場面があるのか、正直なところは謎です 😅 しかし、白色のデフューザーは、人物の瞳にハイライトを入れたりするのに便利かもしれません。写真用ストロボでも使ってみようと思います。
特に、大きなソフトボックスを設置するスペースがなく、ちょっと光を拡散したいと思ったときには便利かもしれませんね。
私の場合は、こちらにマジックテープを縫い合わせて、脱着できるハニカムグリッドでも自作しようかと思っています ☺️ スヌートほどではありませんが、狭い範囲のスポット光が欲しいときに便利そうです。
グリーンからマゼンダ(G-M)の微調整ができる
これもGodox SZ150Rに新搭載された重要な機能の1つです。光の色合いの中でもグリーン(緑)からマゼンダ(紫)への微調整が可能になっています。
こちらは本体のコントローラーで設定可能となっており、左のノブを押すとG-Mの調整ができるようになります。
CCTモード中に、左のノブを押すとG-Mの調整ができる ©
更に左のノブを回すと、G-Mの増減ができます。右のノブでは発光量(DIM)を調整できます。
LEDライト製品でこれまで気になっていたのが、LED製品やモデルによって、微妙に異なるG-M
のズレでした。異なるメーカー製品、そして異なるモデルを複数台併用していくと、このズレがどうしても気になる!という方は多いのではないでしょうか 😣
中でもポケットサイズのLEDライトや、価格の安い製品を選ぶと、G-M調整ができないモデルが殆どなので、随分と頭を悩ましていたのですが、この製品にはしっかり搭載されているので嬉しいポイントです。
ただ、この機能については、少し気になる点もあります。以下の写真は、光量100%
でグリーンの最大設定値+50
にした時と、マゼンダ方向へ最大に振った-50
の時の比較です。
上記のBofore・Afterを見比べて頂いても分かるように、実際に使ってみると期待していたよりもG-M調整幅は狭い印象です。撮影時の露出が明るいせいなんでしょうか…?詳しい事が分かりません。
さらに、気になるのが発光量(出力光量)を下げていくと、G-Mの調整値が狭くなる制限があるようです。
例えば、上記のようにGodox SZ150Rの発光量を50%
に下げて、G-M調整を行っていくと、G方向へは+50
、M方向へは-43
となり、光量100%の時に指定できた-50
に設定する事ができません。
また、見た目では100%
よりも50%
に下げた方が、グリーン対マゼンダの差は大きく感じます 🤔 続いて光量を25%
に落としてみました。
今度はM方向の調整幅が-25
となり、前回より更に設置が狭くなりました。…しかし、見た目では色合いが、大きく変化しているように感じます。
以上のように、G-M
設定はGodx SZ150Rの光量に応じて調整できるマゼンダ側の値が変わるので、少し分かりにくい内容となっています。この機能を使う際にはそういった動作感を予め確認しておくと良さそうですね。
まだ未確認なのですが、1つ要望があるとすれば、微調整した色の設定をすぐに呼び出せる「登録→呼び出し」機能があると良かったなと思いました。毎度設定を微調整するのは大変なので、アプリに用意されてると良いのですが…また時間ができたら確認してみたいと思います。
SZ150Rの付属リモコンRC-R9と使い方
前述でも既にご紹介しているのですが、Godox SZ150Rを購入すると、離れた場所から光量や色合いを変更できるリモコン「RC-R9」が付属される事があります。購入先によって、付属されない事があるので、購入時には何が付属するのか商品説明欄を確認されることをオススメします。
Godox SZ150R LED付属のリモコン ©
付属リモコンのRC-R9では、50m以下の距離で離れていても、SZ150Rの色合いや明るさをコントロールできるようです。特に優れているのは、色温度が3200K
・5600K
・6500K
などのよく使いそうな値を、ワンボタンで呼び出せること。
その他、カラーを素早く呼び出せるボタンも沢山用意されており、見るからに便利!質感もこれまでのGodox付属リモコンより豪華な造りになっているんです。商品が届いた時にテンションが上りました!!
リモコンRC-R9は事前に同期が必要
リモコンを使うには、Godox SZ150RのMENUボタンから呼び出せるCH(チャンネル)
やGR(グループ)
を、リモコンに設定されている番号と同じ値にしておく必要があります。最初に使う前には、設定を確認しておくと良いでしょう。
Godox SZ150R本体設定でCH(チャンネル)をリモコンと同じ番号にしておく ©
リモコンによるCCTモードの設定方法
よく使いそうなCCTモードと、HSIモードの設定例は、次のような感じになります。
CCTボタンを押した時のリモコン設定例 ©
CCTモードでは、左右のボタンを押すと色温度が100K
ずつ増減できます。また、上ボタンを押すと明るさを1%
刻みで変更できます。続いてカラーモードの操作方法を見ていきましょう。HSI/RGBボタンを押すとモードが切り替わり、カラーになります。
リモコンによるHSI・RGBモードの設定方法
RGB・HSIボタンを押した時のリモコン設定例 ©
RGBでは光の三原色を0
〜255
の値で混合できます。
その他に、カラーモードはRGBの指定と、HSIの指定の2種類が用意されています。リモコンのRGB・HSIボタンを押すたびに指定方法が切り替わります。
RGB・HSIボタンを押した時のリモコン設定例 ©
リモコンは単3電池2本で使用できます。
単三電池で使用できます ©
リフレクタの照射角度を調整できる
Godox SZ150Rの商品説明で「バイカラーズーム」と謳われているように、カラーを自在に選べて、照射角度を20°
から65°
へ調整できる機能が用意されています。
これは本体側面にある「ズームノブ」と呼ばれるレバースイッチで、発光部分を前後に繰り出すことができる機構となっています。
発光部を手前に戻したとき ©
発光部を前面に繰り出したとき ©
ただ、これだけでは照射角度に変化は起こりません。発光部分のマウントに、付属のリフレクタや他のモディファイアを差し込むと、変わるようです。
発光部にリフレクタをはめる ©
例えば、付属のリフレクタをはめて、壁から数10cmのところで光を当てると、次のように変化します。光の広がりが調整できます。
リフレクタの効果が増大して、中央に光が集まり、強いスポット光となりました。
リフレクター愛用者にはありがたい工夫かと思いますが、これはオマケ機能なのかな?という印象もします。こちらについては、まだこれから使ってみて効果を調べてみたい内容です。
SZ150Rの無音動作モード(冷却ファン停止)
巷のLEDライト製品では布状のLEDライトも存在します。実は私はどちらかというと、布状のLEDライト愛用者なのですが、それを選ぶ最大のメリットは静音性なんです。
布状のLEDライト Falconeyes RX-818(当記事で話題に挙げている製品とは別製品) ©
こちらのデメリットとしては、Bowensマウント等のソフトボックスが使えないので、光のアレンジを行うには不向きである点です。ただ、放熱性が優れているので音が全くしないのが優れています。
これにに比べて、Godox SZ150Rを始めとした、類似型のLED製品で気になるデメリットがファンの動作音(ファンノイズ)です。
SZ150Rの内蔵ファン(黄色いパーツ) ©
このライトは起動すると、冷却ファンの音が常にします。Youtubeや動画配信時には、マイクから近いとSZ150Rのファンノイズを拾うことになります。
しかし、SZ150Rでは「サイレントモード」と呼ばれる、冷却ファンを使用しない動作音の無音モードが用意されています。こちらは35%
〜75%
以下の発光量に絞る条件で、冷却ファン使用しなくても照明が使えるようになっています。照明のフル発光が不要ならば、動画撮影時に活用していきたい便利な機能かと思います。サイレントモードについて、もう少し細かく見ていきましょう。
サイレントモードの設定方法と発光量の制限
設定方法は、次のように本体のMENUボタンから呼び出せる設定項目の5つ目に、用意されています。
SZ150Rの設定画面から無音動作モードを呼び出す ©
OFF
にすると、冷却ファンを停止できます。この状態では、動作音が無音になり、LEDライトの放熱は筐体による自然放熱に頼る形となります。
OFFにすると、冷却ファンを使用しない動作となる ©
使用できる発光量は、モードによって異なります。
無音モードで使用できる発光量
- CCTモード時: 35% 以下の光量が使用可能
- HSIモード時: 75% 以下の光量が使用可能
CCTモードでは35%以下の光量が、ファン無音動作で使用できる ©
HSIモードでは75%以下の光量が、ファン無音動作で使用できる ©
SZ150Rの色温度と演色性をカラーメーターで測定
Godox SZ150Rを購入する前に、最も気になっていた点がこちら。色温度の正確性と演色性です。演色性に関してはCRI:97
とTLCI:96
という値が製品説明に謳われています。最近のLED製品はどれも優秀なので、こちらの製品も問題なく優れている結果でした。
問題なのは、色温度の正確性ですね。SZ150Rは、これまでのGodox VL150(色温度固定モデル)に比べれば、設定色温度とカラーメーター計測値との間に少しだけズレがあります。…というより Godox VL150が非常に優秀すぎるんですが(笑)
今回もカラーメーターのSEKONIC C-800でGodox SZ150Rの色温度を実際に計測してみました。
上記の動画では、リモコンで呼び出せる代表的な色温度の5600K
・6500K
・3200K
で、明るさを変えながら色温度の値を測定しています。
どの製品もそうですが、明るさを変えて計測していくと、色温度が崩れやすい傾向です。また、実際の撮影では、複数の照明を使っていく場面で200K
〜300K
以上のズレがあると、目で見ても光の色に違いを感じるようになります。
Godox SZ150Rでは、設定した値とカラーメーターで測定した結果に僅かながら違いがあるものの、十分許容できそうな誤差です。そこまで神経質になる程ではないレベルです。他の大出力カラーLEDライト製品も使ってますが、設定値と計測値で大きくズレがある製品は結構あるので、厳密な色温度を求めたい場合には、カラーメーター無しでは信頼できない事が多々あります。
それに比べれば、Godox SZ150Rは良く突き詰められている製品という印象がします。カラーメーターで測定しないと気づきにくいレベルで、まずまず正確なので、本体で設定した値をある程度信頼して良いのではないかと思いました。
LED製品はその他にも色々な種類・タイプがありますのでまとめの解説記事を参考にして頂ければと思います ☺️
Godox SZ150Rの仕様
仕様項目 | 内容 |
寸法サイズ | 336 x 198.6 x 165mm |
重量 | 2.65kg (リフレクターを含まない重量) |
出力 | 150W |
搭載カラーモード | バイカラーモード(CCT) / HSIモード / RGBモード / FXモード |
ズーム (照射角度) | 20° 〜 65° |
色温度 (CCT) | 2800K 〜 6500K (100Kずつ調整可能) |
明るさ | 0% 〜 100% (1%ずつ調整可能) |
RGBカラー(HSI,RGB) | 0℃ 〜 360° (1°ずつ調整可能) |
特殊効果モード (FX) | 37パターン |
電源規格 | AC 100V-240V (50/60Hz) |
CRI・TLCI | 97・96 |
動作可能な環境温度 | -10℃ 〜 40℃ |
チャンネル数 | 32個 16グループ(0-9、A〜Fで指定) |
リモコン・制御方法 | Bluetooth(スマートフォンアプリ) / リモコン(2.4GHz) / DMX制御 |
ワイヤレス制御可能な距離 | 50m以内 (専用リモコンのRC-R9使用時) |
RGBカラーに対応した高出力LEDビデオライトは、小型サイズのCOLBOR CL60RやFalconeyes RX818を持っていますが、Godox SZ150Rは発光量が大きく、Bowensマウント対応により、光の指向性を自由にアレンジできるのがとっても良いなと思います!