今回はHollyland Mars M1というワイヤレスモニターの使用感想をブログでレビューしていきます。こちらはカメラなどの映像をHDMI入力によって画面を表示させるだけでなく映像を電波で飛ばすことができる機器です。

閲覧にはスマートフォン、タブレットの表示にも対応していますので、離れた場所からiPadやAndroidから映像を確認することもできます!

詳しい使い方やスマホに画面表示させてみた様子は、以下のYoutubeの動画でもご紹介していますのでご覧ください。また、現在では細部が改良されたMars M1 Enhancedも登場しています。

ワイヤレス伝送やディスプレイの表示解像度は最高で1920x1080P(FHD)まで対応しています。

Hollyland Mars M1本体の外観(カメラ上部の機材)。タッチ操作もできます
Hollyland Mars M1本体の外観(カメラ上部の機材)。タッチ操作もできます ©

Mars M1本体はモニター機能に加えて映像の送信機にもなり受信機にもなるのが強みです。つまり、Mars M1がもう1台あれば、そちらで画面を共有する事もできます。重量は400gを切るので、送受信機搭載であることを踏まえると、かなり軽量に作られているのも大きなメリットです。ワイヤレスで映像を確認する際には150mまで距離を離して使うことが出来るようです!

接続できる端末上限台数は、スマホまたはタブレットが最大4台、Mars M1が最大2台接続可能となっています。日本国内で利用する際には技適やDFSにも対応しているので、電波法の違反なく安心して屋外で利用できるのも長所です。

それでは、Hollyland Mars M1について、更に詳しく見ていきたいと思います!

目次:外部モニターでワイヤレス伝送もできるMars M1レビュー

動画撮影の仕事で役立つワイヤレス外部モニター

この製品が特に効果を発揮するのは、動画撮影を依頼されて何人かで映像チェックを行う場面です。もしくは、1人で使う時には自撮り撮影で役に立ちます。

カメラの映像を離れたスマホからも映像確認ができる
カメラの映像を離れたスマホからも映像確認ができる ©

例えば、動画撮影中に依頼主さんに、映像を見て貰いながら撮影を進めて行くことができるので、撮影中のイメージのズレをその場で擦り合せる事ができるのは大きなメリットではないでしょうか。私の場合はPVの撮影だったり、自主映画の映像撮影時に監督さんへ映像を見て貰いながら、構図の指示を貰う際に役立ってます。

中でも、後半で機能解説していくアスペクトマーカーは、私自身もよく使っている機能で、撮影したい映像の画面比率を確認しながら、クライアントと映像を共有できるので、こういった製品にはかなり助けられています。

Hollyland Mars M1のアスペクト比率マーカー
Hollyland Mars M1のアスペクト比率マーカー ©

カメラ単体では難しい画面比率や、詳細な露出確認を行えるので、後々の映像編集までスムーズに作業を進められます。

更に素晴らしいのはスマートフォンやタブレット対応アプリも提供されている点です。どの方でも、iPhoneかiPad、Androidの端末を持っている昨今。手元のタブレットまたはスマホからカメラの映像を見て貰えるのは大きな利点です。このシステムを初めて見たクライアントさんは、経験上100%の確率で喜んで頂いてます。話題作りにも面白いと思います(笑)

メーカーであるHOLLYLAND(ホリーランド)では、この他にも

という製品がありますが、これらをお持ちの方は、Mars M1とワイヤレス接続することも出来るようです。既に所有している機材との互換性があり、使い回せるというのはメリットがありますね!

ということで、Hollyland Mars M1は、画面も表示できるし映像もワイヤレスで飛ばせると、至れり尽くせりなスペックなので、もし複数人で撮影を進める事が多い方には特におすすめします。

もちろん、映像の仕事でクライアントと打ち合わせ用途に使うだけでなく、ライブ配信や、入力できる映像はHDMIだけでなくSDIにも対応しているので、業務用カムコーダーやNintendo Switch、PS5などのゲーム機の映像を離れたTVなどへ画面表示させることもできますし、キャプチャーボードなどと組み合わせて録画させるような用途にも活用できます。

Hollyland Mars M1の付属品の中身

それでは続きまして、Hollyland Mars M1を購入した際の中身や付属アクセサリーを見ていきたいと思います。

Hollyland Mars M1の箱を開封
Hollyland Mars M1の箱を開封 ©

まず箱を開封して最初に目につくのが液晶保護フィルム。フィルムはハードな作りなので、外部からの傷や衝撃から守ってくれそうです。Mars M1を購入すると最初から液晶保護フィルムがセットになっているのは嬉しいポイントです!

液晶保護フィルムが付属しているのは嬉しいメリット
液晶保護フィルムが付属しているのは嬉しいメリット ©

この他にD-tap→DC端子変換ケーブルも付属されています。こちらのケーブルはVバッテリーやNP-Fバッテリープレートから電源供給したい時に役立ちます。

付属のD-tap→DC端子変換ケーブル
付属のD-tap→DC端子変換ケーブル ©

そして同じく付属のUSB-C → USB-A変換アダプタ。こちらはUSBメモリに入れた3D LUTやファームウェアの読み込みに利用できます。USBメモリを差し込むと自動で認識してくれるOTGに対応しています。

付属のUSB-C → USB-A変換アダプタ
付属のUSB-C → USB-A変換アダプタ ©
USBメモリに入れた3D LUTやファームウェアの読み込みに利用できる
USBメモリに入れた3D LUTやファームウェアの読み込みに利用できる ©

3D LUTは33格子(33x33x33の格子点数)以下の軽量なデータインポートに対応しています。

3DLUT対応状況
  • 17格子(17x17x17の格子点数) ← OK
  • 33格子(33x33x33の格子点数) ← OK
  • 66格子(66x66x66の格子点数) ← 非対応

66格子などの詳細な3D LUTファイルを取り込むと、画面上でアイコンがタッチできなくなる不具合が起きますので要注意です。この問題は、改良版のMars M1 Enhancedでは問題なくファイルを読み込む事ができます。

Hollyland Mars M1背面の端子類

Hollyland Mars M1本体の背面の様子を見ていきましょう。

NP-Fバッテリー装着口

まずはバッテリー装着口。Mars M1はNP-F系Lシリーズバッテリーに対応しています。バッテリーは別売りにはなりますが、NP-F970やNP-F750の利用が推奨されています。

Hollyland Mars M1にバッテリーを挿入
Hollyland Mars M1にバッテリーを挿入 ©

バッテリーを持っていない場合は以下が参考になるので、そちらをご覧ください。

NP-F970の持続時間はメーカー公称で約200分(3時間20分)ほどと言われていますので、3時間くらいはバッテリーで連続使用ができるようです。モニターとワイヤレストランスミッターの一体型ということもあり、かなり効率よく稼働できるので素晴らしいですね!ちなみに、モニターとトランスミッターが別製品となっているものも使っていますが、そちらの製品はもっとバッテリー持続時間が短いです。

電源ボタン

裏側左上には電源ボタンが用意されており、電源ボタンの長押しで本体を起動できます。また、短押しでディスプレイのタッチパネル操作を無効にできる「誤動作防止機能モード」にすることも出来ます。

Hollyland Mars M1本体の背面の様子
Hollyland Mars M1本体の背面の様子 ©
電源ボタン操作 機能
長押し Mars M1の起動または終了
短押し タッチ操作の無効・有効の切り替え。いわゆる誤動作防止機能。

アンテナ

それからMars M1や同時期に登場しているHollyland Mars 4K(解説記事へ)では特徴的なアンテナを見ていきましょう。従来のMars 400S Proなどでは長めであったアンテナはコンパクトに設計されており、モニター全体の収まりも良くなっています。

Hollyland Mars M1本体の背面の様子
Hollyland Mars M1本体の背面の様子 ©

アンテナパーツはねじ込み式になっているので、不意に外れてしまうことはありませんが、万が一の時は交換することも可能です。交換パーツはAmazonやAliexpressでも簡単に入手できます。

DC端子(電源)とSDI入力端子

続いて、電源入力端子および出力端子です。

Hollyland Mars M1の電源入出力端子
Hollyland Mars M1の電源入出力端子 ©

別売りのDCケーブルや、付属のD-tap→DC端子で長時間の電源供給使用が可能です。Hollyland Mars M1に搭載されたDC端子の電圧電流規格は以下の通りです。

  • DC OUT(出力端子): 8.4V・1A
  • DC IN(入力端子): 7V-16V・2A

この他に、右下にはSDI IN(映像入力)も用意されています。業務用カメラの映像出力も入力が可能となっています。

Hollyland Mars M1のSDI IN(入力端子)
Hollyland Mars M1のSDI IN(入力端子) ©

Hollyland Mars M1側面の端子類

続いてHollyland Mars M1の側面を見ていきましょう。M1を実際に触ってみて良かった点が、側面のバンパーとなる素材の質感です。背面部が樹脂製であるのに対して、側面は硬いゴムのような質感で作られています。カメラモニターは屋外で持ち出すという方が多いと思いますので、外部からの衝撃や傷から守ってくれるのは有り難い配慮だと思いました!

Hollyland Mars M1の側面はゴムのような素材で覆われている
Hollyland Mars M1の側面はゴムのような素材で覆われている ©

他の製品では液晶モニター用のケージで保護するという方法もありましたが、Hollyland Mars M1の場合はそのまま使っても問題なさそうな雰囲気です。

積極的に外へ持ち出せそうな材質で作られているのは有り難い
積極的に外へ持ち出せそうな材質で作られているのは有り難い ©

カメラネジは底部と側面に配置

そして、右側面と底部側面には1/4インチネジが備わっており、脱落防止ピン用の溝も用意されています。溝が浅めなのが気になるところですが、伸縮可能なピンを備えている1/4インチネジを装着すると、回転防止しつつ、カメラに固定できるので便利です。

Hollyland Mars M1の側面底部にあるカメラネジ
Hollyland Mars M1の側面底部にあるカメラネジ ©
Hollyland Mars M1の側面右側にあるカメラネジ
Hollyland Mars M1の側面右側にあるカメラネジ ©

イヤホン端子とUSB-C端子

側面右側には、入力された映像の音声をモニタリングできるイヤホン端子を備えています。また、前述したようにUSB Type-C端子を備えており、ファームウェア更新や3DLUTファイルの読み込みと適用が可能となっています。

更に反対側の左側面を見ていきましょう。左側にはHDMIの入出力端子が備わっています。

Hollyland Mars M1の側面左側にあるHDMI入出力端子
Hollyland Mars M1の側面左側にあるHDMI入出力端子 ©

通常の使い方では、カメラの映像出力をこの入力端子へ繋いで画面表示することになります。Hollyland Mars M1の画面表示解像度は1920x1080P(FHD)ですが、4Kを入力した際にHDMI端子から4K30Pまで出力対応しています。

Hollyland Mars M1対応のサンフード(遮光フード)

Hollyland Mars M1の導入時に一緒に購入したのが、サンフード(遮光フード)です。こちらは別売り品にはなりますが、屋外でモニターを確認したい時とか、万が一落下させてしまった時の衝撃から守ってくれるので大変便利です。

詳しくは動画の中でもご紹介しています。

Hollyland Mars M1用のサンフード
Hollyland Mars M1用のサンフード ©

サンフードの内容物はフレームとフードの2パーツから成ります。専用品だけあり、しっかりとMars M1にフィットします。Mars M1本体にはフード装着用の溝が用意されていますので、固定も確実に行うことができます。

Hollyland Mars M1にはフード装着用の溝が用意されている
Hollyland Mars M1にはフード装着用の溝が用意されている ©
Hollyland Mars M1用のサンフード
Hollyland Mars M1用のサンフード ©
Hollyland Mars M1用のサンフードを装着した様子
Hollyland Mars M1用のサンフードを装着した様子 ©

M1対応のサンフードの良いところは、逆付けも簡単です。液晶画面は上下反転機能がありますが、ジンバル等でモニターを逆さに装着して利用したい時にも重宝する機能ではないでしょうか。

Hollyland Mars M1用のサンフードは逆付けも可能
Hollyland Mars M1用のサンフードは逆付けも可能 ©

Hollyland Mars M1の輝度は10000nitとなっており、SONY α7IVやα7SIIIの「屋外晴天」モード、少し古いiPhoneXs Maxと同じくらいの明るさです。夏場の眩しい太陽下では液晶が見ずらい場面も出てくると思いますので、そんな時に遮光フードが役立ちそうです。

Hollyland Mars M1対応の収納ケース

こちらも別売り品にはなりますが、Hollyland Mars M1専用の収納ケース(キャリングバッグ)も売られています。内部のウレタンがMars M1の形状に沿って彫り込まれているので、確実なフィッティングと保管ができるのが素晴らしいです!

収納の様子は以下の動画でもご紹介しています。

Hollyland Mars M1用の収納ケース
Hollyland Mars M1用の収納ケース ©

Mars M1用のケースはなんと2台同時に保管可能なので、Mars M1 Double Kitを購入した際にもまとめて持ち運びできて便利です。

Hollyland Mars M1用の収納ケースは2台のMars M1や5.5インチの外部モニターを収納できる
Hollyland Mars M1用の収納ケースは2台のMars M1や5.5インチの外部モニターを収納できる ©

私の場合は片側にフードを収納してみました。

サンフードも収納できる
サンフードも収納できる ©

反対側にはHDMIケーブルやD-tapケーブルなども入れることができます。

ポケットにはHDMIケーブルなど幅広く収納可能
ポケットにはHDMIケーブルなど幅広く収納可能 ©

スマホアプリHollyWiewの使い方

Hollyland Mars M1は、専用アプリの「HollyView」を利用すると、iPhoneやiPad、Androidなどのスマートフォンやタブレット端末で映像をワイヤレス表示できます。

基本的な機能は 過去に動画でレビューしているMars400Sの解説動画でご説明している内容とほぼ同じなので、そちらも一緒にご覧ください。

スマホ&タブレット用アプリHollyviewの使用例
スマホ&タブレット用アプリHollyviewの使用例 ©

記事でもHollyviewの機能を簡単にご紹介しています。下記記事の「iPhoneやAndroidを無線カメラモニターに変える」の項目をご覧ください。

ワイヤレストランスミッターの設定

Hollyland Mars M1は映像用のトランスミッターとして機能し、送信機にも受信機にもする事ができます。送受信の切り替え方法は、画面の右側にある歯車のアイコンをタップし、Wireless SettingsでFunction Switchの項目から切り替える事ができます。

Hollyland Mars M1の設定画面
Hollyland Mars M1の設定画面 ©

またこの他に利用するチャンネルや、放熱用のファンを強制停止できる項目が用意されています。マイクを使った集音中にモニター動作音を入れたくない時には役立ちます。

映像の録画キャプチャーと再生機能

簡易的な機能ですが、Hollyland Mars M1には入力された映像を内部に記録して、再生する機能も用意されています。

Hollyland Mars M1の録画キャプチャー画面
Hollyland Mars M1の録画キャプチャー画面 ©

録画キャプチャー機能を表示させる方法は、画面の右側にある歯車のアイコンをタップし、Display SettingsでRecord Modeの項目を有効にすれば表示させることができます。

Hollyland Mars M1の設定画面
Hollyland Mars M1の設定画面 ©
Hollyland Mars M1の録画キャプチャー画面
Hollyland Mars M1の録画キャプチャー画面 ©

内部記録した映像はその場で再生することもできます。

Hollyland Mars M1の録画キャプチャー画面
Hollyland Mars M1の録画キャプチャー画面 ©

Hollyland Mars M1のキャプチャー機能は、SDカードに記録したり外部へ保存することはできず、1つの動画データがどんどん上書きされていく仕組みです。更に電源をOFFにするとデータが消去されてしまうので、あくまで簡易的な機能となっていますが、一時的な記録用途としては面白い機能だと思います。

モニタリング機能の使い方と説明

Hollyland Mars M1にはモニタリング機能と呼ばれる、撮影の露出やピント、ホワイトバランスを確認するための情報表示ツールが搭載されています。タップするとアイコンが表示されますので、それぞれの項目から機能を呼び出して行きます。それでは呼び出せる機能について順番に見ていきましょう。

波形モニター(輝度のみ)

入力された映像の左端から右端までの横軸別に輝度が分かる情報です。波形情報はデフォルトで左下に表示されますが、好きな位置へ表示位置をドラッグできます。

Hollyland Mars M1の波形モニター
Hollyland Mars M1の波形モニター ©
Hollyland Mars M1の波形モニター
Hollyland Mars M1の波形モニター ©

波形モニターでは、明るすぎる箇所があれば、波形が上端へ振り切れる様子となり、暗いものが映り込むと波形が下端に向かって下がります。

ベクトルスコープ

中心点となるグレーから、どの色相へ偏っているかを知ることができるグラフです。例えば、以下のように青色へホワイトバランスが偏っていると、ブルー方向へ分布が移動していきます。ベクトルスコープは手元のグレー紙を使って、映像のホワイトバランスを調整したい時に役立つ情報です。

Hollyland Mars M1のベクトルスコープ
Hollyland Mars M1のベクトルスコープ ©

ヒストグラム

カメラではお馴染みの機能。全体のコントラストや輝度の状態を知ることができます。主に黒つぶれや白飛びを把握するのに役立ちます。

Hollyland Mars M1のヒストグラム
Hollyland Mars M1のヒストグラム ©

例えば、映像が明るすぎる場合には白飛びの状態となりますが、ヒストグラムでは右側へ輝度の分布が振り切れるような状態となり、白飛びの状態を把握することができます。

Hollyland Mars M1のヒストグラム
Hollyland Mars M1のヒストグラム ©

ゼブラ表示(縞々表示)

白飛びや肌の適正露出を見極めるのに役立つ機能です。右端の歯車のアイコンをタップすると、閾値(しきい値)を変更できます。設定した、閾値よりも明るい箇所が縞々で表示されます。

Hollyland Mars M1のゼブラ表示
Hollyland Mars M1のゼブラ表示 ©

ピーキング機能(合焦位置の把握)

入力された映像の中でピントが合っている箇所を、赤色などのラインで把握できる機能です。マニュアルフォーカスレンズやシネレンズの操作では特に重宝する機能です。

Hollyland Mars M1のピーキング機能
Hollyland Mars M1のピーキング機能 ©
Hollyland Mars M1のピーキング機能
Hollyland Mars M1のピーキング機能 ©

オプション設定では線の太さや色あいを変更できます。

フォールスカラー(偽色表示)

カメラ映像や写真撮影時の露出を見極めるのに役立つ機能です。画面右側に輝度とカラーの対応表がありますが、明るい箇所を赤色やオレンジで表示し、暗い箇所を青や紫で表示しています。画面内で各部の明るさを詳細に知ることができる大変便利な機能です。

Hollyland Mars M1のフォールスカラー(偽色表示)
Hollyland Mars M1のフォールスカラー(偽色表示) ©

例えば、全体の露出が明るすぎて白飛びに近い状態だと、以下のような色合いに変化します。空が白飛びに近い状態であることが分かります。

Hollyland Mars M1のフォールスカラー(偽色表示)
Hollyland Mars M1のフォールスカラー(偽色表示) ©

逆に暗すぎる場合には以下のように色合いが変化します。

Hollyland Mars M1のフォールスカラー(偽色表示)
Hollyland Mars M1のフォールスカラー(偽色表示) ©

フォールスカラーを利用すると、橋の影となる箇所は黒つぶれに近い状態であることが、ひと目で分かります。

モノクロ&単色表示

輝度を確認したり、暗部ノイズを把握するのに役立つ機能です。

Hollyland Mars M1のモノクロ単色表示
Hollyland Mars M1のモノクロ単色表示 ©
Hollyland Mars M1のモノクロ単色表示
Hollyland Mars M1のモノクロ単色表示 ©
Hollyland Mars M1のモノクロ単色表示
Hollyland Mars M1のモノクロ単色表示 ©
Hollyland Mars M1のモノクロ単色表示
Hollyland Mars M1のモノクロ単色表示 ©

アスペクト比率マーカー&ガイドライン

映画の2.35:1画面比率やインスタグラムの1:1、写真でお馴染みの縦横比率である4:3、縦動画となるインスタグラムリールの16:9など、用途に応じたアスペクトを枠線表示と暗転するエリアによって把握することができます。

画面の比率はアイコンをタップする度に切り替わります。

Hollyland Mars M1のアスペクト比率マーカー
Hollyland Mars M1のアスペクト比率マーカー ©
Hollyland Mars M1のアスペクト比率マーカー
Hollyland Mars M1のアスペクト比率マーカー ©

特にインスタグラム用に正方形の動画を撮影したい時や、映画やPVなどで横長の動画を撮りたい時には重宝する機能です。

外部3DLUTファイルの読み込みとプレビュー表示

カラーグレーディング後の映像を把握できる機能です。USB Type-C端子に付属される変換アダプターを装着して、USBフラッシュメモリ等へ入れておいた外部の3DLUTファイルを読み込み、カメラモニターに適用することができます。USBディスクのフォーマット形式はFAT32に対応しています。

読み込める3DLUTの数は最大で5つとなっています。

Hollyland Mars M1の外部3DLUTファイルの読み込みにより、SONY PP10のカラーコレクションを行ってみた
Hollyland Mars M1の外部3DLUTファイルの読み込みにより、SONY PP10のカラーコレクションを行ってみた ©

私の場合はSONY α7IVやα7SIIIに作成した3DLUTファイルで、PP10やPP7をカラーコレクションした結果を外部モニターでプレビューできるようにしています。特にソニー製カメラのPP10をカメラの背面液晶でモニタリングする機能(ガンマ表示アシスト)で見ると、鮮やかすぎるので、そういった部分や色相を微調整した物をモニターで把握できるようにしています。

PP7については、通常のHDMI映像ソースを外部モニターで表示すると、当然ながらコントラストが淡すぎるので、こちらも視覚的に調整してPP10のカラーコレクションと似たような結果になるよう3DLUTファイルで調整しています。

Hollyland Mars M1でフィルムルック表示
Hollyland Mars M1でフィルムルック表示 ©
Hollyland Mars M1でPP7をカラーコレクションした結果
Hollyland Mars M1でPP7をカラーコレクションした結果 ©

全部で5種類のLUTファイルを読み込めるので、撮影シーンに応じて対応できそうです。

拡大表示(2倍・4倍)

画面の中で拡大したい箇所を詳細に把握することができます。Mars M1では画面右下に表示されるドラッグエリアをドラッグすることにより、好きな箇所を移動できます。

Hollyland Mars M1の拡大表示
Hollyland Mars M1の拡大表示 ©
Hollyland Mars M1の拡大表示
Hollyland Mars M1の拡大表示 ©

アナモルフィック・デスクイーズ表示

アナモフィックレンズなどの特殊なレンズを使った際に起こる画面倍率の圧縮に対して、デスクイーズされた映像を表示してくれる機能です。通常のモニター縦横比率では歪んで見えてしまう時に重宝します。

Hollyland Mars M1のアナモルフィック・デスクイーズ表示
Hollyland Mars M1のアナモルフィック・デスクイーズ表示 ©

フリーズ表示(動画を一時的な静止画に)

入力される映像を止めて、静止画のように固定する機能です。色々な使い方があると思いますが、記録している映像の一部を確認したい時に役立ちます。

Hollyland Mars M1のフリーズ表示
Hollyland Mars M1のフリーズ表示 ©

フリーズ表示はアイコンをタップすると、通常の表示に復帰します。

上下左右反転表示(自撮り撮影に便利)

Hollyland Mars M1では画面反転できる機能も搭載されています。いわゆる水平または垂直フリップ機能です。

最近のバリアングル液晶モニターを搭載したカメラや、180°開閉できるチルト液晶を搭載しているカメラでは、画面を左右反転させる機能が搭載されていますが、Hollyland Mars M1は

  • 左右反転 (自撮り撮影に便利)

    Hollyland Mars M1の左右反転表示
    Hollyland Mars M1の左右反転表示 ©
  • 上下反転 (モニターを上下反対に装着する時に便利)

    Hollyland Mars M1の上下反転表示
    Hollyland Mars M1の上下反転表示 ©
  • 180度回転

    Hollyland Mars M1の180度回転表示
    Hollyland Mars M1の180度回転表示 ©

の反転または回転表示機能を搭載しています。特にカメラ・レンズ側にモニターを向けて撮影したい時に重宝する機能ですね!

グリッドラインのガイド表示(三分割構図線)

撮影の構図を決めるときに役立つ補助線表示の機能です。Hollyland Mars M1では3分割の表示に対応しており、右端にある歯車のアイコンをタップすると、線の太さやカラーを変更できます。

Hollyland Mars M1のグリッドラインのガイド表示
Hollyland Mars M1のグリッドラインのガイド表示 ©

(電波法)DFS有効と無効の切り替え方法について

Hollyland Mars400S PROの世代から搭載されているDFSモードについて見ていきましょう。DFSは設定画面にて、利用する電波チャンネルを選択するボタンから切り替えできます。

Hollyland Mars M1の設定画面。CH3からCH7が暗転しているが…
Hollyland Mars M1の設定画面。CH3からCH7が暗転しているが… ©

Hollyland Mars M1では、CH3からCH7を選ぶとDFSが有効になるようです。屋外でワイヤレストランスミッターを使用する際には、CH3からCH7を選ぶと良いそうです。

  • CH1〜CH2 → DFS無効
  • CH3〜CH7 → DFS有効

逆にCH1、CH2を選ぶとDFSを使用しない通信方法となるようで、国内では屋内利用に限り使用が可能です。DFSの詳しい機能については、HollylandさんのTwitterが分かりやすく大変参考になります。

HOLLYLAND JAPAN (Twitter)
DFSとは?
安心していただくための豆知識について

私が愛用しているHollyland Mars 400Sの時には、屋内使用に限るという認識のままだったのですが、現在の最新モデルでは、屋外でも使用できるようになっていて驚きました!

撮影シーンに応じたワイヤレストランスミッターを選ぼう

Mars M1をはじめ、ワイヤレストランスミッターは様々な種類がありますので、以下もご覧ください。

(ご提供:Hollylandさん)