撮影した写真や制作したイラストなどの画像コンテンツを、インターネット上やSNS上で手軽に公開できるようになった反面で、壁紙やグッズに盗用・二次利用・悪用されてしまうケースをよく目にするようになりました。
私自身は写真を撮影していますが、写真関連においても2次利用・無断転載・盗用の話題はよく耳する話です。度々発生する問題を受けて、カメラ雑誌では写真を無断使用する「泥棒」を追い込むための損害賠償&削除要請マニュアルというテーマまで取り上げられて話題となりました。今回は
- 写真や画像コンテンツを盗用させない方法
- 盗用された画像の見つけ方
- 盗用された画像に対する対処方法
などを中心に解説していきます。私の場合は県内で撮った写真を海外で無断使用されてしまう被害に遭いました。
Picnic world (reDevelop) | α7 + SIGMA 15mm F2.8 EX DG DIAGONAL FISHEYE 360VR ©
どのような状況なのかは楽天の商品ページやebayのページのキャプチャー画像をご覧いただくとお察し頂けるかと思います。無断利用されてしまった写真は、中国製カメラ商品の撮影イメージとして使われています。そもそも、この写真画像は別のカメラで撮影したデータなのですが、それを商品の撮影イメージとして使うのはどうなんでしょうか…。思い返しても怒りがこみ上げてきます 😔
更に驚いたのは、画像の上に記載されているはずのウォータマークが無くなっている事でした。以下の検証結果をご覧頂いても分かる通り、ウォーターマークを除去した痕跡が見られ、意図を持って編集されている事が伺えます。
ご丁寧にも2箇所の画像処理がされていることが分かります 😨
それでは、盗用や二次利用を防ぐためにはどうしたら良いのでしょうか?この件を受けて、私自身も少し考える機会がありましたので、自分なりの考えをまとめてみたいと思います。
まず結論から先に言ってしまうと、盗用されても妥協できる小さい画像サイズに縮小し(または劣化処理)、ウォーターマークを付けて公開するというのが、唯一の対策方法だと考えています。ただ、それでも盗用されてしまう可能性があるのですが、小さい画像というのが1つ重要なポイントになります。
ちなみに、ウォーターマークとは自分のサイン画像などを上に重ねる文字のことです。一例を挙げると以下のようなイメージです。
Dark and Light concerto ©
ウォーターマークは「画像透かし」とも呼ばれています。後半でも説明しますが、ウォーターマークによってコンテンツの著作権を示しておくことは後々の対応時に重要なポイントの2つ目となります。
ここから先は長くなりますので、先に要点だけまとめてみたいと思います。
当記事で伝えたいこと
- 画像やイラストは小さいサイズで投稿する
- ウォーターマークを必ず入れる
画像検索や追跡サービスを活用する
SNSで盗用や2次利用されてると報告を受け取られるケースも多いかと思います。その場合は省略してください。
最終手段としてGoogleへ削除依頼や法的対処を検討する
矛盾しているようですが、これらの手間や労力がメリットとなるか熟慮をオススメいたします。理由は記事の最後でお伝えします。
先に挙げたTwitterの動画の通り、仮に盗用されたとしても、盗用や二次利用された痕跡は残ります。また編集前のオリジナルデータを持っていればコンテンツの所有者である証明となり、盗用先のWebサイトに対してはGoogle等へ削除要請もできるようになっています。これは画像やイラストの盗用だけでなく、ウェブページやブログ記事、Youtubeコンテンツの盗用ケースに対しても同じような対応が出来るようです。
それでは、何故それが最善の方法なのか?他にもっと良い防止方法はないのでしょうか?ここから後半は、上記のような結論に至った理由を詳しく書いていきたいと思います。
目次
参考になる事例と対策方法
本題に入る前に、まずは参考になる事例をいくつかご紹介します。これらは具体的な対処方法が記されており、万が一の対応時に役に立つ情報となるはずです。
ネット上の写真を写真集として販売し逮捕される
ネット上の写真を多数盗用して写真集を販売していた人物が、2017年2月に著作権法違反の容疑で逮捕されて大きなニュースになりました。実際に写真を使われてしまった数多くの写真家が声を上げており、現在でもブログなどで取り上げられています。
ブログ画像を無断転載されWebサイトに対して削除申請
画像コンテンツを盗用・流用したサイト運営者に対して大きなペナルティを課す事例も見られるようになりました。次の記事は、画像を盗用したサイトをGoogle検索から削除してもらった成功事例です。
ズタブロ
画像を無断転載された!パクリ先ページの抹殺をGoogleに代行してもらう確実な方法
上記の記事では、加工前のオリジナルデータを持っている事が重要だという話が参考になります。
イラスト画像や写真の2次利用(盗用)に対して賠償請求
コンテンツの扱いについて年々意識が高まっているのは朗報です。2017年に入り、写真の盗用に対してイラスト制作者や写真家が自ら被害請求を行い、コンテンツ使用料金を回収したという実録が見られるようになりました。
旅するフォトグラファー
キュレーションメディアに写真をパクられたら請求書を送ることにした
ねとらぼ
Twitterイラスト無断転載、賠償金40万円支払いで決着 被害イラストレーター「とにかく魚拓&スクショで証拠保全を」
盗用した側との生々しいやり取りや、請求の方法が分かりやすく、勇気づけられる記事です。
作品を印刷されて営業活動に利用される(インフルエンサーの場合)
写真やカメラ分野では、ここ数年で特に大きな話題になった内容です。下記の動画は自身の作品(ポートフォリオ)を紙面で印刷されてしまい、無断で営業活動に利用されてしまった被害者の方の動画です。自分自身の怒りを抑えながら、相手にも配慮されてお話をされてる姿に胸が詰まります…。
この件は、裁判事例や賠償請求には至らなかったものの、被害者の方は非常に有名なフォトグラファーさんなので、この動画メッセージ自体が大きな抑止力になっている模様です。更には一定の社会的制裁のような効果もあったのではないでしょうか?写真を盗用してしまった方の末路は、このYoutube動画のコメントで想像することができます。
根本的な解決と言えるかは微妙なところですが、インフルエンサーの方の場合は上記のように注意喚起したり、問題を広く知ってもらうことも可能なようです。
写真やイラスト画像は盗みたい放題が現状
さて、ここからが本題となる対策の難しさについての話です。サイトやSNSで作品を公開されているものは、保存またはダウンロードをするのが難しい仕組みになっているケースを見かける事ができます。一例を挙げると以下のような機能です。
この機能を見て盗用されないと安心感を抱いている方がいらっしゃるかもしれません。
ですが、実際は盗用に対して時間稼ぎとなるだけで、その気になれば簡単に保存できるのが実情なのです。詳しい理由は後半で説明していきますが、極端な事を言ってしまうと、自身のサイトやSNSサイトに公開したコンテンツは保存・盗用される可能性があるということを覚悟する必要があります。
写真の例になりますが、写真投稿サービスは、海外では500pxやFlickr、日本ではPHOTOHITOやGANREF、インスタグラムなどが有名かと思います。イラストなどの制作物でも同じような投稿サービスがあるのではないでしょうか。ですが、これら全てのサイトについても先ほど説明したような実情が当てはまります。
試しに私自身が、これらのサイトで画像をダウンロードできるのか試してみたところ、アップロードされた画像サイズをパソコンへ保存する事ができました(方法は非公開)。facebookでは投稿した画像を誰でも保存できるのが周知の事かと思います。その他では特に500px、公開サイズを制限してないFlickrユーザーは危険かなと思います。
盗用防止策の決定打が無いのが現状
サイト側で一般的に取られている盗用対策は以下のようなものが有名です。ただし、全てに共通して言えることは盗用を100%防止できるような「銀の弾丸」が存在しないという事です。理由はこの項の後でいくつか説明します。
右クリック禁止
最も有名で、広く使われている対策方法。マウスの右クリックを呼び出せないようにWebサイト側(正確にはブラウザ)で制限します。
コンテンツの一部選択、または全選択の禁止
これも右クリック禁止に次いでポピュラーな対策方法。マウス・ドラッグ操作や文章、画像の選択をブラウザ側で制限。選択という操作自体を禁止させます。
ブラウザからのメニューの呼び出し禁止
右クリック禁止よりも更に乱暴な手法。メニューを使用できないようにブラウザ側から制限します。右クリック禁止の他にブラウザのアドオンによる保存等も防止できる方法もあります。
ダミー画像の上層配置
コピーされたくない画像の上層に透明のダミー画像を配置し、下層にある画像の保存を防止する手法。
画像の上層にアイコンなどを配置
画面キャプチャー(スクリーンショット)防止対策。一見すると邪魔と思われるようなアイコンを画像上層に配置して、ウォーターマーク画像処理と同様の効果が見込めます。
ブラウザの非アクティブ時にコンテンツを一時消去
こちらもキャプチャー対策。ブラウザのウインドウの選択(=アクティブ状態)が外れた瞬間に、表示しているコンテンツを一時的にクリア。外部アプリからスクリーンショットされるのを防ぐことができる手法です。
画像データを分割してサイト側で結合表示
複数にカットされた画像ファイルをパズルのように配置し、見た目を一枚の画像のように見せる手法。ダウンロードや後述する画像検索サイトによる盗用防止効果が高いと思います。海外でタイリングと呼ばれてる手法です。効果があるものの、配信方法に一手間掛かるという難点があります。
フィードの配信内容を一部に留める
コンテンツメディアがブログの場合には、フィードとなるAtom/RSSファイルから情報を抜かれる可能性もあります。配信する内容を概要文やテキストのみに留めるなど、フィード配信方法の工夫が必要になります。
これらの方法は盗用する側にとっては、ダウンロードしにくい状況となります。サイト側はこれらの方法を複数組み合わせると、盗用の防止にある程度の効果を見込めるでしょう。
また、後半で補足説明する電子透かしや、画像追跡できるWebサービスを利用すると、万が一盗用されてしまった後でも画像を追跡する事が可能になります。
ブログ投稿者の場合は、使い勝手を損なわない程度に一部を組み合わせて採用すれば、盗用を諦めてくれる確率が上がるでしょう。イメージとしては空き巣対策と考え方が似ています。
ただし、分かる人にはあっさりと保存されてしまう可能性もあります。追跡をくぐり抜けたり、透かし情報を除去する方法もあります。繰り返しになりますが、完全に盗用を防止することは不可能であり、盗用に対して対策できることは時間稼ぎです。
ただし、対策を講じるとデメリットもあります。サイト表示させるためのプログラムが複雑になったり、サイト表示パフォーマンスが落ちてしまうと、結果的にSEOなどの優位性が低下してしまう恐れもあります。当サイトでもこれらのバランスを考えて、最善と思える対策方法を検討しています。サイト運営者の方にとっては、どの程度対策を講じるべきか頭を悩ます部分ではないでしょうか。
サイト側の盗用対策が無意味になるケース
前述では、サイト制作者・運営者側が取りうる盗用対策について、まとめてみました。ところが以下のケースではあっさりと保存・盗用されてしまうので、予め知っておいた方が良いでしょう。
シェア先のサイトで保存されてしまう
前述のように、サイト側で盗用防止の対策をある程度行ったとしても、画像やコンテンツが盗用されてしまう可能性があります。
例として、以下をご覧ください。こちらはFlickrの写真を見ているユーザーさんが、Tumblrでシェアした記事です。
fos - magic wand by tea81p
asiato aurorae (magic wand by tea81p)
元の画像はこちらです。
magic wand | A7R2 + AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G ©
シェアされる事自体は感謝・歓迎すべき事です。
ただし、他のサイトにシェアされた場合には、自身のサイトで保存防止対策を講じたとしても、シェア先のサイトでは簡単に保存されてしまいます。自身のwebサイトで写真を公開する以外に、SNSなどへ写真を公開されている方は、このケースについても予め覚悟しておきましょう。
上記の記事をご覧いただくと分かりますが、TumblrにはReblog(リブログ)という機能があります。リブログはTwitterのリツイートのような機能で、自身のTumblrブログにも同内容の記事を投稿することができます。
上記の記事を見るだけでも1枚の写真がかなり拡散されているのが分かり、またそれと同時に一旦公開したらコンテンツの2次利用に関するコントロールが難しい状態になっていることもご理解して頂けるかと思います。
画像検索システムに画像を取り込まれてしまう
- 画像検索サービス(例えばGoogle画像検索)
- サイトを巡回するロボット
- キュレーションメディアサイトのプログラム
- その他Webサービス
に画像を取り込まれてしまうと、画像を簡単に保存されたり二次利用されてしまう確率は格段に上がります。
こうなると、サイト内でいくらコンテンツ盗用対策を講じても無意味です。わざわざ自身のサイトに訪れなくても、画像検索サイトから画像を探せば、簡単にダウンロードされてしまうのです。つまり盗用されるのか、制作者へ還元されるのかは、利用者の善意に委ねられているわけです。
過去には、「まとめサイト」の投稿時に貼りたい画像を、Google画像検索を利用して探し出せる機能が搭載させれているサービスもありました(※現在では仕様変更により使用不可能となっている)。
NEVERまとめ
Google画像検索API終了の影響 - NAVER
現在はサイト・サービス自体が終了している
こうした事から、まとめサイトの投稿者が、投稿時に著作権を意識すること無く二次利用してしまうケースもあるでしょう。まとめサイトはNEVERまとめ以外にも星の数ほどあるので、こういったコンテンツの2次利用が起こり得ることを認識しておいた方が良いかと思います。
まとめサイトは、閉鎖されたDeNAの「WELQ問題」を発端に、コンテンツの扱い方について社会問題になっています。
IT media ニュース
NAVERまとめに無断転載“された”側の訴え……「抗議への対応に驚愕」 - IT media ニュース
ディー・エヌ・エー(DeNA)の医療サイト「WELQ」の問題を発端に、キュレーションメディアの問題がネットを騒がせている。著作権者への配慮をアピールしているが、無断転載の被害に悩むコンテンツホルダーは少なくない。
大手まとめサイトを見る限り、やはりコンテンツ制作者側で2次利用または盗用されないように努力する必要があるというのが、現状と言えそうです。
対策:検索を禁止する
それでは、画像を検索結果に反映させない方法はあるのでしょうか?
SNSや画像投稿サービス、そしてブログやサイト運営者の方が取れる簡単な対策方法がこちらです。画像検索に対する検索処理の方法をコントロールできます。具体的にはサイト内のコンテンツを、Googleの画像検索を禁止するようにサイトを変更します。
またSNSサイトでもGoogle画像検索(=クロールと呼ばれる)を禁止する設定ができるサービスもあります。一例を挙げると、FlickrのSettings > Privacy&Permissions
の設定です。SNSや投稿サービスをお使いの場合はそちらの設定があるのか、一度ご確認されると良いかと思います。
ただし、外部から写真を見てもらう機会も減ることに繋がります。慎重にご検討ください。
対策:タイトルやタグを抽象的な内容にする
前述の方法では、画像自体が検索結果に全く反映されなくなります。それでは困る!という方のために、もう1つ折衷案をご提案したいと思います。それが「抽象的な画像タイトルにする」という方法です。
公開する写真に含めるメタ(写真タイトルやタグ)は説明的なものではなく、抽象的な内容にすると良いでしょう。タイトルなどの情報から検索される確率は下がり、盗用の切欠を作らせない効果が期待できます。
ただし、コンテンツが有名になった時は効果が薄くなります。また前述したような閲覧ユーザーによるコンテンツ・シェアが行われるサイトでは、閲覧ユーザーがハッシュタグや、メタ情報を新たに追記する可能性もありますので、覚悟しておきましょう。
盗用された画像を発見する方法
これまでの内容では、盗用を未然に防ぐという観点で記事を書きました。最後に、盗用された画像を発見する電子透かしや、画像を追跡してくれるサービスについて簡単に触れたいと思います。
画像検索サービスを活用する
よく知られている方法として、Google画像検索を活用する方法があります。Google画像検索とは、検索したい画像を選んで検索を開始すると、類似する画像を貼り付けているサイトを検索結果として表示させることができる機能です。
google画像検索
まずはGoogle画像検索を使って、盗用されたコンテンツを探すと良いでしょう。その他に、予め登録しておいた画像を自動で検索してくれ、盗用や2次利用を発見してくれるサービスもあります。
ねとらぼ
画像無断使用への請求代行サービス「COPYTRACK」が話題 「日本では特にキュレーションサイトの案件が多い」
利用料は無料で、損害賠償の請求を行い、成功した時点で費用が発生するようです。
電子透かしの技術を活用する
電子透かしとは、画像に見えない著作権情報を埋め込む技術のことです。設定できる透かしの強度
によって、画像のリサイズをしても、画像の著作権情報からネット上の盗用画像を追跡・発見することが出来るそうです。デメリットはライセンス料金が高額で、敷居が高いことです。
ソフトはPhotoshopのプラグインであるDigimarc for Imagesが有名です。
ただし、画像を盗用または2次利用された後で、盗用元と手続きや、やりとりを行うことは、かなりの労力を必要とすると思います。できる事ならば未然に盗用を防ぐ方法を対策した方がいいのではないかと、私自身は考えています。
また、記事の冒頭でも触れた、画像透かし(ウォーターマーク)でも盗用後の損害請求の証拠として効果が期待できると思います。詳しくは当記事の序盤をご覧ください。
2次利用・盗用されてしまった時の対処法
万が一、二次利用や盗用されてしまった時の対処法としては、
などが考えられます。どちらの方法も行動に移す前に盗用先のサイトなどを画像で保存しておいたり、盗用されたデータのオリジナルデータを証拠として用意しておくことが重要です。
サイトを記録として残しておくには、こちらのサービスが便利です。
ウェブ魚拓
Googleに削除依頼する
googleへの報告は、以下のサイトで紹介されている手順で行うことができます。
海外SEO情報ブログ
無断コピーされたコンテンツをGoogleのインデックスから削除する方法 〜 DMCA侵害申し立てフォームから送信可能
上記の方法で、画像を盗用したサイトを削除して貰った経緯をブログで書かれている方がいらっしゃいました。
ズタブロ
画像を無断転載された!パクリ先ページの抹殺をGoogleに代行してもらう確実な方法
これは凄くリアルで参考になる内容でした。オリジナルサイズを縮小して公開するというのが事後の対応で重要になりますね。
差止めや損害賠償の請求をする
また、差止めや損害賠償請求については以下の解説が参考になります。
WEBに関わる法律講座
サイト上での画像の盗用・・・ 対策法は?
を前もって行っておく事が、賠償請求にあたり重要なポイントになるようです。また、冒頭でもご紹介しましたが、実際にコンテンツ使用料金を請求された記事も大変参考になります。
旅するフォトグラファー
キュレーションメディアに写真をパクられたら請求書を送ることにした
法律については詳しくなかったので、ハッとさせられる内容でした。大切な部分を引用させて頂くと、以下の結論になります。
- 画像の使用料をサイト上に明示
- 画像に「著作権表示」をして公開
リサイズと著作者の明記が最後の手段
冒頭でも先に触れましたが、コンテンツの盗用防止効果があるのは、リサイズ後、その画像にウォーターマークを付けて公開するという方法だと、私個人は考えています。
「そんなの分かるよ!」とか「原始的!」と言われてしまうかもしれませんが、これが最良で簡単な方法ではないでしょうか?ただし、オリジナルデータの鑑賞や、高画質でコンテンツを楽しんでもらうという事ができなくなります。前述のような盗用ケースを知った上で、公開コンテンツの品質について妥協点を決めておく必要があるでしょう。
怒りに任せた行動はメリットになるのか?
ということで、今回は画像やイラストなどのコンテンツの盗用を防ぐ方法と、その限界について詳しく書きました。大切なのは以下の2つです。
- 公開した画像は、簡単に二次利用・盗用されてしまうのが実情
- コンテンツは著作者の物であることを示し、同時にオリジナルデータも保管しておく
また記事内では、実際に盗用されてしまった場合の対処方法もご紹介しました。ただし、そこへ対処するためには相当な労力、エネルギー、時間を消耗することになります。
私自身は冒頭で触れた件については、可能な限り気にしないことにしました。ウォーターマークを除去してまで、使いたければご自由に…。著作権はもちろん放棄してませんが、そんな感じに捉えています。(とは言っても不快感を思い出すことは度々ありますよ。)
気にしない事にした理由は、心無い方や企業によって盗用されてしまう一方で、ご厚意によってありがたい機会を頂ける事もあるためです。メーカー企業でも、会社によってアクションは様々なのだと、長年の活動の中で知ることができました。それならば、善意に対してエネルギーを注ぎたいなと思うのです。そっちの方が気持ちとしても絶対に良いですし、賠償請求の為に、時間と労力を使うよりも遥かにメリットが大きいです。
当記事の概要と矛盾していますが、盗用や2次利用については、可能な限り相手にしない、気にするべきではない!というのが、最後にお伝えしたい事です。
ということで、残念ながら、こういった事が写真関係だけでなく、イラスト製作者、コンテンツメディアやサイト運営の中では、日常茶飯事で起こっている問題になるかと思います。当記事が、自分自身の怒りを抑えながら冷静に検討されるための判断材料となりましたら幸いです。繰り返しになりますが、無断で二次利用や盗用は、行った側だけでなく、された側にとっても不幸な結果になる恐れがあります。
内容がやや精神論のようになってしまいましたが、盗用に悩まされている方の何かの参考にして頂ければ幸いです。また当記事で挙げている方法以外に良いアイディアがあるという方がいらっしゃいましたら、ぜひご意見を伺わせて下さい。それでは!