Nikonレンズには色々な種類があります。当記事ではレンズの種類と見分け方についてまとめたいと思います。新しいレンズや中古レンズを購入するときの参考にして頂ければ幸いです。
また、ニコンレンズをSonyのミラーレスカメラなど他社製のカメラで扱うには、マウントアダプターと呼ばれる製品を使います。例えば次のような製品があります。
ニコンレンズをソニーα Eマウントの一眼ミラーレスで使用できるアダプターです。オートフォーカス(AF)や絞り制御、レンズ情報(Exif)の記録に対応している製品です。
マウントアダプターには、製品によって対応しているレンズと、使えないレンズがあります。
そこで、Nikonレンズの種類を見分ける知識が必要になってきます。Nikonは、製造された年代によって、形状が異なりますので、特徴や見分け方を順番に見ていきましょう。
目次
レンズの種類
それでは各レンズの違いと特徴、見分け方についてまとめていきたいと思います。ニコンレンズは主に以下のような種類があります。
E
タイプのレンズ(最新型) G
タイプのレンズ(やや古い型式。現在最も普及中) D
タイプのレンズ(古い型式) - それ以降の古いレンズ
まずは先に結論ですが、Nikonレンズを見分けるコツは製品名や絞り環・絞りレバーの有無を確認することです。
レンズタイプ(種類) | 絞り環 | 絞りレバー |
Eタイプレンズ(最新型) | 無し | 無し |
Gタイプレンズ(やや古い型式) | 無し | 有 |
Dタイプレンズ(古い型式) | 有 | 有 |
それでは、実際にレンズの写真を見ながら、見分ける方法を解説していきたいと思います。
ニコンGタイプレンズとは?
ニコンGタイプレンズは、現在最も普及している型式です。最近では後継のレンズとしてEタイプレンズが発売されています。レンズの型式は、レンズの製品名で判別することができます。絞り値に続く英字で見分けが付くのですが、例えば…
- AF-S NIKKOR 85mm f/1.8
G
- AF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5
G
ED - AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8
G
ED VR II
上記はNikonレンズの中でも「ニコンGレンズ」と呼ばれています。Nikon Gレンズの見た目の特徴は、レンズの後玉に絞りレバーが備わっており、絞り環が無い点です。
絞りレバーってなに?
まずは、絞りレバーがどういった物なのか見ていきましょう。以下は絞りレバーの様子が分かる動画です。レバーを引っ張るとレンズの絞りが開いたり閉じたりします。
一例ですが、AF-S NIKKOR 85mm f/1.8Gの写真を見てみましょう。
軽量小型でありながらボケと表現力を両立したレンズです。作例もご覧ください。
ニコンGレンズは、上記の画像のように、絞り(F値)を操作するレバーがレンズ後玉に付いているのが特徴です。
実はニコンはつい最近まで、このように絞り制御が機械的でした。上記画像のような絞りレバーをカメラ本体で操作する事によって、F値を制御する仕組みになっています。
また、SIGMA(シグマ)やTAMRON(タムロン)が製造するニコン用レンズも、同じような絞りレバーを備えています。
一例ですが、SIGMA 35mm F1.4 DG HSM(ニコン用)の裏側を見てみましょう。
F1.4ならではのボケを活かした撮影や、風景撮影においても繊細な写りが定評のレンズです。ポートレートにおいては、情景を一緒に伝えられる画角として重宝する1本です。作例もご覧ください。
やはり後玉はニコンレンズと同じような形状をしています。
ニコンDタイプレンズとは?
先ほど説明した、ニコン(G)レンズよりも一昔前のモデルとしてニコン(D)レンズがあります。
- AI AF Nikkor 50mm f/1.4
D
- Ai AF Zoom-Nikkor 18-35mm f/3.5-4.5
D
IF-ED - Ai AF-S Nikkor 300mm f/4
D
IF-ED
Dタイプのレンズもやはり、レンズ製品名のF値に続く英字で判別ができます。こちらは絞り環と言われるF値を操作できるリングが備わっており、手動で絞りを操作できます。
DレンズとGレンズの違いを簡単に説明すると、絞り環が備わっているかどうかの違いで見分ける事ができます。
一例ですが、サードパーティー製のSIGMA 15mm Fisheyeの写真を見てみましょう。
周辺が湾曲した写真を撮ることができるレンズです。広い範囲を1枚に凝縮した写真や、中央の被写体を目立たせる効果を狙った撮影を楽しむ事ができます。作例もご覧ください。
上記のように絞りを操作できるリングが備わっています。このDレンズに対して、前述したGレンズでは絞り環が廃止されています。
ニコンEタイプレンズとは?
Nikon Eレンズはニコンの最新レンズ群で、前述したGレンズのような絞りレバーを廃止したモデルです。
- AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8
E
FL ED VR - AF-S NIKKOR 400mm f/2.8
E
FL ED VR - AF-S NIKKOR 300mm f/4
E
PF ED VR
Eレンズもやはりレンズ製品名で判別できます。ニコン(E)レンズは絞り制御が電磁方式となっており、他メーカーでも採用されている一般的な形状に近くなっています。
また見た目の違いとしては、絞りレバーや絞り環の有無で見分けることができます。
例えばAF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VRを見てみましょう。
レンズの後玉を見てみると、絞りレバーが見当たりません。
マウントアダプターと対応しているNikonレンズの種類
冒頭でも触れましたが、マウントアダプターとは、NikonレンズをSony製のミラーレスカメラに装着したり、その他のメーカーでnikonレンズを使用することができるアイテムです。アダプターを組み合わせると次のようなイメージになります。
それでは、各Nikonレンズのタイプに応じたマウントアダプターを簡単に見ていきましょう。
Nikon GタイプとDタイプで使えるアダプター
こちらはG・Eタイプに対応したマウントアダプターです。残念ながらオートフォーカスはできませんが、絞り操作をアダプターのリングで操作する事ができる製品です。価格が安いので、マニュアルフォーカスでも大丈夫という方にはおすすめです。
ニコンGまたはDレンズをSonyのミラーレス一眼カメラで使うことができるマウントアダプターです。私も実際に使っています。値段が安く、撮影した写真の解像度も高いのが特徴です。絞りのマニュアル操作とマニュアルフォーカスに対応しています(AF非対応)。ただし、最新のニコンEレンズ(電磁絞り)には絞り制御が対応していないので注意が必要。詳しくはレビュー記事をご覧ください。
Nikon EタイプとGタイプで使えるアダプター
こちらは新しいニコンレンズのEレンズとGタイプに対応したマウントアダプターです。オートフォーカスや絞りの操作に対応しています。
ニコンレンズをソニーα Eマウントの一眼ミラーレスで使用できるアダプターです。オートフォーカス(AF)や絞り制御、レンズ情報(Exif)の記録に対応している製品です。
その他のアダプターについては、以下の記事をご覧ください。
Nikonには、様々なタイプのレンズがあることを解説しました。現在はD7500で使えるおすすめレンズでも解説してる通り、EタイプとGタイプが混在している状況です。レンズの型式や形状の区別が分からなくなった際にはぜひ当記事を参考にしてください。