彼岸花は、別名で曼珠沙華やリコリスとも呼ばれていて、初秋を感じさせてくれる花の一つです。開花時期は9月中旬頃。河川敷などの日当たりが良い場所で一斉に咲き出します。私の地元愛知県では、半田市の矢勝川が彼岸花の名所なので、毎年見に行ってます^^ たまに白い彼岸花や黄色い彼岸花も咲いていて可愛いですよね。
三脚を用意しよう
彼岸花を撮影する際に便利なのが三脚です。撮影前にぜひ揃えておきましょう。
暗めに撮ろう
まず最初に押さえておきたいポイントは、カメラの設定の中にある「明るさ」調整についてです。
彼岸花を写真撮影する時には暗めに設定して撮るのがオススメです。これをアンダー撮影、またはローキー撮影と呼んでます。
彼岸花の花の色は、濃い赤色でよね。実はカメラのオート撮影では、濃い色を明るい方へ自動的に調整してしまう事がよくあります。明るさをカメラ任せで自動的に調整してしまうと、彼岸花の引き締まった赤色がうまく撮影できないのです。
そこで彼岸花を撮影する際に、以下の方法で明るさを手動調整してみましょう。
iphoneの撮影方法と明るさ調整
まずは、スマホの撮影方法についてです。当記事では一例としてiphoneの撮影方法を解説したいと思います。明るさを調整する手順は以下の通りです。
- カメラアプリを起動
- 花にタップ(タッチ)する
黄色い枠が表示されるので、その中で上下にスワイプ(スライド)する
上方向へスワイプすると、写真が明るくなります。また下方向へスワイプすると暗くなります。
枠の中を長押しタップすると、明るさやピントの位置が固定されます。
紫陽花の撮影例:タップ後に枠を上下へスワイプすると、明るさ調整ができる ©
一眼レフカメラで明るさを調整する方法
続いて、一眼レフカメラで明るさを調整する方法について解説したいと思います。
一眼レフでは露出補正(=明るさ調整)というボタンや設定がカメラに備わっています。一例を挙げると、下の写真のようなプラス・マイナスのアイコンとなっているボタンで、明るさを調整できます。
一眼レフカメラは明るさを調整するボタンが備わっていることも ©
露出補正が機能しない事もある?
カメラの撮影モードによっては、露出補正が機能しない(無効)設定もあります。撮影モードはA
モードやTv
モード、またはP
モードにしておくと良いでしょう。
撮影モードについては以下の記事が参考になります。
また、カメラによってはダイヤルとなっている機種もあります。
カメラによっては明るさを調整するダイヤルが備わっていることも ©
この露出補正ダイヤルを回して明るさを調整する ©
露出補正(明るさ調整)がダイヤル式となっているカメラの場合は、ダイヤルをプラスやマイナスに回すと明るさを変更する事ができます。
またその他、ダイヤルやボタンが備わっておらず、背面液晶メニューから露出補正する事ができるカメラもあります。
カメラの背面液晶メニューで選ぶ機種もある ©
まずは、お手持ちのカメラがどのようなタイプなのかを調べてみましょう。タイプを確認した後は、露出補正機能を使って、暗めの写真が撮れるように調整してみましょう。
アングルや距離感を意識してみよう
彼岸花を撮影する角度(=アングル)や、どういった距離感で撮影するのかを工夫する事も、写真の雰囲気や仕上がりが左右されるポイントです。
アングルや距離感については、紫陽花の撮影の仕方をまとめた別記事が参考になるかと思いますので、そちらをご覧ください。
おすすめのアングルは、
- 彼岸花と同じ高さでカメラを構えて彼岸花の一輪を撮影
- 真上から見下ろすようにカメラを構えて彼岸花の群生を撮影
といった構図です。
雨上がりを狙ってみよう
彼岸花に雫が付いている光景は、幻想的な写真が撮れる瞬間の一つです。もし雨が降った日は、彼岸花を覗きにお出かけしてみてください。
Water lens | Nikon D7000 + AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED ©
Red ring | Nikon D7000 + AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED ©
water drop | Nikon D7000 + AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED ©
マクロレンズを活用しよう
花や水滴を撮影する機会が多い方には、揃えておくと幸せになれるレンズがあります。それはマクロレンズです。上記でご紹介した撮影例の殆どはマクロレンズで撮影されたものです。
マクロレンズとは、一般のレンズでは大きく撮影できない(=近寄れない)水滴や花のごく一部を撮るために活躍するレンズです。
Octopus tail | α7RII + SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS ©
例えば、以下はスマホ用のマクロレンズです。
iPhoneやAndroidに対応しているスマホレンズです。望遠や広い範囲をスマホ一台で撮影することができます。巷にあるレンズと異なるのは、マクロレンズに対応している点です。花や植物のちょっとした撮影に重宝するアイテムではないでしょうか。
スマホ向けのマクロレンズは安価で簡易的なものが多く、写りも一眼レフ用のレンズと比べて差があります。一眼レフカメラ用のマクロレンズは一例を挙げると下記のような物があります。
SONYフルサイズ用のマクロレンズです。特に開放F2.8で色収差が見られない点や隅々まで解像する良所は、マクロ撮影や風景撮影で威力を発揮してくれるはずです。また本体内蔵のフォーカスリミッタースイッチを活用すると動く人物に対してAFの追従性が高いのも見逃せないポイントです。マクロや風景以外に子供の撮影にも活躍できるFEレンズの中でもおすすめレンズです。
一眼レフ用のマクロレンズは、各メーカー毎の一覧を別記事でまとめていますので、そちらもご覧ください。
マクロレンズを一つ持っているだけで、撮影できる写真の幅がグッと広がりますので、これを機会に導入を検討されてみてはいかがでしょうか。
光と花の質感を意識しよう
彼岸花の撮影でよく悩まれるのが、何故か平坦な写りになってしまうケースです。どれだけ撮っても立体感や透明感が出せない…そんな経験はありませんか?
彼岸花を撮っていると、平坦で立体感が無い写りになってしまう原因は2つです。それは花の質感と光です。
彼岸花の花の表面を見てみよう
これは、個人的に感じている事なので間違っていたら申し訳ありませんが、彼岸花の花には光沢感が全くありません。どちらかというとフラットな印象です。
彼岸花の花の表面をよく見ると、無数の細かい毛(細かい粒?)が生えています。彼岸花はこの毛によって、花に当たった光を平坦な印象に変えてしまうようです。
つまり彼岸花は、かなり鋭い光を当てないと平坦な写りになってしまうのです。
天気と時間帯による光を考えよう
中でも天気は悩ましい問題ですよね。彼岸花の咲く季節は大気が不安定なので、雨天や曇天の日が多いと思います。曇りの日は太陽の光が穏やかなので、花を撮影する際には透明感や立体感の失われた写真になってしまう事が多いです。
狙い目の天気や時間帯は、晴天の夕方の撮影です。光が強くて斜めから差し込んでくれるので、立体感のある写真やドラマティックな写真を撮れるチャンスです。
光が緩やかな天気や時間帯への撮影には、ストロボやLED照明を活用するのもオススメです。照明を使って意図的に明るい箇所と影を作る事で、立体感や透明感を表現する事ができます。
以下の写真は風呂場で造花のバラを立てて、水を吹きかけながらライティングを行った例です。
Rainy day ©
こちらに関しては別の記事で紹介していますので、ご覧ください。
特にLEDライトは価格もお手頃なのでオススメです。
LEDライトについては、下記でレビュー記事をまとめていますのでご覧ください。
また自撮り棒と組み合わせると、伸縮やLEDの向きを自在に調整できて便利です^^
LEDライトに自撮り棒を接続した様子 ©
見た目は小型だが、18cm〜72cmまで伸縮させたり、自由雲台で角度を自由に調整する事ができる優れものです。また底面に三脚ネジが付いているので更に三脚を結合させることも可能な便利アイテムです。
自撮り棒は伸縮、角度調整できて便利 ©
また、自撮り棒(セルカ棒)の底は三脚ネジが空いているので、更に三脚へ取り付けたりできます。
セルフィー棒も底面に三脚ネジが空いている ©
三脚と結合した様子 ©
LEDライトと自撮り棒は軽いので、以下のような小さくてコンパクトな三脚で十分です。
旅行や登山用で愛用されている携帯性に優れた三脚です。780gと軽量な三脚でありながら2kgの機材を載せる事ができ、全長は150cmまで伸ばす事ができるので、ちょっとした撮影でも重宝する便利な三脚です。
とっても軽くて便利な組み合わせなので、ヒガンバナの撮影にお試しください^^
豆本という小さな手作りの本(製本)の技術を一から学ぶことができる書籍です。オリジナル写真集の手作りのヒントも応用可能なアイディアが詰まっています。