今回はドローンが水没した経緯と、回復するまでの流れを振り返りたいと思います。

ドローンのDJI Mavic Airを川の中に落として水没させてしまいました。操縦するためのアプリであるDJI Go4の画面を見たら、赤色のエラーが沢山発生していて発進できない状態に。

赤色エラー表示がされて飛行できない
赤色エラー表示がされて飛行できない ©

DJIでは、水没すると全損故障扱いになり、保険に入っていないと交換保証は受けられないようです。これは完全に終わった…。そう絶望していたのですが、なんと数日後に回復しました!

まず、その気になる回復方法について結論ですが

  1. 水没後にすぐ回収。電源をOFFにする
  2. 1日以上乾燥させる

の手順で解決しました。

私と同じように、ドローンを水没させてしまった方の参考なりましたら幸いです(^ ^;)落とした直後なら、まだ回復できる可能性があるかもしれませんよ。

また、DJI Mavic Airについての記事は上記をご覧ください。

目次

川にドローンを落とすまでの経緯

やってしまいました…。今は後悔するばかりです(>_<)

その日は、夏シーズンも終わる頃。とある川へ家族と遊びに行ってきました。人通りが少なくて、ドローンを久しぶりに楽しむには最適だと思いました。

川には、平らな岩肌があったのでドローンの発進地点として使えそうです。岩肌は少しだけ傾いていますが、周りに障害物も無いので何とかなるでしょう。その時はそう思ってました。

このような川で使用。この日はGoProとOsmo Mobile2も持ち出していた
このような川で使用。この日はGoProとOsmo Mobile2も持ち出していた ©

上記の写真は、あえて川が写り込む場所から撮った写真ですが、ドローンは川から5mくらい離れた場所から発進させています。

ドローンが無事に飛んで、戻ってくる時に悲劇は起きました…。

岩肌に着地する間際に、ドローンが斜めに傾いてしまい、川岸へ水平移動!!プロペラの動力が落ち始めていたので、そのまま川に突入してしまいました(T_T)

その瞬間は慌ててスライディングし、ドローンを受け止めようとしましたが、間に合いませんでした…。ドローンが川に入った瞬間はスロー映像のようでしたので、はっきりと覚えていませんが、5秒くらい機体全体が水に浸かっていたと思います。

その時の光景は、心なしか、ドローンが潜水艦のようでカッコよかったです(おい)

水没中はドローンのプロペラが止まっていましたが、すぐに回収することができました。また、陸揚げしてからバッテリーの電源をすぐOFFにしました。この後、ドローンのアームが広がっている状態のまま車へ配置して、タオルで周りの水分を拭き取り、自然乾燥させながら帰宅する事にしました。

除湿剤でドローンの水分を乾燥させる

自宅へドローンを持ち帰ると、外見は乾燥しているように見えました。ですが所々に水が付着しています。おそらく内部も浸水していて、モーターや冷却ファン、電子回路まで水が入っている気配です。

随所で水が付着
随所で水が付着 ©

この時、ふと昔の話を思い出しました。友人が携帯電話を水没させたのですが、とにかく乾燥させたら復活したというエピソードです。

密閉空間で乾燥させる
密閉空間で乾燥させる ©

ここでポイントとなりそうなのが、自然乾燥させる事です。ドライヤーで乾燥させる事も考えましたが、熱によって故障を招く恐れもあるようです。下記の記事では、Apple製品のイヤホンを水没させてしまった時の解決法が解説されています。

Appleオタク
AirPodsが水没…洗濯したり水に落としてからの復活法3つ紹介!動画で実験したものがあった。

上記の記事でも書かれてるように、ドローンの機体内部にも電子回路が詰まってるので、濡れた状態で電源を入れるのは危険。壊れたり、感電する可能性がありそうでした。今回はじっくり時間をかけて乾燥させようと思いました。

そこで、実際に行った手順は次のような流れです。

  • カメラを収納しているドライボックス
  • 大きめの除湿剤
  • 水没したドローン

を入れて1日乾燥させてみる事にしました。この流れの中で使ったアイテムはこちらです。

除湿剤は、除湿性能が高そうな大きめのサイズを使いました。カメラ用の防湿庫をお持ちの方は、そちらを使うのもオススメだと思います。

水没ドローンを乾燥させる時に注意したこと

まずは、ドローン本体内部が乾燥するまで、電源を入れないように心がけました。乾燥時間は、夏の室内で1日程度です。また、ドライボックスに入れる際に注意したのは、ドローン内部が乾燥しやすい形で保管することでした。

可能な限り、アームを広げて除湿させる
可能な限り、アームを広げて除湿させる ©

ドローンの前方アームの脇には、内部に水が入り込みそうな穴がありますので、その箇所はできるだけ広げて、通気性を確保することにしました。

アームと本体の間に水が侵入してる可能性があった
アームと本体の間に水が侵入してる可能性があった ©

乾燥後に起動してみた

除湿剤で乾燥させたあと、恐る恐るドローンを起動してみることにしました。プロポ(操縦機)と本体の接続は問題なくできて、DJI Goでカメラの映像まで表示してくれました。

ところが、ステータスが赤色のエラー警告になっています。

赤色エラー表示がされて飛行できない
赤色エラー表示がされて飛行できない ©

(上記の画像は、その時から1日経った後の画面なので、実際とはエラーメッセージが違います)

エラー警告されている箇所は、IMUやECSステータス、ジンバルステータスが異常表示となっていました。ああ…やっぱり内部の電子回路が壊れたかも…。

カメラや通信機能は無事でしたが、その時は絶望しました(ノ_<)その日は飛行を諦めて、再び乾燥させてみました。

翌日にドローンが回復!?奇跡が起こった

諦めずにDJI Mavic Airの電源を入れてみると、先日と同じ赤色表示のステータスのままですが…。

赤色エラー表示がされて飛行できない
赤色エラー表示がされて飛行できない ©

前回エラー表示されていたIMUやECSステータス、ジンバルステータスが正常になっていました。

IMUは正常
IMUは正常 ©
ESCステータスやその他も正常
ESCステータスやその他も正常 ©
ジンバルステータスも正常
ジンバルステータスも正常 ©

ただし、バッテリー(インテリジェントフライトバッテリー)は異常のようです。

バッテリーは故障してるようです
バッテリーは故障してるようです ©

予備のバッテリーに取り換えると、なんと離陸が可能に!

ドローンが離陸可能に!
ドローンが離陸可能に! ©

室内でドローンを起動しているので、障害物を検知してしまい黄色のステータス表示となっていますが、翌日に屋外でテストすると緑色表示となり、飛行や撮影ができました。

ファームウェアの更新もできました
ファームウェアの更新もできました ©

短時間の浸水が回復に繋がった!?

今回は5秒程度の短時間な水没と、ドローンの乾燥に成功できたお陰なのか、以前と変わらない状態まで回復する事ができました。ただし、ドローンを一度水没させてしまうと、

  • 交換や修理保証は受けられない

    本体内部には水没シールがあり、一度でも水に浸かると水没だと判別できる仕組みがある。

  • 後々になって故障が起こることも

    付着した水によって、本体内部の電子回路が腐食してしまい、故障が起こる可能性もある。

といった事もあるようです。特に海水へ水没させてしまった場合には腐食が起こりやすく、回復率が低下するようなので注意が必要だと思いました。海も飛ばすことが多いので悩ましいです…。

水没故障も保証される保険「DJI Care Refresh」が発表

今回の経験で、ドローンを購入するときは保険に入ろうと思いました。偶然ですが数日前に、DJIが水没保証をしてくれるサービスが新たにアナウンスされました。

AV Watch
ドローンが水没で故障しても安心。DJIが年2回まで交換できる新保証サービス
水没や衝突による故障の修理、専用スタッフによるサポート対応などを提供する。有効期限は12カ月で、延長はできない。

DJI Care Refreshというサービスで、本体のアクティベーションから48時間以内に申し込めるようです。対応機種は

  • Spark
  • Mavic Air・Mavic Pro・Mavic Pro Platinum
  • Phantom 4 Proシリーズ・Phantom 4 Advanced
  • Inspire 2
  • Zenmuse X4S・Zenmuse X5S・Zenmuse X7

という事で、殆どの機種で適用されるようです。発表された新しいドローンのMavic Pro 2も水没保証されるんでしょうか?自分もこんなサービスが購入時にあれば嬉しかったです!

当記事の内容について

当記事の内容は、ひとつの体験談となります。ドローン水没の状況によっては同じ方法で解決できない可能性も十分あるかと思います。あくまで参考程度にご覧ください。