写真で透明感を出す方法について、簡単にまとめてみたいと思います。あくまで自身が考えている内容となりますので予めご了承ください。
目次
レタッチ勉強会が開催されます
週末はLightroomの勉強会 第2回目が開催されます。
Lightroom meets KORG nanoKONTROL ©
(参照:LightroomをMIDIコントロールするプラグイン「MIDI2LR x nanoKONTROL)
勉強会ではライトルームの使い方やレタッチの考え方を参加者のみなさんと意見交換したり、基礎を学んでいくことができる交流会です。Lightroomの勉強会と言いながら、カメラ撮影に関する内容も意見交換できたらと思ってます(笑)ということで、かなりフリーダムで気さくな会です。
またこの場はセミナーや写真教室、講座といった堅い空間ではありません。LINEグループ上で動画チャットを活用して、実際にLightroomのワークフローをリアルタイムで画面共有していきます。詳しい内容は第1回目について触れた記事をご覧ください。
今回の第2回目は「透明感と花」がテーマに決まりました。花を魅せるレタッチ、また透明感を出すレタッチ方法とは何か?(またその撮影ポイントとは)を話題に挙げて、参加者同士で思い思いの意見を交換する予定です。
ajisai 09811 | Sony α7RII + SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS ©
写真は全般的にそうだと思いますが、1つの明確な正解が無いものだと思いますので、これから色んな方のイメージしてる内容が聞けるのが楽しみです^^
Octopus tail | α7RII + SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS ©
透明感はどうやったら表現できるのか?
さて当記事では、交流会をする前に自身が考えてる透明感の出し方や花の撮影について、簡単にまとめてみたいと思います。今のところ、自分が思いつくのはこの辺です。
- 明暗差のある写真にする
- 色相差のある写真にする
- 光が透過する物、反射する物を活用する
それでは、上記について簡単に見ていきたいと思います。
明暗差のある写真にする
透明感と関係する大きな要素は、明暗差だと思います。
透明感でまず連想するのは、水や宝石です。水や宝石って色んな物が写り込んで、黒い部分と白い部分がありますよね。
Emerald Blue | Sony α7RII + TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD ©
写真も同じように、極端に暗い箇所と明るい箇所を一枚の写真の中に持たせてやると、透明感を表現しやすいんじゃないかと思っています。
逆に明暗差が確保できないと、穏やかな写真や眠い写真になってしまうと思います。あ、これ普段の自分の写真のことか…ブーメランですね(笑)
Golden apple | Sony α7 + Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA ©
それでは、写真でどのように透明感を出して行くべきか…。
極論になりますが、明暗差はレタッチで頑張るべき内容というよりも、撮影の段階で決めておきたい内容ではないかと思います。明暗差が無さすぎて写真をデータに取り込んだ段階で後悔してしまう…というのは経験上よくあります(^^;)みなさんはいかがでしょうか?
撮影では以下の事に慎重になるべきです。
- 良い光を探す
- 光の良い瞬間を待つ
- ライティングを工夫する
明暗差のある写真を撮るために具体的に必要な事は上記かなと思っています。書いていてほんと痛いな〜と思うのですが、上記は自分の苦手な項目ばかりです(^^;)
レタッチでは、撮影上で確保した明暗差を強調したり、邪魔な箇所を緩やかにする作業がメインになっていきます。
色相差のある写真にする
これも明度差と似た話になるのですが、被写体の中にも色の差を持たせる事により、透明感が生まれます。明度差と色相差を持たせるという事…つまりコントラストを確保できる撮影であったり、コントラストを強調できるレタッチができたらベストだと思います。
Catch ball | Sony a7 + Ai Nikkor 50mm F1.2S (Fujifilm PRO400H) ©
余談ですが、自分が好きなフィルムの写真は大半が淡くて優しい雰囲気の写真です。ところが、巷で見る風景写真と比べると、フィルム写真はもうそれは…びっくりするほど低コントラスト・低彩度な写真ばかりです。
例えばこのようなお写真です。
flickr
mikiさんの猫のお写真
しかし、フィルム写真はどこか透明感があるのは何故でしょうか…?
これも明度差、色相差の話と関連しています。フィルム写真は、全体の淡い雰囲気の中にも局所的に暗い部分が存在していたり、明るい部分と暗い部分で色味が異なるなどのフィルム起因の色相差があります。
このように、一見するとゆるい写真であっても、撮影や現像の工程次第では透明感が表現できる訳です。程度にもよりますが、相対的に明るい箇所と暗い箇所、また色相差がある写真というのが透明感を引き立たせる重要なポイントではないでしょうか。
自身が日頃取り組んでいるフィルムライクなレタッチ表現も上記のポイントを取り入れられるように努力しています。
Summer inJapan 01003 | Sony A7R2 + LAOWA 105mm F2 Bokeh Dreamer STF ©
曖昧で淡い中にも、どこかコントラストが同居する写真…そんな雰囲気が目標です。
光が透過する物、反射する物を活用する
最後に、自分の常套手段をご紹介したいと思います(笑)透明感のあるものを写真に入れて撮影すると、全体が透明感ある雰囲気に仕上がるというケースです。
Rainy day ©
物や花の撮影でよく使うのが水です。ポートーレートでもモデルさんに水滴をぶしゃーって掛けて撮影する写真がありますよね。また、水以外にLEDなどの灯りを使うというのも、似たような効果を狙えると思います。
LEDライトについては下記でレビュー記事をまとめていますので、ご覧ください。
上記の写真は、風呂場で造花を立てて、水を吹きかけながらライティングを行った撮影例です。撮影には、SONYのα7RIIとFE90mmMACRO、更に以下のワイヤレスストロボを装着して撮影しました。
SONYフルサイズ用のマクロレンズです。特に開放F2.8で色収差が見られない点や隅々まで解像する良所は、マクロ撮影や風景撮影で威力を発揮してくれるはずです。また本体内蔵のフォーカスリミッタースイッチを活用すると動く人物に対してAFの追従性が高いのも見逃せないポイントです。マクロや風景以外に子供の撮影にも活躍できるFEレンズの中でもおすすめレンズです。
このような形で光を創作しても面白いのではないかと思います。部屋の中でも気軽にできる撮影ですので、もし機会がありましたらお試しください。
答えが一つとは限らないのが写真の楽しさ
ということで、今回は透明感の出し方に関する意見をまとめてみました。前述しましたが、これだけが答えではないと思いますので、もし宜しければTwitterなどで、みなさんのご意見もお聞かせください^^ また、それは違う!というご意見もありましたらツッコミもお待ちしております。
豆本という小さな手作りの本(製本)の技術を一から学ぶことができる書籍です。オリジナル写真集の手作りのヒントも応用可能なアイディアが詰まっています。