LEDビデオライトのZHIYUN MOLUS B200とB100を使った感想や機能についてブログでレビューします。こちらの製品はBowens(ボーエンズ)マウントを備えた200Wの照明と100Wの照明になりますが、重量がとにかく軽い!そして小型サイズで驚きました。
ZHIYUN MOLUS Bシリーズはサイズが小さくなったにもかかわらず放熱効率が大幅に改善され、色温度を2700K~6500Kまですばやく切り替えることができます。ZY Vegaアプリを使用すると、手のひらで操作するだけで遠隔操作が可能です。
色温度調整はバイカラーに対応しており、2700K~6500Kまで細かく変更できます。更にスマホアプリの「ZY Vega」というアプリを使うと
離れた場所からスマートフォンを使って明るさや色温度を調整できます。
小型でありながら発光量も大きいZHIYUN MOLUS B200とB100本体 ©
ZHIYUN MOLUS B200とB100の点灯時の様子 ©
ZHIYUN MOLUS Bシリーズには500W出力の非常に明るい照明「ZHIYUN MOLUS B500」や300WのLED照明となるB300も用意されています。
LEDライトの詳しい使い方やメリット&デメリットについてはYoutubeでも解説していますので併せてご覧ください。
また、最大の特徴はサイズ感と重量の軽さです。商品の動画写真撮影やYoutube、TiktokやInstagramの動画撮影で小回りが効くカラーLEDビデオライトとしておすすめです。特に出張撮影や照明機材を何台も持ち込んで撮影するシーンで重宝しそうです。
ZHIYUNは今までどちらかというとジンバルメーカーというイメージが強かったんですが、ここ数年で色々な照明製品を多数リリースして勢いのあるメーカーさんです。最近だと以前もご紹介したZHIYUN MOLUS X100という製品が小さくてお気に入りなんですが、Amazonとか見ると、他にも色んな物が出ていますので是非覗いてみてください。日本メーカーじゃ有り得ないリリース速度だと思います(笑)
手のひらサイズで、最大出力は100Wと非常に明るい照明です。撮影、スタジオ照明、ビデオ映画の録画などの面で創造力を十分に発揮させることができます。
今回は発売前に製品をご提供頂きましたので機能や仕様感想を中心にレビューしていきます!
目次:ZHIYUN MOLUS B200とB100 LEDライトのレビュー
200WのLEDライトの中では非常に軽く小さいサイズ
ZHIYUN MOLUS B200とB100などのBシリーズの最大のメリットは、大型LEDビデオライト照明としては定番のデザインであることと、重量がとても軽量に作られているのが特徴になります。
特に使ってみて凄く良かったのが、軽さとサイズ感なんですよ。これね。他の照明を持ってると良く分かるんですが、200Wにしては小さくて、ケーブルも込みでめちゃくちゃ軽く作られています!
Amaran200dや200xと比較してみる
私は200WクラスのLEDビデオライトというと、Amaran200xやAmaran200dという照明を何個か持っていて愛用しています。Amaran200シリーズも非常に軽量でコンパクトなサイズに作られているのが良くて気に入っている理由でした。
Amaran200xとZHIYUN MOLUS B200のサイズ比較 ©
Amaran200xに対して、今回見ているZHIYUN MOLUS B200とB100は、そのAmaran200を上回るコンパクトさとなっています。特に電源ケーブルが軽量なのが凄いと思いました!
普通はDC安定装置(黒い箱)がケーブルの途中で付いてくる事が多いんです。既に照明をお持ちの方なら分かると思うんですが、Amaran200以外にも他の照明製品を購入すると、ほぼ間違いなく黒い箱が付いてきますよね?
Amaran200xに含まれる電源ケーブル。DC安定装置が含まれており結構重たい。 ©
ところが、ZHIYUN MOLUS B200とB100などのBシリーズは付属されるケーブルが単純なケーブルのみで構成されています。細いケーブルのまま、コンセントから本体電源まで太さが変わることなく繋げていくことになります。(どうでしょうか!?凄いですよね??)
ZHIYUN MOLUS B200に含まれる電源ケーブル。DC安定装置がなく重量がとても軽量となっている。 ©
照明サイズだけでなく、持ち運びの重量が小さいというのは、照明を沢山持って行き外で撮影したい時に凄く有難い仕様ですよね!
各部の詳しい重量についても見ていきたいと思います。
まず照明本体についてですが
- ZHIYUN B200の灯体重量が
1420g
(約1.4kg) - ZHIYUN B100の灯体重量が
1287g
(約1.3kg)
ZHIYUN MOLUS B200とB100に付属される電源ケーブルが337g
(別売りの 3ピン→2ピン変換アダプターを含めて360g
)と非常に軽く作られています。
B200の場合は灯体とケーブルの合計重量が1778g
(約1.8kg)になります。物凄く軽くなります。
Amaran200の場合はどうなるかというと、
- Amaran 200xの灯体重量が
1585g
(約1.6kg) - Amaran 200dの灯体重量が
1579g
(約1.6kg)
電源ケーブルが1008g
となります。よって、灯体とケーブルの合計重量が2593g
(約2.6kgとなります)
ということで、ZHIYUN B200とAmaran200を重量差で比べると、ZHIYUN B200は800g
くらい軽くなるので、ちょっとした一眼ミラーレスカメラ用の大三元標準レンズ1本分くらい重量が軽く済むことになります。
ZHIYUN MOLUS B200とB100の操作方法
はい、ということでZHIYUN MOLUS B200とB100の特徴を見ていきましたが、続きまして、簡単な外観と使い方を見ていきたいと思います。
まずは操作系を見ていきますが、本体には左側面と右側面につまみボタンが用意されています。
ZHIYUN MOLUS B200とB100の操作つまみは、本体の両側面に1つずつ備わっている。 ©
操作できる箇所はこの2つのつまみボタンと底面に電源スイッチがあるだけなので、とてもシンプルな操作内容です。
ZHIYUN MOLUS B200とB100の電源ボタン ©
LEDビデオライトを初めて使う初心者の方でも迷うことなく使える操作系なので、安心して使うことが出来そうです。
つまみボタンについては、左側面が明るさ調整となっています。つまみを回していくと1%ずつ明るさを調整できます。更に、つまみは押し込むこともできるので、ボタン押しで20%ずつ大きな変更ができます。
ZHIYUN MOLUS B200とB100のつまみ操作の様子 ©
そして、右側面のつまみボタンについてですが、こちらは色温度調整ができます。色温度の調整幅は100K
ずつとなっています。
ボタン押しで色温度の大きな変更も可能で、
- 2700K
- 3200K
- 4300K
- 5500K
- 6500K
と素早く変更することができます。
ZHIYUN MOLUS B200とB100では色温度を自由に変更できる。 ©
それから、右のつまみを長押しすると、FXモードに切り替わり、自動発光させることができます。こちらも照明製品にはよく搭載されている機能ですが、色んな雰囲気で明るさや色温度が変化していきます。
そして、左側で詳細設定ができます。こちらはシンプルで言語設定やBluetoothのリセット機能のON/OFF設定が用意されています。Bluetoothリセット機能は、色温度調整つまみボタンを3回連続で押し込むことで発動する機能です。スマホアプリ「ZY Vega」からBluetoothが繋がらない時に利用すると再接続できます。
ZHIYUN MOLUS B200とB100の外観や機能
今度は照明本体の外観を見ていきたいと思います。
まず本体の方は外観を見ると分かりますが、プラスチック製のようですね。うっすらスケルトンデザインなのですが、うっかり落としてしまうと割れそうなのがちょっと心配です。
とは言っても軽い照明はAmaran200なども筐体が樹脂製なので、どこも似たような作りです。金属製ではない代わりに、その分だけ灯体の重量が軽くなっているようです。
冷却ファンの動作音が目立つのがデメリット
そして、ZHIYUN MOLUS Bシリーズは特徴的なデザインとして両側面と後ろ側に冷却ファンが搭載されています。
これだけファンが搭載されているのは珍しいですね。試しにクーラーの効いている室温25.5℃くらいの環境でB200をフル発光させると、ZHIYUN B200では冷却ファンが結構大きな音で回り始めます。ZHIYUN B100は発光量が控え目で、本体筐体がB200と同じサイズであるためか、冷却ファンの音はそれほど目立つことがありませんでした。
ZHIYUN MOLUS B200はファンノイズが大きめなのがデメリット ©
実際に当記事の冒頭で紹介しているYoutube動画にて、音声収録時のファンノイズもご紹介していますのでご覧ください。ピンマイクなどの単一指向性マイクを使って音声収録するときは照明から1〜2mの位置で撮影する際に注意が必要かもしれません。
ZHIYUN B200のデメリットは冷却ファンの動作音が目立つことですが、
- 音声収録を伴う動画撮影ではマイクから照明機材を離して使う
- 超指向性マイクを使って、照明を背にして音声収録を行う
- iZotope RXシリーズなどのノイズリダクションを動画編集時に活用する
などの方法を使うとファンノイズ低減の効果が見込めます。
よくよく、考えてみると、電源ケーブルにDC安定装置が無い代わりに、照明本体内にそういったユニットが内蔵されていて、熱の発生源が照明本体に集中してしまっているのかもしれませんね。
内部構造の詳しいことはわかりませんが、夏場にZHIYUN B200を使う時は音声収録時に少し気を使う必要がありそうです。
OLED液晶画面で色温度や明るさの設定確認できる
そして背面がOLED液晶ですね。電源部は底面に用意されています。
ZHIYUN MOLUS B200に搭載されたOLED液晶画面で色温度や明るさの設定確認できる ©
あとは、LED正面側にはBowensマウントが備わっています。こちらは一般的なソフトボックスと互換性があるので、色んな物が取り付けられて良いと思います。
購入時には大き目のリフレクタも付属されています。
そして、付け根側にはアンブレラが挿せる穴が用意されています。この辺も照明機材を使った事がある方なら、迷うことなく使える形状が採用されていて、シンプルで分かりやすいのが良いですね。
ZY Vegaアプリで照明をスマホから設定変更できる
ZHIYUN MOLUS B200とB100などのZHIYUN MOLUS Bシリーズをスマホアプリから操作する方法についても見ていきたいと思います。
ZHIYUN MOLUS B200やB100のアプリ操作。離れた場所から照明を操作できる。 ©
冒頭でも軽く触れましたが、ZY Vegaというアプリに対応しており、ZHIYUNの他の照明製品も同時に操作ができるようになっています。
ZHIYUN MOLUS B200やB100のアプリ「ZY Vega」の操作画面 ©
まずは電源アイコンをタップするとON・OFFが切り替え可能。そして真ん中の領域が明るさ調整バーです。最後にすぐ下の領域が色温度の設定バーです。
ZHIYUN MOLUS B200やB100のアプリ「ZY Vega」の操作画面 ©
そして下に幾つかアイコンがありますが、こちらは素早く色温度を切り替える事ができるプリセットです。あとはカメラで撮影した箇所の色合いに自動的に併せてくれるPAIRという機能も用意されています。
こちらの使い方についてはZHIYUN MOLUS X100の動画レビューの方で詳しく解説いていますのでご覧ください。
演色性と照度をカラーメーターで計測してみた
ZHIYUN MOLUS B200とB100の演色性と照度(LEDライトの明るさ)を測ってみました。また、Amaran200xとどれくらい違いがあるのかも見比べてみたいと思います。
Amaranをカラーメーターで測定する ©
ZHIYUN MOLUS B200をカラーメーターで測定する ©
どちらの製品もLEDの発光面からカラーメーターのセンサーまで1mの距離で、同じリフレクターを装着して、同じ条件で測定していきます。
実際にカラーメーターで測定していく ©
実際にカラーメーターで測定していく ©
演色性や色温度の正確性についてですが、カラーメーターで測ってみると、ZHIYUN B200は5600Kという驚きの正確性でした。
ZHIYUN MOLUS B200とAmaran200xの色温度と演色性、照度の比較結果 ©
演色性もZHIYUN MOLUS B200がAmaran200xの測定結果を上回った。 ©
今回は計測機からLEDの発光面まで1mの距離で、同じリフレクタを装着して計測してみました。Amaran200xと比べると、演色性がB200の方が良い結果となりました。明るさも少しだけですがZHIYUN B200の方が上のようです。少しでも明るさを稼ぎたい人にはZHIYUN B200やB100が照明としてオススメかもしれません。
演色性も特に問題なさそうなので、色んなシーンで使えそうです。
Amaran200xの演色性や色温度の測定結果
Amaran200xの演色性や色温度の測定結果を見ていきます。LEDライトの測定にはSEKONIC C-800を使っていきます。今回はZHIYUN B200と比較していきますが、Amaran200xもかなり優秀なんです。
まず5600Kに設定した時の測定結果から見ていきましょう。
カラーメーターによるAmaran200xの測定結果 ©
カラーメーターによるAmaran200xの測定結果 ©
続いて6500Kに設定してカラーメーターで測光していきます。
カラーメーターによるAmaran200xの測定結果 ©
カラーメーターによるAmaran200xの測定結果 ©
最後に3200Kです。
カラーメーターによるAmaran200xの測定結果 ©
カラーメーターによるAmaran200xの測定結果 ©
ZHIYUN MOLUS B200の演色性や色温度の測定結果
同じ方法でZHIYUN B200もカラーメーターで測定して演色性や色温度の正確さを見ていきます。
まず5600Kに設定した時の結果です。
カラーメーターによるZHIYUN MOLUS B200の測定結果 ©
カラーメーターによるZHIYUN MOLUS B200の測定結果 ©
続いて6500Kに設定して計測した結果です。
カラーメーターによるZHIYUN MOLUS B200の測定結果 ©
カラーメーターによるZHIYUN MOLUS B200の測定結果 ©
最後に3200Kに設定したZHIYUN B200の測定結果です。
カラーメーターによるZHIYUN MOLUS B200の測定結果 ©
カラーメーターによるZHIYUN MOLUS B200の測定結果 ©
ということで、いかがだったでしょうか?
今回は小型でパワフルな照明のZHIYUN B200とB100を見ていきました。記事中盤でも触れたとおり、ファンノイズが少し目立つものの、軽量な照明が必要な時には選択肢としてアリなんじゃないかと個人的には思いました。
正直、Amaran200には及ばないんじゃないかと思っていたのですが、良い意味で想像を超えたスペックだったので、今後も使ってみたいと思います。