ホタルの写真を無料ソフトで簡単に合成する方法や、LightroomとPhotoshopで合成する手順を解説していきます。

デジカメや一眼レフで撮った蛍の写真は、光の軌跡や点などの明るい部分を合成した写真であることが多いです。今回は、30秒で撮影した何枚かの写真を1枚に完成していく流れを、サンプル画像を使いながら分かりやすく説明していきたいと思います。

合成をした事がない初心者の方でも、ホタル写真が作れますので参考にしてください。また、ホタルの撮影方法についてはこちらをご覧ください。

蛍写真の簡単な仕上げ方【目次】

まずは結論!後から合成しちゃおう!

ホタル写真の多くは複数の写真を合わせたものです。その合成方法は次の通りです。

  1. 同じアングルで、何枚も撮影
  2. 撮った画像をパソコンに保存
  3. 写真編集ソフトで撮った写真を合成して1枚に仕上げる
(例)1枚目のホタルの光跡写真
(例)1枚目のホタルの光跡写真 ©
(例)2枚目のホタルの光跡写真
(例)2枚目のホタルの光跡写真 ©
(例)3枚目のホタルの光跡写真
(例)3枚目のホタルの光跡写真 ©

すべての写真をソフト上で合算して、以下のように仕上げます。

合成後の完成写真
合成後の完成写真 ©

例えばホタルの撮影方法で紹介した撮影例のように、30秒で撮影した写真8枚を合成していきます。

なぜ蛍の写真は何枚も撮影する必要があるの?

ふと疑問に感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか?先ほどの説明したように30秒x8 = 合計240秒の撮影を1回のシャッターで写真撮影すればいいんじゃないの?と…。

もちろん240秒を1度のシャッターで撮影しても大丈夫です。

しかし、長い時間撮影していると、車のヘッドライトや、観光客の携帯電話の強い光が入りこんでしまうリスクもあるかと思います。さらに、一般の観光客がライトを照らして歩いてしまうケースも多いのが現状です。つまり、一度でも強い光が入り込んだら240秒で撮影した写真が台無しになることもあります。

このように、1回のシャッター撮影は光が入り込んで難しい撮影です。

そこで、よく行われているのが複数枚の写真撮影を後から合成する方法です。仮に何枚か光が写り込んでしまっても駄目なデータを除外すれば、光の入り込んでしまった写真は完成写真には影響がありません。

それでは、実際にいくつかの合成ソフトを例に取り上げながら、完成写真を作ってみましょう。

合成ソフトとホタルの合成方法について

写真を合成するソフトは様々な物があります。有名なものはPhotoshopやGIMPですが、今回は誰でも使える無料アプリも含めて2つの合成方法をご紹介したいと思います。

  1. 無料のアプリ「Pixlr Editor for Chrome」
  2. LightroomとPhotoshop

無料ソフトPixlr Editorで蛍を合成する方法

Pixlr Editorは画像編集が可能な無料のGoogle Chromeアプリです。Chromeはインターネットを見るためのブラウザと呼ばれるアプリなのですが、Chromeの中に好きなアプリをインストールして使う事ができるようになっています。

Pixlr Editorをインストールする

それではPixlr Editorをインストールしていきましょう。Chromeがインストールされていない方は、まずはじめにChromeをインストールしておきましょう。

パソコン版 Chrome - Google

また、アプリを使用する際にGoogleのアカウントが必要となりますので、アインアップ(アカウント新規作成)をしておきましょう。

Google アカウントの作成

ここまで準備が完了したら、Google Chromeを起動します。起動後にウェブストアを開きます。

Chromeウェブストア 拡張機能

Chromeウェブストアが表示されますのでストアを検索の入力欄に「pixlr editor」と入力して検索しましょう。検索結果の中のアプリ欄にpixlr editorが現れますのでCHROMEに追加を選択してください。

Pixlr EditorをChromeに追加する
Pixlr EditorをChromeに追加する ©

その後、Chromeの左上にメニュー「アプリ」からPixlr Editorを起動します。起動すると、Flashの設定について聞かれるのでhereを選択します。

Flashの設定については「here」を選択
Flashの設定については「here」を選択 ©

Pixlr Editorで明度合成する

それでは早速、合成に挑戦してみましょう。

まずは起動したPixlr Editorで写真データを開きます。コンピューターから画像を開くを選択後に、合成したい全ての画像データを選択して開きます。

Pixlr Editorで画像を開く
Pixlr Editorで画像を開く ©
複数の写真が開かれた
複数の写真が開かれた ©

次に、すべての画像を1枚目のプロジェクトファイルに移動させます。手順は次の通りです。

  1. 2枚目の画像を選択し、メニュー → 編集 → 全て選択を選ぶ
  2. メニュー → 編集 → コピーを行う
  3. 1枚目の画像を選択してメニュー → 編集 → 貼り付けをする
  4. 3枚目移行の画像にも同様の操作を行い、1枚目に貼り付けをする
写真を一枚目のプロジェクトにコピーする
写真を一枚目のプロジェクトにコピーする ©

下図のように3つのレイヤー(画像の束)が出来上がりました。これは3枚の画像が一つの編集ウインドウにまとまっている状態です。

複数の写真が一枚目のレイヤーにまとまった
複数の写真が一枚目のレイヤーにまとまった ©

あとはレイヤーを合成していきます。レイヤーのウインドウ左下にあるミキサーのアイコンを選択しましょう。「不透明度」と「モード」が現れますので「モード」をLightenにします。

レイヤーのブレンドモードをLightenにして明部合成
レイヤーのブレンドモードをLightenにして明部合成 ©

レイヤーがいくつかありますので、最下部にあるレイヤー以外は全て「モード」をLightenに設定します。設定を変更すると、複数の写真の明るい部分が強く合成されます。

複数の写真の明るい箇所が合成されていく
複数の写真の明るい箇所が合成されていく ©

以上で、Pixlr Editorによる合成の仕上げ作業は終わりです。最後にメニュー → ファイル → 保存で合成した写真を保存しておきましょう。

LightroomとPhotoshopを使った合成方法

前項では無料のアプリで合成を行う方法をご紹介しました。次に、LightoomとPhotoshopを使った簡単な合成方法を説明したいと思います。LightoomとPhotoshopはこちから入手しておきましょう。

合成の手順はこちらです。

  1. Lightroomで合成したい写真を複数選択
  2. Lightroomで右クリック → 他のツールで編集 → Photoshopでレイヤーとして開くを選択
  3. Photoshopが開きます。
  4. Photoshopの一番下のレイヤーを除いた、その他全てのレイヤーを全選択
  5. Photoshopのレイヤーにあるブレンドモードから比較(明)を選択

蛍の複数枚写真をLighroomからPhotoshopへ渡して、Photoshpで明部合成していきます。こちらの手順は動画も用意しましたのでご覧ください。

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