サンワサプライから発売されているビデオキャプチャー(型番:SANWA 400-MEDI034
)を購入してみましたので、使った感想や実際にSDカードへ記録したデータを見ていきたいと思います。この製品は、入力されたHDMIやAVケーブルの映像を、SDカードやUSBで接続されたHDDに保存することができる製品です。
HDMI出力の映像やRCA出力の映像を録画できるビデオキャプチャーです。液晶画面があるので、記録情報を確認したり、録画中の映像を確認できます。HDMI出力できるビデオカメラやゲーム、また、RCA出力するビデオカメラやビデオデッキの映像をSDカードやHDDに録画できます。Youtube収録やゲームキャプチャーとして使用することができます。
3.5mmのヘッドフォンマイク入力端子も用意されていますので、映像を記録しながら、マイクの音声を記録することもできます。主にNintendo SwitchやPS5などのゲーム実況や、Youtube、ニコニコ動画などのライブ動画を記録するのに人気です。
サンワのビデオキャプチャー ©
ATEM Miniのように、リアルタイムのライブ配信を行ったり、事前の映像収録を行って、後から編集作業をしたい方にオススメの製品です。特徴はメーカーのYoutubeや公式ページでも紹介されていますのでご覧ください。
通販ならサンワダイレクト(公式)
ビデオキャプチャー 400-MEDI034の販売商品
私の場合はYoutubeで商品レビュー動画を作って公開しているので、カメラの映像や音声を記録するのに使っています。似たような製品として、価格が安いIO DataのGV-HDRECという製品もありますが、今回話題に上げている三和のビデオキャプチャーは液晶画面が付いています!
サンワ製ビデオキャプチャーとIO Data製GV-HDRECとの比較。サンワでは液晶が搭載されている。 ©
本体にもディスプレイが内蔵されているので、TVやモニターを使わなくても入力されている映像を確認したり、記録した映像を確認するのに便利です。
目次:サンワのビデオキャプチャーのレビュー。
ボタンの操作方法と設定について
ボタンでは、以下の操作ができます。
- 入力映像の記録開始・停止
- マイクの音量
- スピーカーの音量
- 各設定など
HDMIやAV入力映像をキャプチャー開始する
まず入力された映像をキャプチャーする方法についてです。本体ボタンの中でも、右下にある赤いボタンを押すと、動画の記録が開始されます。
キャプチャー開始 ©
キャプチャーが開始すると、本体の液晶画面にある左上の情報で、記録時間が確認できます。例えば上の画面では、9秒間キャプチャーをしていることが分かります。
キャプチャーした動画を再生する
記録した動画ファイルを再生するには、左下のモードボタンを押します。押すごとに
が切り替わりますので、再生モードにしておきます。再生したい場合には、真ん中のボタンを押します。
キャプチャーした動画を再生する ©
キャプチャーした動画を削除する
動画を削除したい時には、前述の再生モード中に、モードボタンを長押しします。
キャプチャーした動画を削除する ©
残念ながら、削除したくない動画を保護したり、マーキングする機能は無いので、うっかり削除したくない動画を消してしまわないように注意しましょう 😅
スピーカー&イヤホンの音量調整
サンワのビデオキャプチャーは、内蔵スピーカーが搭載されており、本体で音声も確認できます。音量を調整するには、ボタンの上下を押します。
スピーカー音量調整は上下ボタンで操作できる ©
1つ注意点ですが、マイクで音声を記録したい時には、このスピーカーの音をマイクで拾ってしまいハウリングや音割れを起こしてしまう事があります。おすすめは、イヤホンで音声を確認する方法です。
マイクの入力音量を調整
本体の音声入力端子に、ヘッドマイクセットやイヤホンマイクを指すと、映像の音声に加えて、マイクの音声を吹き込むことができます。
マイク音量を調整することも可能で、調整したい場合には左右のボタンを押します。
マイク音量調整は左右ボタンで操作できる ©
各種設定について(画質設定やSDカード初期化)
このサンワのHDMIキャプチャーでは、画質設定や定期的に動画記録を行うことができる「スケジュール記録」や、記録先をSDやHDD、USBフラッシュメモリにするのかを選択できる設定画面が用意されています。
設定できる内容はシンプルにまとまっていますので、今回はざっくりと内容をご紹介します。
設定項目1 ©
設定項目2 ©
設定項目3 ©
画質設定・記録時間・ビットレートについて
画質設定では、1080p 60fps
などの映像出力としてメジャーな画質を記録できるようになっています。
画質設定1 ©
サンワのビデオキャプチャーで記録できる目安時間とビットレートは次の通りです。
画質設定 | 記録時間の目安(容量4GB) | 記録時間の目安(容量8GB) |
1080p/60fps 高(30Mbps) | 約19分 | 約38分 |
1080p/60fps 中(22Mbps) | 約25分 | 約51分 |
1080p/60fps 低(18Mbps) | 約30分 | 約1時間 |
720p/60fps | 約45分 | 約1時間30分 |
480p/60fps | 約1時間46分 | 約3時間32分 |
定期的に録画を開始する
また、三和のビデオキャプチャーでは、決められたタイミングで記録することも可能です。
スケジュール機能 ©
キャプチャー映像データの色合いについて
実際にサンワのビデオキャプチャー(400-MEDI034)で映像を記録してみると、次のような雰囲気になりました。
カメラの映像をSDに保存後に動画の静止画切り出した画像 ©
カラースペースが異なるせいなのか、記録された映像は淡くなり、暗い部分と明るい部分が抑えられている印象でした。
例えば、他の方法でキャプチャーした動画の静止画切り出し画像と比べてみても、その差は大きく見えます。次の画像はATEM MiniとPCを使ってキャプチャーした映像と、サンワのビデオキャプチャーを使った時の比較です。
上:ATEM Mini Webカメラレコーダーで記録した映像 / 下:サンワのビデオキャプチャー ©
映像のトーンは淡くなってしまうものの、色合いが変わってしまう事は無く、素直な写りだと思いました。動画編集では、コントラストを引き締めておくと自然な映像に近づきます。
コントラストを上げた後の映像データ(カラコレ後) ©
この辺りは、調整する方によって好みが違ってくるかもしれませんが、色合いの癖は無いので、扱いやすい記録データだと思いました。
ビデオキャプチャーの外観について
サンワのビデオキャプチャーの外観を見ていきましょう。次のように、上面は左に液晶ディスプレイ、右にボタンが搭載されています。
ビデオキャプチャーの外観 ©
ボタンの操作で出来ることについては、前述の項目で説明していますのでご覧ください。本体の側面にはHDMI端子や電源用の端子が用意されています。
ビデオキャプチャーの外観(側面) ©
ビデオキャプチャーの外観(端子類) ©
各端子の機能は、左から順に次の通りです。
電源端子
付属のACアダプターとUSBケーブルで電源を入力できます。5V2A
に対応しています。
ヘッドフォンマイク端子
4極端子に対応しており、ここからイヤホンマイクやヘッドセットマイクの音声を入れることもできます。イヤホンやマイク音量は、本体のボタン操作でボリューム調整ができます。
AV IN端子(映像の入力端子1)
付属のAV接続ケーブルなどを使って、3色線(RCA)による映像入力をキャプチャーできます。古くなったVTRやビデオデッキ、ビデオカメラからのダビングなどにも便利です。
HDMI IN(映像の入力端子2)
付属のHDMI接続ケーブルなどを使って、映像入力をキャプチャーできます。
HDMI OUT(映像の出力端子)
ディスプレイに表示されている映像を、別の機器に出力できます。内蔵ディスプレイではなく、大画面のTVやモニターで確認したい時には便利です。
HDMI INとOUT端子 ©
HDMI OUTを使うと、外部ディスプレイにも画面表示できる ©
USB端子
HDDやUSBメモリへキャプチャー映像を保存したい時に、この端子を使います。
USB To PC端子
PCへ接続して、保存したデータを読み取りたい時や、データを書き込みたい時に使います。
本体の裏側にはラック固定用の穴が用意されていますので、ネジによって壁へ固定することもできます。
ビデオキャプチャーの裏側 ©
内容物と付属品(アクセサリー)について
まず、サンワサプライのビデオキャプチャーの中身を見ていきたいと思います。購入すると次のような内容物になってます。
サンワのビデオキャプチャーの内容物1 ©
内容物を左上から見ていくと、次の通りです。
- ビデオキャプチャーボックス(本体)
- USB ACアダプター
- USB給電ケーブル
- 取り扱い説明書(日本語)
- リモコン
- micro USBケーブル
内蔵バッテリーで持ち運びの使用も可能
内蔵バッテリーも搭載しており、残量を確認できる ©
この製品の凄いところは、本体にバッテリーが内蔵されている所です。電源の無い場所でも使用することができます。内蔵バッテリーによる使用時間は次の通りです。
内蔵バッテリーの使用時間(目安)
- 充電時間: 約4時間
- 連続録画時間: 約2時間30分
- 連続再生時間: 約6時間30分
- 連続待機時間: 約6ヶ月
また、付属されるACアダプターとUSB給電ケーブルで長時間使用することができます。家庭用電源コンセントから給電したい時にはそちらを使いましょう。続いて映像信号用のケーブルについてです。
映像入力はHDMIとRCA(赤黄白の三色線)に対応
サンワのビデオキャプチャーの内容物2 ©
- AV接続ケーブル(RCA・3色線)
- HDMIケーブル(両端はType-A)
映像入力はAC接続ケーブルによる三色線をつかった映像や、HDMI端子から映像を取り込むことができます。ゲーム機器やカメラの映像など、RCAやHDMI端子であれば映像を記録させることが可能です。例えば映像機器との接続は次のような方法があります。
映像入力方法と接続例(説明書より抜粋) ©
ただし、TVや映画などプロテクト(保護)されている映像を記録することはできませんので、購入前に注意が必要です。
対応するSDカードとMacOSXでの注意点
サンワのビデオキャプチャーでは、別売りにはなりますが、SDカードへキャプチャーした映像データを保存できます。
別売りのSDカード ©
SDカードの容量は128GB
まで使用できます。また、HDDやUSBフラッシュメモリへの記録にも対応しており、2TB
までの容量に対応しています。
SDカードの必要なスペックについては、説明書によると、SDHCやSDXCカードにも対応しているので、価格帯の安いSDカードでもキャプチャー映像を記録できそうです。
現在はそこそこのスペックを持ったSDカードでも、かなり安く入手できますので、次のようなSDカードがあると良いかと思います。
日本サムスン正規品。10年保証が付属。また、microSD本体に加えてSD変換アダプターとクリアケースが含まれます。同等の機能を持つSDカードとしてサンディスク製のmicroSDカードもおすすめです。
MacOSXには非対応
本製品でキャプチャーした映像データは、MacOSXでは認識できないようです。記録したデータの読み取りは、Windowsのみに対応しているようなので、macユーザーの方は注意が必要です。説明書を読むと、SDカードのフォーマット形式にexFAT
も対応してると書かれていますが、mac環境では互換性が無く、読み取れないようです。
Windowsで読み取った後で、映像のMP4データをMac OSXへ対応したHDD等へ転送できれば、編集や再生は可能だと思います。どうしてもMacへ取り込みたい場合は、Windows OSで読み取る作業が必要となりそうです。
説明書が日本語で分かりやすいのが嬉しいポイント
最近は海外製品なども多くありますが、この製品は日本メーカー製品ということもあり、動画をキャプチャーする方法や、ボタンの操作方法については非常に分かりやすく説明されています。
使い方に関しては購入後に説明書を読むだけで迷うことは無さそうです。
ボタン操作方法 ©
リモコン操作方法 ©
液晶表示アイコンの説明 ©
キャプチャー映像の再生やスケジュール録画機能 ©
初めてビデオキャプチャーを使う予定の初心者にもオススメだと思います。他にも液晶を備えており、映像を同時に記録できる製品がありますので、参考にしてください。