Comica CVM-VM20を使ってみましたので、感想をブログで紹介していきます。CVM-VM20は外見の通り、長細い棒のような形状をしているマイク製品になります。カメラやスマートフォンで音声をクリアに採ることができます。

使い方はとっても簡単!音声を取りたい所に、マイクの先端を向けます。マイク中心の音は大きく録ってくれますが、マイクから見て背後などの、中心から外れた箇所の音は小さくなる特性をもっており、単一指向性と呼ばれているショットガンマイクになります。

CVM-VM20をカメラに装着した様子
CVM-VM20をカメラに装着した様子 ©

最近はこのような機材の組み合わせ(別記事にて解説)で撮影しています。

動画撮影時のセッティング例
動画撮影時のセッティング例 ©

主に運動会カメラに載せて装着するショットガンマイクとして使用してることが多いです。

同じようなマイクは、価格が高いマイクであれば、2万円から3万円くらいはします。ところが、CVM-VM20は価格が安く設定されていて、1万円台半ばで購入する事ができます。

価格が安いと気になるのが音質なのですが、カメラに取り付けてみると、低音もしっかりと集音してくれるようでした!良い意味で、想像の上をいく音質だったので非常に驚きました 😲

実際にこちらのマイクを使って、喋りながらYoutubeで商品レビューを行ってみましたので、ご覧ください。

上記の動画では、口元から約20-30cmくらいの距離に、CVM-VM20のマイクを配置して音声を録っています。ちょうど画面の左端あたりから、カメラの写り込まない位置で集音してみました。

続いて、いつも通り普段使っているピンマイクを使って収録した時の音声は、以下の動画のような感じです。いかがでしょうか?

私自身は、それほど大きな音質の違いは無いと感じています。ピンマイクも同じComica製マイクを使っているため、音質が似ているのかもしれません。状況に応じて、どちらも使い分けが出来そうなので嬉しいです ☺️

違う点があるとすれば、胸元にピンマイクがしっかり写り込んでいるところでしょうか(笑)ショットガンマイクのComica CVM-VM20では、配置に工夫すればマイクが映り込む事もないので、そういった所も有利かもしれませんね!

この他に屋外でも使ってみました!軽量なのでカメラ機材へ搭載する際にも相性バッチリです!

Comica CVM-VM20の音質は、男性の低音域もしっかり録音してくれて好印象です。高音域についても、こもった音質という事もなく、クリアな感じです。ネット上の評価では「切れ味がある」と好評されているようですが、価格の割には高音域の伸びが良い事が、「キレ」の高評価に繋がっているのではないかと感じます。

私自身は、今までピンマイクを使っている事が多かったのですが、こういったショットガン型のマイクも、意外と悪くないなという事が、今回の件で分かりました。続きまして、下記は公式の製品特徴イメージになります。

マイクの特徴と利用シーン(公式より)
マイクの特徴と利用シーン(公式より) ©

イメージをご覧になっても分かる通り、今どきのスペックをしっかりと盛り込んでいます。繰り返し充電して使える内蔵バッテリーを備え、ショックマウントによって振動等のノイズも抑えながら音声を集音できます。マイクを実際に使ってみて良かった特徴は次の通りです。

Comica CVM-VM20の良いところ
  • バッテリー内蔵により充電も可能
  • バッテリー残量が小窓の有機ELで確認可能
  • マイク音声出力レベルが調整できる
  • 低音をカットできる2つの設定が便利
  • 風防や収納ケースが付属されている

逆にCVM-VM20を使っていて気になった点も挙げていきます。

気になる点
  • ゲインノブの位置が少し心配

    → 音量調整するノブが手に触れやすい位置にあるため、意図しないタイミングで音量が変わってしまう可能性もあります。ロックできる機構があると更に良かったと思います

今のところ、1つを除いて目立った不満点は無いです。価格は1万円半ばなので、この機能とアクセサリーの充実ぶり、そして音質を考えると、コストパフォーマンスは非常に優れてると断言して良いと思います。

似ているマイクとして、Rode Video Mic Pro+という製品を使っていましたが、今回のComica CVM-VM20は、VideoMicPro+の半額以下の価格設定となっています。音を聞いた限りではCVM-VM20の方がフラットで自然な音でしたので、後々の動画編集も行いやすそうな印象でした。今後はCVM-VM20を使おうと考えています。

初めてマイクを購入される方にもオススメですし、特にオススメしたい用途は、Youtubeやインタビューなどで人の声を中心に音声を録りたいシーンです。そういったシーンでマイクを使いたい方にとっては、購入して損のない1本になること間違い無しです!

CVM-VM20の外観
CVM-VM20の外観 ©

ショットガンマイクの大きさは、長さ75mm・直径は22mm。マイクの重量は85gと非常に軽く作られています。スペック記載上の連続使用時間は60時間です。これなら、1日中電源をONにしたままでも良さそうですね!Rode VideMicPro+のように、カメラとケーブルを繋げるとマイクの電源が自動ONするような機能は搭載されていませんが、バッテリー持続時間を考えれば、電源ONのまま使い続けるスタイルでも十分便利な気がします。

それではComica CVM-VM20の外観や特徴をもう少し詳しく見ていきましょう!

目次:Comica CVM-VM20のレビュー

Comica CVM-VM20の内容物とアクセサリー

VM20を購入すると、次のようなアクセサリーが入っています。

内容物とアクセサリー(公式より)
内容物とアクセサリー(公式より) ©

よく見ると、少し表記が間違っている箇所もありますが、こんな内容になっています。

  • マイク本体
  • 収納ケース
  • ショックマウント
  • ウインドウスクリーン(マイク・スポンジ)
  • ウインドウジャマー(マイク・マフ)
  • カメラ用オーディオケーブル TRS-TRS
  • スマホ用オーディオケーブル TRRS-TRS
  • 充電ケーブル (USB Type-C)
  • 取り扱い説明書 (英語・中国語表記)

それでは順番に見ていきましょう。

マイクの収納ケース

実際にCVM-VM20の中身を開けてみると、しっかりとしたケースが用意されており、各ケーブルやアクセサリーも一緒に収納できるようになっています。

付属される収納ケース
付属される収納ケース ©

収納ケースの外観はけっこう大きめではありますが、マイクや付属品を安全に持ち運びできるよう、余裕を持ったサイズ感で作られています。外側はハードケースになっています。

ケース外観とカメラを並べてみたサイズ比較
ケース外観とカメラを並べてみたサイズ比較 ©

マイク用の音声ケーブル(スマホにも対応)

また、マイクから他の機器へ繋げるケーブルは、カメラ用とスマートフォン用の2種類が用意されています。実際に使用する際には、この2種類のケーブルのうち、1本を選びます。例えば、一眼カメラで撮影する際には、以下の写真のようにカメラ用ケーブルを使います。

実際に使いそうな組み合わせ
実際に使いそうな組み合わせ ©

iPhoneやiPadでこのショットガンマイクを使うには、変換ケーブルが別途必要になりますので、予め用意しておきましょう。

各ケーブルの対応表は公式でも図が公開されていますが、スマートフォンによっては、付属ケーブルに加えて、別売りの変換ケーブル(下図では「アダプター」と記載)を使用します。

ケーブルと対応表(公式より)
ケーブルと対応表(公式より) ©

ウインドウジャマーとマイクスポンジ(風切り音・振動音対策)

Comica CVM-VM20では、振動音や風吹かれ音を低減する仕組みがあります。それがショックマウントとウインドウジャマーです。まず、ショックマウントは、樹脂製のバネのような形状となっています。これによって、カメラを触れたときのスクラッチ音や、振動をある程度は吸収してくれます。

付属のショックマウント
付属のショックマウント ©

ショックマウントの効果については、別製品のマイクレビューで効果をご紹介していますので、以下の動画をご覧ください。CVM-VM20でも、ほぼこのような感じで低減できます。

実際に使用する際には、ショックマウントのオレンジの部分にマイク本体をはめ込みます。

また、付属品としてウインドウジャマーとマイクスポンジ(ウインドウスクリーン)が用意されています。これらは、外でマイクを使用する際に、風切り音などを防ぐ効果があります。

ウインドウジャマーとマイクスポンジ
ウインドウジャマーとマイクスポンジ ©

特に、野外で使用するには、ウインドウジャマーが風切り音低減に役立ちます。少し分かりにくいのですが、ウインドウジャマーは、同じく付属のマイクスポンジをショットガンマイクの集音箇所に装着後、さらにマイクスポンジの上からウインドウジャマーを被せるというのが、どうやら正しい使い方のようです。

ウインドウジャマー装着の様子(内側にマイクスポンジがある)
ウインドウジャマー装着の様子(内側にマイクスポンジがある) ©

ウインドウジャマー単体だけをマイクに装着しようとすると、マイクとウインドウジャマーの間に空間が生まれてしまい、スカスカになってしまいますので、風切り音の低減効果は低そうです。使う際にはスポンジと併用しましょう。

Comica CVM-VM20の操作方法

Comica CVM-VM20では、電源ボタンやバッテリーの残量が確認できます。その他に、ボリューム調整や、マイクで拾う音声の低音部分をカットできるローカットフィルターも2種類用意されています。

マイクでどんな操作が出来るのかは、公式の説明画像が分かりやすいので、参考になります。

操作方法
操作方法 ©

各項目について、もう少し詳細に見ていきましょう。

マイクの電源をON・OFFにするには

まずマイクを使用するには、電源ボタンを強く押し込み、1-2秒ほど待ちます。すると、電源ボタン付近のLEDランプが点灯します。

電源ボタンは強く長押しする

手元にあるマイクを触ってみると、電源ボタンのON・OFF操作にクセがあるようです。電源を入れるには、しっかりと電源ボタンを押し込み、数秒の間だけ長押しする必要があります。

CVM-VM20のボタン類
CVM-VM20のボタン類 ©

充電端子と音声出力端子

電源がONになると、前述の写真画像のように、小窓にある有機EL(OLED)ディスプレイからバッテリー残量を確認できます。バッテリー持続時間は、公式の説明によると60時間持続するようです。

マイク本体の側面には充電用端子と音声出力端子がある
マイク本体の側面には充電用端子と音声出力端子がある ©

マイク側面を見ていくと、USB Type-Cの充電端子があり、モバイル・バッテリーから給電しながら使用することも可能です。また、同じく側面に備わっている音声出力端子は、付属の音声ケーブルとカメラ等を繋げるために使用します。

マイク音量の調整機能(ゲインコントロール)

カメラやその他に繋げる際、音声レベルを調整できる機能が、Comica CVM-VM20に備わっています。マイク本体の後ろ端を回すと、ボリューム調整することが可能です。

マイクの後ろ側にゲインノブが搭載。出力音量を調整できる
マイクの後ろ側にゲインノブが搭載。出力音量を調整できる ©

こちらのゲインノブは、無段階でスムーズに調整できます。ノブの操作感は、カメラレンズのマニュアルフォーカスレンズのように、滑らかに回すことができます。

ただし、ロック機構が無いため、不意に回ってしまう可能性はあるので注意が必要です。

LCF(HPF)による低音域のカット機能

その他に、Comica CVM-VM20では、低音域のカットを行うボタンが用意されています。もう一度、ボタン類の拡大写真を見ていきましょう。

CVM-VM20のボタン類
CVM-VM20のボタン類 ©

75150と印字されたLEDランプの付近に、ボタンがあります。こちらを押すたびに、ローカットフィルターの75Hz150Hzやフィルター無しの状態を切り換えることができます。

低音が気になるときや、Vlogなどの用途で、カメラを持ち歩いた撮影に便利です。歩きながら撮影していると、衝撃音や振動音がマイク音声に混じってしまうことがありますので、そういった時に使うと有効な機能です。

Comica CVM-VM20の重量・寸法サイズ・仕様

仕様 内容
製品名 Comica CVM-VM20
マイク指向性 単一指向性
マイク本体の寸法 75mm x φ22mm
重量 84g
応答周波数 20Hz 〜 20kHz
ローカットフィルター 75Hzまたは150Hz
感度 -43dB 〜 -23dB
ゲイン範囲 最大 +10dB
S/N比 65dB
最大音圧レベル 105dB
バッテリー出力・容量 3.7V 300mAh

価格と音質が絶妙なショットガンマイク

Comica CVM-VM20を使ってみた感想としては、とても満足度の高いマイクでした。製品名が型式番号のようで分かりにくいので、あまり知られてないマイクだと思うのですが、1万円台の製品としては、恐らく、隠れた銘マイクの1本になると思います。マイクは実際に使ってみないと分からない部分が多いのですが、CVM-VM20は当たりだと思いました!

CVM-VM20の外観
CVM-VM20の外観 ©

同じくComicaから出ているマイクと比べてみると、活用の幅が広そうなTraxshotがありますが、Comica CVM-VM20は音質の良さに軍配の上がるマイクと言った感じです。そして、CVM-VM20の方が本体重量が軽いので、最近流行りのジンバルに搭載して、カメラを向けている対象の音声を集音するのにも向いているマイクかなと思いました!

屋外で音を録音する際には、TraxshotとCVM-VM20を状況に応じて使い分けようと思います。

その他にも色んな特徴を持つマイクがありますので、おすすめマイクの解説記事をご覧ください。