最近はポートレートを撮影させて頂く機会が増えてきました。今回はポートレート撮影の機会を増やす方法を、これまでの経験の中で振り返ってみたいと思います。あくまで個人的な経験の範囲での意見となりますので、ご了承ください。

ポートレートの撮影機会が少ないとお悩みの方に、当記事が参考になりましたら幸いです^^

clearly mind 09296 | Sony a7RII + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM
 clearly mind 09296 | Sony a7RII + SIGMA 35mm F1.4 DG HSM ©

目次

ポートレートモデルさんを見つけ、撮影するコツ

ポートレートモデルさんを見つけ撮影できる機会を得る方法は、一言で説明すると作例作りと情報発信です。

これは相手(モデルさん側)に安心感と撮影作例が伝わる判断材料になると考えています。具体的には次のようなステップで進めていくのがオススメかと思います。

1. カメラのオフ会に参加する

まずは、カメラのオフ会に足を運んでみましょう。オフ会はカメラ好きの撮影会やコスプレ撮影会、またカメラサークルや写真展などがあります。有料のサービスでは、モデル撮影会というものもあります。最初の段階では、そこで友人を作るところからスタートさせてみましょう。撮影会はSNSのTwitterやInstagramで見つけることができます。

2. 写真を撮らせて貰う

仲の良い友人に許可を貰い、快く許可を頂いたら写真を撮らせて貰います。仲間同士の撮影はとっても楽しいので、この段階で完結しても良いかもしれませんね^^ 私の場合は3〜4年くらいこの段階を楽しんでいました。

3. 作例が分かるSNSやサイトを作る

このステップからは個人活動が主体になっていきます。撮影した写真を撮影作品例として見せられるように、ブログやInstagramなどのSNSを活用して作品集を作っていきましょう。

私の場合はポートフォリオやSNSのインスタグラムにポートレートをまとめています。まずはSNSに写真をいくつか投稿してみるのが良いと思います。また、写真を公開する際にはモデルさんと撮影地に必ず許可を頂きましょう。許可を取らないと後々トラブルの原因になりますので注意です。SNSに写真を投稿したこの段階で、撮影依頼が来ることもあります。

4. モデルさんに撮影の交渉してみよう

初期の段階で撮影依頼が来るケースは稀だと思いますので、撮影したいと思う方がいれば、自ら撮影の交渉に挑戦してみましょう。その際には予め用意した作例を被写体さんに見てもらいます。人にもよりますが、交渉の初めに作例(ポートフォリオ)を見てもらうのがオススメです。

5. 撮影内容の打ち合わせ後に撮影

モデルさん側に何か要望があれば、事前にしっかり話を聞いて確認を取りましょう。撮影者側にも要望があれば無理のない範囲で先に伝えておきます。撮影では1対1か、モデルさん側の知人が多い状況で撮影を行うと、相手側にとっては精神的な負担が少なくて良いかと思います。

6. 写真撮影出張サービスを活用する

巷では写真撮影の出張サービスというものがあります。こちらはカメラマンとして活動エリアなどのプロフィール情報を登録しておくと、撮影依頼が届いたり、撮影料金の決済をサイトが代行してくれるサービスです。カメラマンとして活動したり、収益化を考えている方は登録してみるのもオススメだと思います。

安心感と発信力が重要

前述の流れでも説明したように、最も大切なのは安心感と情報発信に努める事です。

つまり、モデルさんに発言内容や撮影例を見てもらい自身が撮っている写真の雰囲気と、人となりや撮影の意思を見てもらうというのがポイントになってきます。モデルさんには作例やSNSの発言内容を元に撮影の可否を判断してもらいます。

「人となり」については、ごく自然体で情報を発信するのがおすすめです。これは不思議な現象なのですが、自然体でいると、自身の求める素敵な撮影シーンに巡り会えるようになっていきます。

作例の公開だけでなく、考え方や行動・価値観が伝わるような情報発信を心がけると良さそうです。

GLOWING AUTUMN 3 | Sony A7R2 + Laowa 105mm F2 Bokeh Dreamer
 GLOWING AUTUMN 3 | Sony A7R2 + Laowa 105mm F2 Bokeh Dreamer ©

また、公開するSNSやブログなどの発信源・発信力が増えるほど、一般的には有利です。発信の幅が増えるほど、信頼性が高まる傾向にありますので、撮影依頼を得るチャンスが増えていきます。初期の段階では時間を掛けて各種SNSやブログ・サイトを作り込んでくのがオススメです。

撮影交渉の場では、対面やSNS経由でも大丈夫です。面識のある共通の知人が居ると、撮影撮影できる確率は更に上がるでしょう。これもやはり安心感に関係していると思います。

モデルさんの決めているルールや一般のモラルを守る

ここでは、注意したい点をまとめたいと思います。

これは先ほど、説明した「人となりを見てもらう」という話に繋がりますが、モデルさんによっては、撮影イメージや価値観、そしてルールが予め決まっていらっしゃる方もいます。まずは相手の価値観を確認し、尊重しましょう。

また、一般的なルールとモラルを守って撮影する必要があります。日常生活でも同じですが、この辺りは良くも悪くも評価されてしまう要因になりますので、良識をもって望みましょう。(ちょっと自戒の念も込めて書いてますw)

ポートレートを撮影する理由は何ですか?

みなさんは写真撮影のどういった瞬間にワクワクしますか?また、ポートレートを撮ろうと思う理由は何でしょうか?ここからは少し価値観について触れてみたいと思います。

撮影機会を増やしつつ、ご自身の撮影する理由やモチベーションを確認していきましょう。

唐突ですが、私自身はクラブミュージックが好きです。その中でも特に「リミックス」を聞くのが好きです。リミックスは、誰かが制作した音楽を、また別の方によってテイストを作り変えた曲です。例えば次のような曲です。

上記の曲が、他のクリエーターさんの手によってリミックスされると、下の曲のようになります。

オリジナル曲の面影があるものの、大分印象が変わりますよね^^

音楽と写真は全く違いますが、ポートレート撮影においても、音楽でいうところのリミキサーでありたいなと、私自身は考えています。モデルさんの撮りたいイメージと、こちらの撮影できるイメージを化学反応させる事ができたら何よりも達成感があります。

ここで、話の内容を冒頭に戻したいと思います。最初の問い掛けである「どういった瞬間にワクワクしますか?」に対する自分の答えですが、ポートレートを撮ろうと思う理由は、出来上がりが予想できない写真を撮りワクワクしたいからです。

ポートレート撮影においては、モデルさんと打ち合わせしていく過程で、自分の想像力を超えるイメージが降りてくるケースが多いです。特に自分が良いなと思っている写真と、全く異なった好みをお持ちのモデルさんと話すのは大変刺激があります。

価値観と合わないケースもある

前述では、写真を撮る理由や価値観の話をしました。これは人によって様々だと思いますし、正解は一つに定まるものではありません。

ただ、自分の好みと価値観を写真(または言葉)を通して表明しておくことが2番目に大切です。撮影側に好みや価値観があるように、モデルさんにも好みや撮ってもらう理由、価値観があります。

The end of fall | α7RII + SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS
 The end of fall | α7RII + SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS ©

残念ながら、モデルさんの価値観と撮影させていただく側の価値観が全く一致しないケースもあります。こういったケースでは縁が無かったと思い、別の機会を見つける次の行動をしましょう。

間違っても、こちらの価値観を強制してはいけません。ただし主張することは必要なので、このさじ加減が難しところですね(^^;)

最後に

今回は「ポートレート撮影でモデルさんを見つけ撮影するコツ」という事で、ポートレートの撮影機会を自身で生み出す方法を稚拙ながら簡単にまとめました。

1日ですぐ撮影できる!という事にはなりませんが、地道に人脈を作っていくと次第に強固な地盤となり、活動が楽しくなっていくと思います。ポートレートを撮りたいけど、撮影機会が少ないとお悩みの方に、参考にしていただければ幸いです^^

また他に良い方法があればぜひ話を聞かせてください(笑)それでは!