突然ですが、屋外の撮影で日差しの照り返しが強く、カメラの液晶が見にくいという事はよくある話ですよね。今回はそんな撮影時の強い味方となる、外部液晶モニター「FEELWORLD LUT5」を使ってみた感想をご紹介していきます。
【超高輝度3000nit】太陽光などの強い光の中でも優れた視認性があるカメラ用モニターです。5.5インチ(1920×1080のフルHD表示)とコンパクトながら、タッチパネル操作にも対応しており感覚的な操作が可能です。更に背面には外部電源供給機能が搭載されており、照明機材やワイヤレストランスミッターの搭載も可能になり拡張性も優れたプロ仕様です。液晶保護フィルムにも対応。詳しい使用感はレビュー解説をご覧ください。電源は別売りの電源アダプターやNP-Fバッテリーに対応しています。
詳しい使い方や表示の様子はYoutubeでも解説していますので、ご覧ください。
カメラ単体だと画面が見にくいシーンがありますよね。例えば次のような感じ…
モニターがあると、画面が大きく見やすいだけでなく、カメラ液晶よりも明るいので視認性も高いことが大きなメリットです。
屋内の撮影だけでなく、運動会や夏場の太陽光がまぶしいシーンで役立ちそうです。
実際に使ってみた感想としては、ワイヤレスモニタリング製品とも相性が良いので、今まで使ってきた液晶モニターの中では、かなり実用的だと思いました。この動画ではLUT5の特徴について見ていきたいと思いますので、購入前の参考になりましたら嬉しいです。
外部液晶モニターと聞くとFeelWorldというメーカーは、度々耳にするメーカーなのでご存知の方も多いと思います。当記事ではFeelworld LUT5を使って何が出来るのかについて、詳しく見ていきたいと思います！
目次：FEELWORLD LUT5液晶モニターのレビュー
FEELWORLD LUT5のメリット
ということで早速ですが「FEELWORLD LUT5」の長所を3つ見て行きたいと思います。長所は次の通りです。
- モニターが明るい
- ワイヤレス機器との連携
- 露出や構図を確認しやすい
逆に気になったデメリットは冷却ファンのノイズ音になります。では、これらについて順番に見ていきましょう。
外部モニターの他製品に比べて明るい
まず明るさですが、これはスペック上でも強調されてる項目の1つで、液晶の明るさを示す輝度は3000nitとなっています。
今まで使ってきた外部液晶の中では最も高い値ではあるのですが、この数字を見てもピンと来ないので、試しにカメラと並べて見ました。
例えば、SONY α7IVの背面液晶で屋外晴天(おくがいせいてん)という、最も明るい設定にしてみると、こんな感じになります。
カメラと並べてみると、驚くことにLUT5の方が明るい事が分かりますよね！背面液晶もそこそこ見やすいイメージがあるのですが、LUT5は5.5インチと大きな画面ということもあり、かなり見やすくなっています。
FEELWORLD LUT5はタッチ操作が可能
ちなみに、液晶画面をピンチインすると拡大もできます。
もう1つ面白い機能としては、液晶の上部にはセンサーが搭載されていますので、環境光の明るさに応じて自動的な輝度調整を行ってくれます。
逆に、手動で明るさを変更することもできるようになっています。タッチ操作によってマニュアルに切り替えてから、液晶の左側の領域を上下にスワイプすると、感覚的な設定変更ができます。
この辺りの操作性も含めて、かなり良い仕上がりになってる印象です。
映像用ワイヤレストランスミッターと連携できる
2つ目の長所としては、ワイヤレス機器との連携です。LUT5の背面には、バッテリーと同じ形状が用意されています。こちらから別売りの照明機器や、ワイヤレス機器を装着して電源供給が可能になっています。
もちろん、これらの機材を別々に使用することもできますが、電源周りが1つで済むため、省配線にできる事が大きなメリットです。
今回は試しに以前紹介したHollyland Mars400sを装着してみました。離れた位置から映像を確認できる便利な機材です。スマートフォンや当製品で映像を表示して確認することも出来ました。
自分自身も年に数回、何人かに映像を確認して貰いながら撮影をする機会がありますので、LUT5と組み合わせた使用方法として、かなり重宝しそうです。
気になるバッテリーの持続時間ですが、手元のNP-F970バッテリーで連続使用したところ、2時間半の使用ができました。1つのバッテリーで複数の機器を動かす事になるので、その分バッテリー消費スピードは早くなりますが、まずまず実用的なバッテリー持続時間だと捉えています。
また、FEELWORLD LUT5では、ACアダプターからの12Vの電源供給用端子も備えているので、カメラを動かさないで済むシーンでは家庭用電源コンセントから、DC電源を引き込むことも出来ます。
更に嬉しいのは、電源入力だけでなく、8Vの出力端子も用意されていますので、その他の機器にも同時に電源供給が可能です。外部液晶モニターだけでなく、同時に複数の機器を使用したい方にとっては、非常に役立つ製品となりそうです。
カメラの適正露出やピントや構図を確認しやすい
続いて挙げていく、3つ目の長所は機能面の話になります。
外部液晶モニターは撮影中の露出や、ピントの拡大、構図を確認するのに便利な製品です。液晶画面は巷に流通しているもので、薄型のモバイルモニターから、大型のTVまで数多くの製品が存在していますが、今回挙げているカメラ用の外部モニターは機能面で大きく異なるものを搭載しています。
過去のYoutube動画では「外部液晶モニターはなぜ必要？」というテーマで、カメラ用の液晶モニターの便利な活用法を紹介していますので、初めての方はそちらも併せてご覧ください。
今回は過去の動画で説明した内容を前提にFEELWORLD LUT5の機能を大まかに見ていきます。
モニタリング機能
まずモニタリング機能についてです。LUT5では、本体上部のダイヤルボタンを押すと、モニタリングメニューが表示されます。これらは露出とホワイトバランス、音量レベルが確認できる機能となっています。
では機能をざっくり見ていきましょう。
ヒストグラム
カメラでお馴染みですね
波形モニター
横軸の輝度を詳細に把握できます
ベクトルスコープ
ホワイトバランスの偏りを確認できます
オーディオレベル
入力映像の音量を確認できます
全表示
すべて一括表示できます
その他にもグリッドやセーフエリアの表示機能や、3DLUTファイルのインポートがUSB端子経由できます。基本的には過去にご紹介しているDesview外部液晶モニターと出来る事は同じです。もし詳細を確認したい場合にはそちらも併せてご覧ください。
左右反転機能は自撮り撮影に便利
そしてこれ以外にも非常に便利な機能がありまして、個人的に凄く気に入っているのが、画面の反転機能です。今回紹介しているFEELWORLDや過去にご紹介したDesviewでは、搭載されている機能なのですが、画面を左右または上下に反転させることができます。
この機能は、自撮り撮影をしている方にとっても役立つ機能です。通常は左手を動かせば、画面上で右側が動いているように見えますが、反転によって感覚的に左右の位置関係を把握できます。
また上下反転については、カメラだけでなくジンバル等に逆さで装着したい時に役立ちます。FEELWORLD LUT5では、上下を検知して自動で画面反転してくれる機能が備わっているので、すごく便利です。
FEELWORLD LUT5の冷却ファンノイズ動作音について
これまでは長所を見ていきましたが、今度は逆に気になる部分を見ていきます。それが、放熱ファンの動作音についてです。
この製品は常時冷却ファンが動作します。ディスプレイの明るさと連動しますので、明るさを手動設定で1まで落としていくと、動作音を0まで落とすこともできます。
ただ、一方で、本体の温度が上昇していくと自動的に冷却ファンが再始動する仕組みとなっているようで、ファンノイズを無音にして使い続けるのは現実として難しいと捉えた方がいいと思います。
では、このファンノイズについてですが、どこまで気になるレベルなのでしょうか？
個人的には、室内ではそれなりに音が気になりますが、外では分からないレベルかなと感じています。詳しくは冒頭のYoutube動画をご覧になってみてください。ファンノイズは使われる方にとって、妥協できるラインが大きく異なってくるかと思います。
全体的には、機能性が高く、ワイヤレスモニタリング機器を使って何人かと撮影を進めていく際には、非常に役立つ機材だと思いました。特に液晶ディスプレイの明るさは屋外の撮影で大いに役立ちそうです。モニタリング製品は様々な製品がありますので、ぜひ色々と比較チェックしてみてください。
Feelworld LUT5対応の液晶保護フィルム
Feelwrold LUT5の液晶画面は光沢面となっていて、ホコリや傷付きやすいのが気になります。そこで、以下のようなFeelWorld LUT5対応の液晶保護フィルムを貼り付けておくと、ちょっとした傷などから守ってくれますので、一緒に導入されることをオススメします。